見出し画像

春の匂いを嗅いでいる

4月1日 猫モノレール

家で1人、ベッドに横たわって過ごした。本当に1日中。
窓辺からは猫モノレールが冷ややかな視線を送ってくれてたり、あくびをしたりしていた。(本当にかわいい)


4月2日 尾道 蚤の市

駅前で蚤の市があったのでふらっと出かけた。
以前は、3,000円でマルニ?だったかのキャスターワゴンを掘り出したり、その昔に慶事などの際に食事を入れて持ち運ぶのに使われたという行器〈ホカイ〉を1,000円でゲットしたりしたこともあったけど、最近ではそういうことは随分少なくなった。良いものがあってもウン万、ウン千円とするのが普通だ。
よいものなのだから斯くあるべきなのだろうけど、そういえば古着を着るようになったのは、安くて風合いがよかったからだったなぁとか思い出して、古道具にも同じことが当てはまるなぁなどと思いながら蚤の市を見て回った。
かわいい姿見を見つけて連れて帰ろうかと悩むも、結局は後ろ髪を引かれる思いで諦めて、銀のカレー皿だけ買って帰って、翌日に早速カレーを食べた。


4月8日 ねこたちは春の匂いを嗅いでいる

リビングの窓を開け放つと、入ってくる空気が随分暖かくなった。
その風の匂いを嗅ぐねこたちがあまりにもかわいい。

2月に正式にお迎えしたまりもメンバーは、夜になると先住のつくしを未だに追い回すけれど、ふたりで仲良さそうに眠っていたり、互いに体を舐め合ったりするところも見られるようになった。
絶えず威嚇し合ったいた当初の頃と比べると大きな進歩だと思う。追い回しもしないようになってくれると良い。

4月10日 椅子を作る

外に置いている椅子 (家の残留物) があまりにもぼろぼろだったので、ホームセンターで買った木材を丸鋸で切ってオイルステインで塗装の後、ビスで固定して椅子を作った。
椅子をハの字にするのが難しく、少し角度が付きすぎてしまったが、我ながらよくできた方だと思う。丸鋸の使い方やビスの打ち方も随分と上手になった。


4月16日 蛮珈夢

初めて訪れたのは、確か昨年の初めの頃だと思う。

きれいな白髪を結わえて、整えられた白い髭を口元に携えるマスターは、自身の使う1杯分の豆の量に丁度良くなるような大きさにネルを縫って整え、グラインダーの調子が悪くなれば自ら解放して点検する、焙煎した珈琲豆を保管する陶器の壺やお湯を注ぐポットなどは自身が焼いて作るなど、身の周りのことはすべて自身で行う。おそらく、お店にあるほとんどの調度品は自身で使ったものなのだろう。
食べ物を選ぶ際も、道具を選ぶ際も、すべての判断基準は自身の淹れる珈琲と一緒に摂って、あるいは使って、違和感がないかどうかだという。万事、あらゆるものが珈琲にまつわる事であるということだ。

そんな選りすぐりの道具と確立された豆の選定、焙煎、抽出で淹れられた珈琲はまさに極上の1杯で、これまで飲んだ珈琲とはまったくの別ものだった。100㏄という少ない抽出量に対して、使われる豆の量は多い。当然ながら苦めの珈琲になる。ただ、何か違うのだ。苦いだけではなく、体験したことのない深みが広がって、とろみがあるように錯覚するまろやかな口当たりがある。Google mapのレビューで"甘美でキスのような珈琲 至福を感じる珈琲"と書いている人がいるけれど、最高の表現だと思う。

これまでは知らない事ばかりで、色々なものが新鮮に感じてきたけれど、30年生きてくると、(間違いなくまだまだあるのだろうけど) 実生活でそういった事柄に出会うことが少なくなってきた。
そんな最中、この上ない純度で出会った全く知らない感覚で、言葉では言い表せない感動があった。

ここまで何かを突き詰めて生きるひとってなかなかいない。そんな風になりたいなと自分の目指したいと憧れが明確になった30歳の春だった。


4月23日(月) 地方統一選

先の県議選と今回の市議・市長選、どれも投票した人は落選に終わったが、それ以前のすべての選挙と比較して、候補者を調べるのも選ぶのも楽しい選挙だった。住んでいる町と直接的に関わる人を選ぶものだったからというのもあると思うし、かつ今回は短期間ではあるが、一緒に仕事をしていた人も立候補していたこともあり候補者をなぜか身近に感じられた。
とはいえ、衆議院選や参議院選のように、候補者の考えに関する情報開示が少なく、投票する人を絞るのが難しかったように思う。判断をしやすくなるような情報が開示されて、まとめられていればよいのにと思った。


4月24日 雨戸を付ける

今年の目標の一つである「2階の縁側に雨戸を付ける」を実行した。縁側は南側が9m弱、東側が6m弱あり、取り付ける雨戸の枚数も相応に多かったため、大きな出費になったが、これで無事に台風を乗り切れると思うと心強い。外観も大きく損なわれることなく設置できて良かった。


4月30日 国道184号線沿いのリサイクルショップ

素晴らしい。蚤の市の件で古物に価値が見出されて価格が高騰している事に触れたが、リサイクルショップでは投げ売り状態が保たれている。
ふちが金色ですりガラスのかわいいコップ 5個、木の花台 3つ、アクセサリーケース 2つを買って2,000円ちょっとだった。全部かわいい。

ただね、こういうのはあまり売らない方がよいと思うの。


以上、2023年4月の出来事でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?