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ポーカー配信の裏側

はじめましての方ははじめまして。
お会いしたことのある方はこんにちは。
博士です👨‍🎓

この記事が皆さんのポーカーへの興味やモチベーションに繋がれば幸いです。

はじめに

皆さんは世界のヨコサワプロが作るROOTSというカジノが東京にオープンしたことはご存知でしょうか?以下にリンクを貼っておくので、見ていない方は是非ご覧ください。


本物のカジノと比べても遜色ないどころかそれよりも煌びやかな内装になっているので、ポーカーをしたことがない人でも行きたくなるような雰囲気がありますよね。また、ROOTSは内装や備品、ファイナルテーブルの絢爛さだけでなく、ROOTSでポーカーをするという体験自体に価値をつけるといったコンセプトがあります。自分はそんなROOTSのコンセプトやポリシーをとても素晴らしいと感じました。あのファイナルテーブルでポーカーをするだけでも間違いなく記憶に残ることでしょう。僕もいつか必ずROOTSでポーカーをしたいと思っています。


僕はこの動画を見た時にポーカープレイヤーとしてワクワクしただけでなく、どこか懐かしい気持ちになりました。この感情は前にも感じたことのある記憶。それは遡ることちょうど3年前、じゃんけんポーカーのオーナーからある誘いを受けた時と同じような感情になったのを思い出したのです。

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「RFIDをやってみないか?」

今から3年前の蒸し暑い夏、僕が23歳でまだ学生だった頃、僕は学業とバイトの合間に覚えたポーカーの魅力に惹かれていた。また、家と学校の間にじゃんけんポーカーがあるという立地も相まって、隙間時間を縫ってはポーカーをしに行き、一喜一憂していた。当時はGTOのGも分からず、闇雲に勉強しながら、アグレとパッシブを行き来していた日々を過ごした記憶がある。そんなとき、ポーカーが終わった後にサウナに行くというサウナ会なるものがあり、そこでポーカーの話やら世間話やらをしているという会があった。メンバーにはじゃんけんポーカーのオーナーと常連の数人で行っており、そこには僕が強いと思っていたポーカープレイヤーも行っていたということで、その人の話が聞けるならこれ幸いと自分も参加することにした。この人がのちにポーカーのイロハを教えてもらうことになる師匠になる。ちなみに、初めてサウナに入った時は気絶するかと思うくらいガンギマリして、その後は昇天するくらい気持ちよく眠ったのはいい思い出だ。

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その頃から頻繁にサウナ会に参加するようになり、その会のある時にじゃんけんの今後のイベントの話題になった。それは数ヶ月後にあるイオリ杯という大きなイベントがあり、そこでRFID付きテーブルで配信もすることを考えているといった話だった。イオリ杯とは余語葦織プロの名前を冠したポーカー大会であり、じゃんけんポーカーはイオリプロ公認のアミューズメントスポットだ。そしてこのイベントはじゃんけんポーカー始まって以来の一大イベントだった。そんなわけで事前準備や配信する人材など人手がいるので、オーナーから「もしよかったらRFIDの配信を手伝ってくれないか?」と誘われた。僕は日頃からPCはよく触っていて、配信などのPC作業は練習すれば出来るだろうと思っていたし、ポーカーの上達にも繋がるだろうとスナップでOKの返事をした。今まで動画でしか見ることのなかったポーカーのファイナルテーブルの配信を名古屋でもできるようになるということと自分もそんな大きな舞台で優勝したいという気持ちでとてもワクワクした。
この時はあんなに苦労するとは思わなかったのはよくある話だ。

ここでいうRFIDとは何かというとRFIDタグが入ったトランプを使い、それを読み込むセンサーをポーカーテーブルに埋め込んで、トランプの情報をPCに出力する仕組みのことを言っている。そうすることでプレイヤーが何のカードを持っているかがわかるようになる。(一般的にRFIDは電波を用いて、RFIDタグのデータを非接触で読み書きするものの総称)。このシステムを使うことにより、リアルタイムでプレイヤーのハンドやアクションを画面に出力してその映像を配信する。別に複雑なことはしておらず、イメージとしてはICチップが入ったトランプを読み込んでいるだけなので仕組みとしてはとてもシンプルなものだ。

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それからというもの、カメラなどの配信の機材を買いに行ったり、RFIDの動作確認やテストプレイなどの入念な準備を行い、遂に配信当日を迎える。

