青森

津軽弁の「わいは」という驚嘆詞は世界的に見たら長くない。

 私の出身地、青森県は弘前市には津軽弁と呼ばれる独特の方言が存在する。出身だからと贔屓目に見ているのかもしれないけれど、しばしばメディアに取り沙汰されるようになって久しいのではないかしら。

 現在大学生の私は島根にて大学生活を営んでいるわけです。自己紹介でどこの国の出かを紹介しなければならないのは世の常なのか、日本人の民族意識の強さが垣間見られる瞬間であるとは思うのだけれど、青森出身だと言うと大概驚かれる。西日本だけじゃなくて東京でもね。たぶん実際の距離よりも、青森と貴方の精神的な距離、みたいなものがその驚きを助長させているのではないかと考察しているところよ。

 でだ、よく言われるのが「青森弁しゃべってよ!」と。津軽弁ですけどねと心の中で反発しながらも、さらに心の中でこっそり告白している。「実は私はネイティブツガリアンではない。」ネイティブツガリアンとは、この世に生を受けてから津軽弁を主に話していた人々のことを指す。ネイティブツガリアンではない私は流暢に津軽弁を話すことができない。ただ、ひとつ言えるのは、

ツガリアンは驚いた時に「わいは」と言う

 これよ、これこそ方言の権化、ツガリアンの特権。でね、いるのよ。「驚いたとき咄嗟にこの3文字言えるの?」とか言う方が。ツガリアンは言ってますからね、これ。たぶん1年365日、毎日。こんな「3シラブル驚嘆詞」使う民族なんて他になかなかいないんじゃあないかって自負してた。ついこの間までは。

アイヤーとアイブ〜の存在

 中国の人って「アイヤー」って言うよね。実際言うって知ったのは大学の中国語の先生が言ってたから。それまで『らんま1/2』のシャンプーちゃんしか言っていないと思ってた。韓国の人は「アイブ〜」って言ってる。これも大学の先生が言ってるの聞いただけだけどね。これは、まさに「3シラブル驚嘆詞」だと思う。つまり、「わいは」は世界的に見ると長くないのね。普通よ、普通。

 たしかに世界には「3シラブル驚嘆詞」があるとはわかった。わかったにはわかったのだけど、「わいは」ってもしかして万能なのでは?と思い始めた。アイヤーとアイブ〜って日本の「あちゃ〜」的な「やっちまった」感がある感嘆詞なのかな。「んもう〜」的な。でも「わいは」は本当に「熱っ」とか「痛っ」とかも含める。人に会って「あらま!」みたいな時も使う。「んもう〜」的な「あちゃ〜」的なときは「わい〜」ってちょっと省略しながら相手の方を舐めるように撫でる。これはね、もしかして、「3シラブル驚嘆詞」史上最高の驚嘆詞は「わいは」なのではないかと、思うわけですよ。

というのを今日の中国語の授業中に考えていたのでした。

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