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TALOS

大学生の時、退屈に時間を持て余していて、ぽんとすごい人たちの中に飛び込んだら世界が一気に華やいで加速した。
すごい人たちの中でも特にすごくいいなぁと思ってた人たちが、今TALOSというバンドをやっていて、こないだ出したCDを買ったんだけど、1曲目からめちゃくちゃに良くて、かっこよくて、むせ返ってる。
気怠げなギターから入ってパワフルなドラムとベースが加わって、歌のような叫びのようなボーカルを乗って一気にギアを上げていくような疾走感がある。
ギラつきながら搔き鳴らしたり、ザクザク刻んでいたり、余白を与えたりしていて一辺倒ではない。すごくいい。3回聴いたので今日のところは休むとしよう。

懐古話。ベースボーカルの正木は1つ年下に当たるけど、入った時期は同じ。ライブを初めて観たのは確かミッシェルガンエレファントのコピーだった。その年の夏に彼のイースタンユースのコピーを観て堪らなかった。それからブッチャーズとかクライムザマインドとかカウパァズとか、エモーショナルなバンドのコピーをしていって観るたび引き込まれた。自分が卒業する頃だったか、ギターボーカルでオリジナルのバンドを初めてそれもすごく好きだったなと今も思う。こないだ東京行ってたら電話をくれた。大学の頃はけっこう馬鹿にされてた気がしているので礼儀正しいのかよくわからない。

ギターの園部は同い年で今でも時々遊ぶ。初対面の時は愛想が悪くて正直怖いと思ったけど、実はとても優しい。個人的に崇拝してるくらいギターが本当にカッコいい。音が馬鹿みたいにでかいのに耳に痛くなくて、感情を揺さぶってくる音を出す。また変なファズを買ったらしい。
4年の時に部内オーディションにcuthbartsのコピーで一緒に出て落選したのはかなり悔しかった。でも園部はthe sunのコピーで受かってたからまぁいいかと思った。今でもちょくちょくこの2つ動画は観てしまう。
卒業時のライブは東京スーパースターズを一緒にコピーして、ドアーの最終エモパートで園部がギター殴るように弾き始めてすぐにストラップ千切れたのずっと覚えているよ。そういうところがすごく愛らしい。
卒業した後も園部の作った曲に歌を付けさせて貰ったりしたな、これはうまく出来なかった。
なんだろう、色々と園部は自分の音楽人生にかなり影響を与えまくっていて、今聴いている音楽の1/3くらいは園部の影響下にある気がしてる。直接は関係なくても園部が教えてくれた音楽の派生で聴いているものがかなりある。そしてそれは自分の人生観にも間違いなく影響していて、これがあるおかげで尾道に1人で移る時にもなんの躊躇いも抱かなかった。
そんなことからも園部とはこれからも交流を持ちたいと思ってるわけなのだけれど、数日前にみんなで旅行へ出かけ、園部と話してTALOSの遠征先、広島くらいしかないと笑いながら言われて、本気で呼びたいと考えていたので、本格的に呼ぼうと思う。

ドラムのウツギは2つ下の後輩に当たるけど変態な印象しかない。最初大人しかったような気がしたけども。
ドラムはパワフルだけど丁寧な印象。PAにモニターからの出音カットされて生音でライブさせられてた。そのPAとは園部である。
卒業時のライブで自分がフジファブリックのコピーして、そのドラムを別の後輩に叩いてもらった事に対してすごく根に持っていた件、すみませんでした。でもウツギには東京SSで叩いて欲しかったんだよね。正直なことを言うともっと仲良くなりたかったな。

そうそう、このCDはRADDJURというバンドとのスプリットで、RADDJURはTALOSが最初に企画をした時に呼んでいて、偶然東京にいたので観ていて、ブッチャーズのようなギターの音だったように覚えているんだけど、このCDではあんまりそれを感じない。
鋭くて憂いがある音だけど、曲調はけっこう温かくて力の入りすぎていないボーカルがうまく中和させていて耳に心地よい好きな音だ。

ディスクユニオンでネット販売始まったみたいだから聴いてみたらいいと思います。



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