遂に配信当日

いよいよ配信当日、イオリ杯最大のイベントであるメインイベントのファイナルテーブルになった。ファイナリストの人数は9人。僕は前情報となるプレイヤーの名前や持っているチップのスタックを入れていく。別室の解説室ではイオリプロと澪プロは音声やプレイヤーの情報などを確認しており、それと並行してオーナーがRFIDテーブルでプレイする時の注意事項などを説明している。

ファイナリストのプレイヤーは初めてのRFIDテーブルでプレイできるということで、ワクワクしながらも緊張しているのが目に見えて分かった。それは当然だ。名誉やプライズは勿論のこと、今までほとんど自分だけしかみることの無かったハンドが皆んなに見られることになるのだから。

このようなプレッシャーも大きいため、普段ルースなプレイヤーがRFIDテーブルでタイトなレンジになることをじゃんけんでは「よそ行きのレンジ」と比喩したりする。これは揶揄のような表現ではなく本当にそうなる人が多い。またレンジだけではなく、アクションもパッシブになる傾向がある。

そうこうしている間に配信ができる準備が整い、あとは配信開始のボタンを押せば配信が始まる。

肩には力が入り、キーボードに触れる指は震え、足は早くも棒になりそうなくらいには緊張しているのが自分でも分かった。メインイベントの前にも配信はあったのだが、やはりメインの緊張感は振り返ってみても相当なものだった。

「大丈夫。ここまで来たらやるしかない。」

そうやって自分を鼓舞しながら、配信をスタートした。

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配信がスタートしてからは1ハンドずつプレイヤーのアクションとベット額を入力し、時折カメラの切り替えをしながらプレイが終わるまで見届ける。

これをただひたすらに愚直に繰り返す。派手なことは何もしない。

配信中は文章にするとたったこれだけのことしかしていない。しかし、何が起こるか分からないというトラブルと常に隣り合わせという状況が最もプレッシャーになる。

カードの不調でハンドが読み取れなくなったり、ソフトウェアの不調でプレイヤーのスタックやポジションが合わなくなくなるのは日常茶飯事だし、PCやネット回線が不調で配信ができなくなることもある。そうなった時にはゲーム進行になるべく差し支えないよう素早く解決し無ければならない。この緊張感がずっと続いていく。

ポーカーの配信でハンドが表示されなくなるトラブルが起こるのを見たことがあるだろうか?よく見る人は頻繁に起こっているのを目にしているかもしれない。ポーカーの配信は様々な要因が複雑に絡み合っているため、このようなトラブルは頻発する。だから配信すること自体が難しい。

しかも配信が始まってしまえば、こちらにできることは少ない上にこういうトラブルは気まぐれで起きるので、やっている間は無事に終わるように念じたりもする。

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この時の念は無事に届き(?)ヘッズアップまで大きな問題もなく無事に終了し、優勝者が決まった。名古屋では古参プレイヤーで長老と一目置かれていた人が優勝した。そのアグレッシブなプレイでその後も勝ちまくっている。

印象に残っているのはインタビューの時だ。イオリプロが横に並んで、長老が感極まって目じりに涙を溜めながらこう話していた。

「じゃんけんポーカーには初めて来たけど、とても楽しい雰囲気でプレイできただけでなく、こんな場で優勝できたことを本当にうれしく思う。今までアミューズで優勝して泣いたことなんて無かったのにw」

本来であればファイナリストでないと出られない貴重な場に立ち会えたこと、ささやかなながら協力できたことを実感した。また、僕よりはるかに年上の大人がこんなに夢中になって楽しんでいる姿を見て、自分もこのテーブルで大きなトーナメントで優勝したいと強く感じた。


イベント終了後

イベントが全て終了し、この日は打ち上げがあった。じゃんけんのスタッフやイオリプロだけでなく、遠方から来てくれた人も参加して、イベント大成功のお祝いをした。この日はいつもより酒が美味い。

メインイベントの話題になり、今回の配信についてとても労ってくれた人がいた。

「じゃんけんの配信はすごく良かったよ。ポーカーの配信は難しくて問題も結構起きるのに、これが初めてやったとは思えない。ディーラーもRFIDの操作も本当によくやったと思う。」


こう話してくれたのは何と世界のヨコサワプロだ。

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実はイオリプロやじゃんけんのオーナーと交流があり、良ければどうかと誘ってみたところ、急遽参戦したくれたのである。そして、PLOで優勝、Limit OMAHA HILOで準優勝としっかり実力を見せつけくれただけでなく、メインイベントの解説も行ってもらい、今ではとても貴重な映像となっている。そして未だにヨコサワプロのインタビュー動画がじゃんけんポーカーチャンネルで最も再生されている動画である。ヨコサワ効果恐るべし。

