稲穂、自転車で切る風
夏はどうやら音も立てずに終わってしまったようで夜がずいぶん涼しい。
少し長めの夏休みを貰ってバンドメンバーと初めて旅行に行ってみたり、地元に帰ったりして大変楽しい時間を過ごせた。
バンドに関しては1泊2日の遠征は意外と容易なので来年あたりから是非ともしたい。
久しぶりの実家の喜連川に帰り、祖母と一言二言言葉を交わして浴びるほどお茶を出されて爆睡。迎え盆をして足早に実家を去った。
そうそう喜連川に某ロックンローラーEYを前面に押し出したラーメン屋が大学の頃に出来て、行列が出来るほどの人気となっているんだけど、本人の許可等はどうなってるのだろうか。結構どうでもいい。
今回も喜連川に到着した11:40頃には12時開店する店先で10人ちょっとの行列が出来ていた。本当に田舎町なので行列を見ることはまずない。珍しい光景だとつくづく思った。迎え盆の後、母とひと月前に車で電柱に突っ込み見事に自身の車と首を大破させた姉とその店に行ってみたが、普通の醤油ラーメンだった。その頃は並ぶことがなかったので良しとするが、並んでは絶対に入らないなと思った。しかし宇都宮やなんと東京にも店舗を出したらしい。これがEYの力か。
そして姉を宇都宮へ送り、母の住む大田原に移動した。この日はいわゆるお袋の味はオアヅケになった。この家で暮らしたのは高校3年の途中からだったのであまり実家という感じはしないのだけれど、それを口に出すと母はひどく悲しむので言わないようにしている。置いてある家具なんかは喜連川の家から持ってきた物ばかりなのでその点で実家を感じる部分は多少ある。
そうこうして、尾道よりだいぶ涼しい栃木の涼しさの中で自転車に乗ったりかき氷を食べたり和風味のスパゲティを食べてお店のおばちゃんと仲良くなったりして、ノスタルジック大無双的ななんだかよく分からないことをしたりして、なんだかよく分からなかったことが分かってきた気がした。正確に言うと知らないふりをしてきた事に限界がきたのだと思う。それでもやっぱり未来のことはよく分からないのでとりあえず今はちゃんとしたい。栃木で買ったいつも美空のあの子のように未来のことが分かればいいのにと思う。分かったらつまらないか。あり得ない話なので水に流してほしい。
あだち充の描く女の子が昔から好きだ。
アクティブでボーイッシュで主人公の男の子を大好きなところがかわいくて好きだ。
いつも美空は主人公が美空なので最後の項は該当しない。主人公顔をした北島とのそういう話があったらもっとよかったなと思った。
この漫画の主要登場人物は15歳。15歳の頃の自分の記憶があまりない。1番楽しくサッカーをしていたが、部活のキャプテンに嫌われ、幼稚園から仲の良かった友達をふざけて小突いたら思いの外強く入ってしまって嫌われたとこくらいしか覚えていない。辛い。
あれから10年が経った。今の暮らしは到底想像できないようなものだが、初めて海外に行ったのはあの頃だから、確かに今の暮らしの系譜なのだなと不思議に思ってみたりする。音楽は確かこの頃は母の影響でQueenとBump of chickenとEllegardenと9mm prabellum bulletと東京事変(かじる程度だったが)が好きだった。なんだ、よく覚えてるじゃないか。
取り留めのない思い出話になってしまったが、帰省すると大体こうだ。
おかえりと言ってくれる人がいるのは本当に嬉しいものだった。あれ、なんだっけ、ここはこんなに心地よかったっけ。
ここで生まれたわたしはいったい何になるのでしょうか。よく分からない。
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