中小企業診断士の独立成功に必要な営業力

さて、前回に引き続き、中小企業診断士として独立成功に必要となるスキルについて記事にしていきたいと思います。

今回の記事は、中小企業診断士はもちろん、これから独立する方にとっても必須のスキル、営業力(受注力)についてです。独立して稼げている中小企業診断士に共通する特徴として営業力があります。逆に苦戦している中小企業診断士は営業を苦手としている方が多いようです。どんな資格を持とうとも、顧客獲得につながるスキルは必須であり、その一つが営業力です。今回は私が考える営業力についてお話しします。

ちなみに、ここでいう営業力とは対人営業のケースを意味します。webで集客して問い合わせを受け付けるという集客手法も当然重要ですが、いかんせん、集客の仕組み作りには時間がかかります。まずは目の前にいる見込み客に対する営業力(受注力)を磨くことが近道です。

では営業力を磨くために何をするのか?私は最初に営業の定義を再確認することです。一言に営業と言っても、受け取る人によって解釈は様々。何かを売る、口八丁で売る、セールストークを駆使して売る、嫌がる相手を丸め込むなど、もしあなたが同様の印象を持っていたら、営業に対しネガティブになるのも当然です。営業が苦手な方に共通しているのは営業をマイナスの印象で捉えている方が多く、営業=説得では、先にメンタルがやられてしまいます。必要としない相手を説得することは苦痛を伴いますしストレス以外の何者でもありません。

以前、営業を希望しない新卒が増加していると言った記事を雑誌で読んだ記憶があります。ノルマの負担に耐えきれないことが理由だそうですが、嫌がる相手を無理やり説得してノルマをクリアする仕事であれば、新卒に限らず誰だって病みます。

そこで私が考える営業の定義とは、一言で言うと、お客の問題解決です。営業の目的は売上ではなく、お客が解決できずに困っている問題を解決するために必要な提案を行うことだと再定義することです。必要としている人に必要なものをポンと差し出す。相手にとって、その提案が魅力的であればムリに説得せずとも話は進んでいきます。

営業力を言い換えれば、自身の商品サービスを使い相手の問題解決につながる提案力のことです。必要としない人にムリに売りつけるわけではなく、あくまで問題解決のサポートという位置付けです。

だから営業においてヒアリングは必須事項であり、自分が喋るのではなく、お客に喋ってもらうことが重要で、そのためには大切なことは質問力です。質問はある意味、新たな視点の投げかけであり、その目的は真の原因を把握することです。

相手の話をよく聞き、質問を繰り返し深く掘り下げていくことで、問題が発生している真の原因を明らかにし、解決の方向性を伝え、自身がその専門家であることを伝えること、これが営業において必要なスキルだと私は考えます。そしてこの考え方は、中小企業診断士に限ったことではありません。すべての営業に通じる考え方です。売れない営業マンは必死に売ろうとするが、売れる営業マンは問題解決への提案を行う、という考えでお客と接しています。

これから中小企業診断士として独立を考えているのであれば営業力を磨く。営業とは売ることではなく問題解決の手伝いであると再定義する。その上で問題解決力は営業に限らず必須のスキルであるため、日常から磨く訓練をする。このあたりを意識して取り組んでみてください。



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