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当時から有名で強いプレイヤーだったのは周知されていたし、ましてやヨコサワプロからそんな言葉をかけてくれるとは思いもしなかったから、めちゃくちゃ嬉しかった。

確かに大変だけど、RFIDはポーカーの上達にもめちゃくちゃ役立ったなと今でも思う。例えばアクションを入力をする際にもどうなるかを先読みすることだったりヨコサワプロやイオリプロの解説を生で聞けることだったりとポーカーを上達する上で重要な考え方をここで身に付けられた。

もしも興味がある人がいれば、ぜひチャレンジして欲しい。手厚くサポートすることは保証する。

RFIDテーブルの魅力

ここからはRFIDの魅力について伝えていきたいと思います。トーナメントに参加するプレイヤーは全員優勝目指してプレイしていると思いますが、RFIDテーブルで優勝すると優勝までの軌跡が記録されるため、気持ちよさが全然違います。僕も優勝した動画は気持ちよくて、何度も見返しましたwその中でも印象に残っているトーナメントはオーナーとRFIDテーブルでヘッズアップをした時です。勝ったときには緊張していた手足が痺れ、立ちくらみが起こるくらい解放されたあの感覚は今でも覚えています。オーナーとはリングゲームで日頃からチップを取り合っていたし、大きなトーナメントだったので、負けたくないという思いがひときわ強かったのと配信を見て応援している人のためにも頑張らなきゃというモチベーションがありました。それまではポーカーの応援って意味あるのか??と思っていましたが、この時を境に考えは変わりました。ぜひ皆さんも知り合いが残っていたら、応援してあげてください。プレイヤーからするとすごくありがたいです。

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また、RFIDテーブルでは解説で自分のプレイについてコメントしてくれるので、スキルの向上にも大きく繋がります。じゃんけんポーカーではZoomの50~200nlZoomをプレイするしんたさんが主に解説してくれて、わかりやすくてためになるととても評判がいいです。個人的には解説のレベルはアミューズメントの中で間違いなく1番だと思っています。ゲストに訪れる現役プロプレイヤーのレベルの高いアクションもこちらにわかるようにしっかり解説してくれます。

また少し本筋とずれますが、ライブ特有の雰囲気やプレシャーが個人的には好きなので、皆さんにもアミューズメントにも足を運んでくれるとポーカーの楽しみが増えるといいなと思います。僕はライブとオンラインはどっちも好きです。

ROOTSのファイナルテーブルや次のJOPTイベントでもRFIDテーブルが導入されて配信もされるみたいなのでとても楽しみですね。大きいイベントほど緊張感があって、手に汗握るような面白い配信になることでしょう。

おまけ

ここまで読んでいただいた方、本当にありがとうございます。最後に僕が楽しみにしているじゃんけんポーカーの来月のイベントについて紹介させてください。

来月の7月22日(木)の4連休初日にみさわこと小原順プロがじゃんけんポーカーに来店するゲストイベントが開催されます!

みさわプロは海外のライブトーナメントやオンラインで活躍しており、WSOP、WPT、EPTなど数多くのイベントで入賞されています。また、プレイヤーとしてだけでなく、現在は講師としてコーチングも行っており、幅広く活躍されています。

じゃんけんポーカーの配信にも過去に出演されたことがあり、その時は目から鱗の戦略を耳にして、驚いた記憶があります。以下のリンクからみさわプロのプレイと解説を聞くことができるので、ぜひご覧ください。ポーカーの奥深さがよくわかります。

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今回のイベントではみさわプロによるポーカー講習の後に、トーナメントを勝ち抜くとみさわプロとヘッズアップで直接対決できるという豪華なイベントが予定されています。おそらく、みさわプロのヘッズアップのプレイが見られるのはここだけなのではないかと思っています。もちろん、RFIDテーブルでヘッズアップはじゃんけんポーカーチャンネルで配信される予定です!もしも登録していない方はこれを機にぜひご登録下さい!毎週金曜日には雑談配信もしています。

また、この4連休はじゃんけんポーカー4周年記念イベントが予定されており、盛り上がること間違いなしです。実力者が揃うので、レベルの高いポーカーをしたい方にはぜひおすすめしたいです。一緒にポーカーしましょう。


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最後になりましたが、じゃんけんポーカーを運営しているスタッフおよび一緒にプレイしているプレイヤーの方々、皆様のおかげでいつも楽しくプレイさせてもらっています。ありがとうございます。

そして、これを見ているまだ見ぬポーカープレイヤーの皆様、じゃんけんポーカー含めどこかで一緒にプレイできることを楽しみにしています。

それでは、また。




注)僕はスタッフではありません。

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