リュックサックに期待を詰めて

仕事が終わって六時半。春が近づけど、この時間はまだ暗いようです。サイドミラーがくにゃくにゃと折れ曲がる原動機付自転車に跨って、帰路へ着きました。

昔、マーケットで買ったドイツだかフランスだったかの軍モノの黒いリュックサックから少し大きめのフライヤーを取り出して、先程まで背負っていた仕事用のリュックサックに詰め込む。一度降ろしたそのリュックサックをまたすぐ背負って家を出て、百数段ある階段を下って路地を抜けると、いつもの黒い軽自動車で林くんが迎えに来てくれていて、福山に向かいました。

明治館に入りビールを飲んでアイコさんと企画の事とかを話す。there is a light never goes outの話とかFixedの話をした。Fixedの音源がほしい。企画のフライヤーをお渡しして明治館を出て、空腹だったので近くのハンバーガー屋に入った。このお店、最近来がちだ。昨年末から数えて3回目になる。先の2回はどちらもSONOROUS CHORDのウエジュンさんとゆきのぶさんとだった。

明治館から数えてビールを4杯流し込んだところで僕は酔っぱらった。22時近くウエジュンさんとゆきのぶさんを呼びつけたら、ものの15分くらいでウエジュンさんが到着して、この人住んでるの笠岡じゃなかったっけ、と思いながら、バンドのこととかライブの事とか話した。それからさらに20分くらいしてゆきのぶさんが到着。あれ、この人福山に住んでいるはずじゃ、なんて思いながらまた話して3/9の決起集会みたいで面白かった。
思うところはそれなりにある。ライブをします。


2019年3月9日(土)
福山 Live Venue 5¢
sour thought pre. "夕凪に都夏を想う" レコ発企画 - キャバレーで蛍雪を -
開場 18:00 開演 18:30
ticket:ad ¥1,500 door ¥2,000 +1drink

kinderwalls (香川)
bootleg verrolls (愛媛)
未遂 (福岡)
SONOROUS CHORD
sour thought


kinderwallsは1月に高松に呼んでくれたナオトくんのバンドです。
音が鋭くて力強くて優しい。隠すこともできない憧れのようなものを初めて観た時から抱いています。ナオトくんとドラムのまこちんは同い年。同世代でそんな風に思っちゃうんだ、希望に満ち溢れすぎている!
こっちに来てから観たバンドの中で一番良いなと思ったバンドです。福山の人たちはkinderwallsを観たらどう感じるのかな。あの時みたいな感動があるんだろうか、と考えるとなんだかにやにやとしてしまいますね。


bootleg verrollsは前にやっていたバンドで対バンをして仲良くなったバンドです。
圧倒的な衝動、熱量の緊張感を軽やかなステップに乗せて放つ佐々木くんとそれをどっしり支えるリズム隊のバランスがとても良い。佐々木くんのあのステップすごく好きなんだ。
本当は高松でも一緒にやる予定だったんだけれど、彼がインフルエンザになって今日リベンジ。
彼らには本当に、確かな信念の逞しさがあります。それは音になって飛んできて、もう息を飲むほどきれいです。


未遂は今回呼ぶバンドの中で一番付き合いが浅い。その期間は2ヶ月にも届かない。1月の高松で一緒になってそこで則オファー。
まっすぐな日本のインディロックのバンドです。こういうバンドが本当に好きなんだ。飾りすぎない日本語詞であふれ出る叙情、優しさに揺さぶられてみましょう、きっとすごく良いはずです。


SONOROUS CHORDは僕の人見知りというアイデンティティを粉々に吹き飛ばしてくれた人たちのバンドです。仲良くなるのに時間はかからなかった。
僕らが来るずっと前からささやかにささやかに抵抗を続ける芯のある人たちです。培ってきたものがあって、この強さと一体感を手に入れたのかなと思うと歴史の浅い僕は少し羨ましくなる。


20代も後半に突入して、周りに同じものをみている人がどんどん減ってさみしく思うこともありましたが、いろいろと、同世代で好きな人たちを見つけました。世代で固まりたいなんてあるわけないんですけど、上の人たちにはこの世代にこんな奴らがいるのかと見てもらいたいし、下の人たちには遠くはない年上がこんな音楽をなっているって知ってもらいたい。同世代の人ももちろん、見てもらって良いなと思うところがあれば是非、友達になって帰ってください。

シーンという概念はよくわからないのですが、好きな人たちが好きなように集まる場があれば良いなと思って、今回はその一歩目です。僕の好きなものの一つ、エモとかオルタナとかインディロックと呼ばれる音楽が集まります。他のも全部混ざった場にしたいのですが、まずはここから。こんなのあるよ!って感じでね。

どのバンドも観た時、僕は本当に感動していたし、つまり、そんなバンドだけを集められたこの日はスペシャルな1日なんです。最高に楽しみでしょうがないのです。観に来られた人たちも、きっと楽しんでもらえるんじゃないかなと思ってます。是非見届けて頂きたいです。お待ちしています。

ご来場の方には数に限りはありますが、出演バンドや好きなレコ屋やディストロ・レーベル、どうってことない最近の事について書いたZINEを配布します。大抵の人になにがしたいんだろと思われても、一人か二人くらいがへぇって言って読んでくれたらいいなと。一人か二人でもこの日の企画を観て、その音楽に興味を持った人がいて、これを読んで深堀り出来たらいいなと。


7/10

すでに4ヶ月が経過して自分たちのバンドもすっかり新しくなった。何を思い立ったか、よくわからないタイミングでこの日の為に書いたZINEのデータを置いておくことにしました。長いし読みにくいし、あんまり読んでもらえなかったと思っているけど、自分にとって大切な文章です。キンダーのしょうちゃんが、この次に会った日に家宝にするだなんて言ってくれた。


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