ムジナ
土曜の夕食は久しぶりに近所のお店を予約した。
ここのお店を予約するときはもっぱらおまかせコースになっている。
シェフのやりたいようにやってもらう。
写真は GRⅢで。
シェフのインスタグラムで「アナグマが入りました」というのを見かけて、ちょうど土曜の夜は外食しようって話になってたこともあって予約を入れた。
おまかせで頼んだらきっとアナグマが出てくるだろうと思って、あえてアナグマについてはリクエストしなかった。
それにしても続々とうまい料理が出てくるからほっぺ落ちっぱなし。
昼間に会った播州織のおじさんと同じで、ここのシェフも職人で、自分が作りたい料理を作って客が喜んでることに生きがいを感じるタイプ。
おまかせでお願いしますって言ったら遊ばせてもらいますっておっしゃる。
瓶ビールを2本飲んだあとにワインを開けてもらった。
飲みきれないのは持って帰るから。
タモリはセトダイの呼称。これがまたうまい。
野菜のソースがまた絶品だった。
ワインは料理に合わせて選んでくれる。
フルボディだったけれどオレたちの口にもよく合って美味しかった。
そしてアナグマのロティ。
脂を食べてる感じだけど思ったより臭みがなくてしつこくもなかった。
アナグマがうまいとは聞いたことがあるけれども、はじめて食べたアナグマはちゃんとうまかった。
同じ穴のムジナという表現があるけれども、ムジナというのがアナグマのことである。
似たような悪いことをするヤツを同じ穴のムジナって言うので、ネガティブな表現だけど、今日は似たようなタイプの職人さんに触れる日になった。
儲けよりも自分がやりたい仕事をして客を喜ばせてくれるタイプの人。
そういう人に対してはこちらも気持ちよくお金を払うことができる。
まだもう少し肉いけますか、と尋ねて下さったので、もちろんいただくことにした。
結局は牛肉が一番うまいですよね、と笑いながら提供して下さった。
確かにそうかもしれないけれども、アナグマを食べるという体験にも価値はあると思う。
少なくとも今日オレはアナグマに惹かれた。
損して得とれともいうけれど、今日の人たちはそういうのとも違う気がした。
たぶん損してるとは思ってないしそれが得につながるともあんまり考えていない気がする。
食後に今日はどれが楽しかったですか、と尋ねると、アナグマとスッポンですね、と笑っておられた。
客がする質問でもない気がするけれども、こっちも美味しい思いをして、かつシェフに楽しんでもらえたなら、最高である。
アナグマが入りましたとインスタにそりゃあ行かねばシェフのためにも
GR LENS 18.3mm F2.8 / RICOH GRⅢ
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