白波の立つわずかな勢い

ひと月ほど前から車で会社に行くようになった。
行きと帰りでちょうどアルバム1枚を聴き終えるくらいの時間で、これはちょうど良いなと思いながら運転する。
自宅の棚から持ち出した恋はもうもくのテントもしくは一杯の水やbedのIndirect memoriesと聴いてきて、今はやまねむるのH.O.P.Eを聴いてる。本当にすばらしくて、序盤の凡人達と終盤のサイレンとノイズに毎日やられてる。

年を経て環境が変わって音楽の聴き方が変わるという話を数年前から周りの人が話していた。だんだん分かるようになった気もするけどやりようはいくらでもある。大丈夫だ。
...という下書きを温めていたら、広島のシソさんがツイッターで「時間を重ねて生活が変わっても皆音楽を好きでいてほしいですね。ワガママな願いですが。」と書いていて、本当にそうだよね、と思った。

ここのところ、色んなことが変わったんだ。
会社へ通う方法もそうだし、だいたい1ヶ月くらい前から猫と暮らし始めた。
猫をお招きしたその日は夜から台風14号が来ると言われていた日だった。
数日前に自宅の数十メートル先で誰かにもらった赤飯を食べていた小さく瘦せ細った猫が、原付の近くでずっと鳴いてる。ドライフードを少しあげてみても声は止まらず後をついてくる。かなり危うい体つきで夜の台風には耐えられるのだろうかととても心配だった。

とりあえず今夜だけでも家の中で過ごしてもらおうとゲージやらトイレやらをホームセンターへ調達しに行った。その間にどこかへ行ってしまうようならきっと一人でも大丈夫だろうと、ずっと家の前にいるのであれば中に入ってもらおうと考えながらホームセンターから帰ると、やっぱりまだ家の前にいた。そうしてそのまま今日まで一緒に暮らしてる。
しっぽや体の柄がつくしみたいなのでつくしという名前を付けた。
自分から外で暮らしたいという素振りを見せるまで、ずっとこのままで居ようと思う。願わくば、そんな素振りなんて見せないでずっと一緒にいてくれ!

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家の方は残留物の撤去、床/天井/壁の解体があらかた終わってほぼスケルトンの状態になった。天井の奥にはそれはそれは立派な梁がどっしりと佇んでいた。

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まずは雨漏りしている屋根を直さねば!ということですが、市に申請している補助金の交付決定が下りる迄は補助金対象の工事を着手してはいけないとの決まりがあるため、この2週間ほどは完全に工事の手を止めてしまっている。
1週間前に資料の作成等をお願いした建築士さんと一緒に補助金の審査委員会に参加してきて、協議の様子を見て建築士さんは「まぁ大丈夫でしょう!」と言っていたので無事に補助金は下りるんじゃないかと思われる。
お役所の方々、なるべく早めにご連絡をばお願い致します。
(10/26 無事に承認された旨の連絡が!)

その委員会には空き家再生プロジェクトの代表理事の方や映画館の支配人の方も委員として参加されていて、こちらの味方であるような感じがしてとても有難かった。またお会いした際にはちゃんと御礼を言いたい。


バンドの方は全然何も動けていない。
岩本さんは車を買い、カレーを作りまくっている。ゆきのぶさんは新しい仕事を始めて、林くんも大きな転機があったようで 、世間の状況云々ではなくていつかあるだろうと予想していたいた変化が遂に起こり始めただけの事、変化の先にそれぞれがどう向き合っていくのかというだけの事だ。

取り敢えず冒頭の通り、心はまだざわつくし、Home is whereというバンドを見つけてぶちあがるし、knitの市川君のレコーディング記を呼んで羨ましくも胸が弾んだり、鳴らしてみたい音が浮かぶので、どうにかこうにかやれたらいいなと思うよ。月が明けたらトランペットを買ってしまおうと思ってる。


グーグルでHome is whereって検索すると登録してある自宅の地図が表示されて怖くなった。
まぁともかく、Home is whereはフォークでエモでポストハードコアで最高なんだ。ジャケ絵もすごくいい。



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