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ピクセルスタンプ制作 メイキング編「作品の適正価格をともに考えるノート」

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「作品の適正価格をともに考える」…という企画を、松野美穂さんと行っています!このノートは、ピクセルスタンプ「一文字ドット絵落款」の制作に関する、具体的なメイキングを綴ったものです。

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noteで出会った個人作家さんへの発注を通して、作品の適正価格を考えてみる|松野美穂|note https://note.mu/matsunom/n/n9200ac6b654a

noteで出会った商業イラストレーターの方からの製作依頼を通して、共に作品の適正価格を考えてみることになりました。|おもてびと/ピクセルスタンプ|notehttps://note.mu/omotebito19/n/nc013b782702e

ピクセルスタンプ制作に至るまでの、やりとり編「作品の適正価格をともに考えるノート」|おもてびと/ピクセルスタンプ|note https://note.mu/omotebito19/n/nec52427db4e8

細かい経緯は上記のノートをご覧ください。

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〈ピクセルスタンプ〉という言葉について

※〈ピクセルスタンプ〉という言葉はぼくの作った造語で、(ハンコ屋)「ピクセルスタンプ」…というように、屋号として使っていました。この度、松野さんとのやりとりの中で、ドット絵はんこのことを指して〈ピクセルスタンプ〉というようになったことが、ぼくの中では大変しっくりきたので、以後、ぼくの作る〈ドット絵はんこ〉のことを〈ピクセルスタンプ〉と呼ぼうかな、と思います!

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1.図案作成

まずは、松野さんの指定した図案を作成するところからです。ぼくはiphoneとipodのアプリ〈Dot Touch〉というソフトでドットを打ってます。単にドットを打つなら十分な機能です。

この大きさの図案は約【5分】くらいで作成しました。
そのまま保存し〈Drop box〉経由で、mac book airへ。〈Illustrator〉を立ち上げます。

一つのドットのサイズ合わせです。1mm × 1mm 角(左上の赤い四角)を用意して、作った図案のドットの大きさをそれ基準にして拡大縮小して調節していきます。で、コピペします。(後述する、除光液転写法で失敗した時の予備です。)

これをpdfにして、〈ネットプリント〉にデータを送ります。

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2.除光液転写のために

図案を手書きでトレースしてもいいのですが、この案件は精密さを要求されます。できるだけ正確にスタンプにトレースされていてほしいものです。

そこで「除光液転写法」という技術を使います!紙に印刷した図案をそっくりスタンプに転写するすごいワザです。

普通の除光液とティッシュがあればできるワザですが、成功率は低いです…これがまた。除光液転写法の失敗にくいやりかたは、後日つづります。(ブログには書きましたが今はリンクを切っています。。)

印刷は必ずトナータイプ。これはコンビニのコピー機がいいでしょう。ぼくはセブン-イレブンの〈ネットプリント〉を使います。

で、ガーッと印刷。20円。

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3.除光液転写

まずはスタンプを準備。〈はんけしくん ハードタイプ〉!ハードな野郎ですよこいつぁ。長持ちで、印面もはっきりしている素晴らしい品です。

これが真っ白なので、ぼくの場合はここでインクを少し付け、ティッシュで伸ばします。彫り跡をわかりやすくするためです。

そして、印刷した図案を、必要な数切り取り、スタンプに載せます。メンディングテープで固定します。

いざ、除光液!ぼくのはアプリコットの香りがして、イイニオイです。

除光液を染みこませる時間を長くしすぎないこと、がコツでしょうか。。

まあ、よしとします。。ここまでが除光液転写です。

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4.「フチあり」制作

まずは「フチあり」のほうから彫り始めです。

ぼくは「持って彫る派」です。「置いて彫る派」が主流と聞いています。

とりあえず刃を入れる。


ほりほり

彫り終わりました!

カタチを整えます。

試し捺しをして、修正箇所をチェック、微調整をかけます。。。

右端は完成の印面です。

ココマデで約【20分】かかりました。ここで「フチあり」は彫り終わりです。

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5.「文字のみ」制作

作業内容は「フチあり」と全く同じです。真っ直ぐ切りだすためには、結構集中力つかいます。息止めてます。

こちらも微調整して完成です。

こちらは約【15分】で彫り終わりです。

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6.取っ手をつける

取っ手をつけますが、まずは切り出しからです。木材の種類は失念してしまいましたが、近くの青少年自然の家さんから分けてもらった間伐材です。

小さい木材でも、手で引くのこぎりで、真っ直ぐ切るためには〈マイターボックス〉が必須です!

切断完了です。

切り出したら、紙やすりで磨きます!頻繁に手に取る部分だし、捺す時にカドが尖っていると痛い。。ですからここで滑らかにするんです。

で、背の部分にスタンプを捺したら完成です。

あとは、接着です。接着は〈木工用ボンド〉か〈セメダイン〉を使います。手持ちが切れていたので、今回は〈セメダイン〉を使用。

ここまでで約【15分】程度です。

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7.完成

接着剤が乾いたら、完成です!

この後に、ラッピングもありますが、まだ手を付けていないため写真はありません!

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こうしてみると、結構多くの工程をこなしているのかな…。肝心の彫る作業のところの様子が伝えきれないですねえ。。

…今回はこのような感じです。

このメイキングを見て、見積と比較して、作品の適正価格を考えていきます!

この後の本編も含め、みなさんの何かの役に立つ部分が少しでもあればいいな。

モノと価格と、キチンと向き合って、考えて。いまやっていることが少しでも収入に繋がるようにしていこう。そのためには技術も積んでいきたいです。

【2014年5月18日現在】松野美穂さん、sirottaeさんとの長時間にわたる対談の末、適正価格を設定することができました。その点については改めてお知らせ致します。

※適正価格を探っている途中で仮設定していた【一文字500円】で販売は5月18日をもって締め切りました。

今後もよろしくお願いいたします!

(長い文章を最後まで読んでいただき、ありがとうございます!いちおう、チップを設定しておこう。。。消しゴムはんこの材料代などになります。本文はこれで全てです。)

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