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【ゾウリムシ × 介護】第1話「ゾウリムシとは(ご本人登場)!」※5分弱で読めます。

ZOOMでの初のプレゼンが、学生時代に研究していたゾウリムシという因果な介護福祉士、おもちです。

介護・福祉のコミュニティ“SPACE”内で、まったり何か話しましょうや、というおもしろ企画に釣られて、

あ、だったらゾウリムシと介護で小一時間話せますよ!」と小林製薬的なノリで引き受けてしまった2021年3月某日。
そのお喋りの内容は、動画として保存され共有されるという、プレゼンど素人の私にとっては心臓バクバクもんの何かでありますが、4月15日(木)の本番当日。蓋を開けてみれば「面白かった!」「思ってたよりガチだった!」「人間関係で疲れたらゾウリムシのことを思い出そうと思う!」等々の嬉しいフィードバックをいただき、私が一番得をしたのではないかと、感謝してもしきれないくらいに有り難がっておる次第でございます(記事は2021/04/18作成)。

そしてこれまた“SPACE”内の、魅力溢れる皆さまからの「やっちゃいな!やっちゃいな!やりたくなったらやっちゃいな!」という心の声に背中を押され、【◯◯カケル介護】の第1回連載としてこの記事をしたためる運びとあいなりました。
【◯◯カケル介護】という連続テーマは、昨日(4/17)勝手に思いつきました!
アウトプットは最高の学習であるという言葉もあることから、一生懸命紡いで参りますのでよろしくどうぞ(挨拶が長い)。

そもそもゾウリムシってなんだっけ?というところから話を持っていかねばならないほどの存在ですよね、ゾウリムシって。

理科の教科書にも載ってるのに。テストにも出るのに。

そんな訳で、ゾウリムシとは?という基本のキから説明していこうと存じます。
というわけで、ご本人登場〜 画面共有しまーす!(手動)

でん!
これは、残念ながらゾウリムシではありません。庭石をひっくり返したり、草とりをしていると時々這い出してくる「ワラジムシ」であります。
ものすごーくザックリ解説すると、『ダンゴムシの丸まらないバージョン』。
そしてさらに、

どん!
この方は「フナムシ」さん。海辺で岩や防波堤の壁がごっそり動く、アレ。簡単に捕まるので、ニンゲンの子どもに捕まるとよくイソギンチャクに突っ込まれたりします。

それでは、いよいよご本人に登場していただきましょう〜 コチラ〜!

ハイ。教科書でよく見るゾウリムシさんです。一生懸命何も見ずに書いてみました。彼らは、水田や池などに棲まう単細胞生物です。大きさは50〜200μメートル。肉眼では細長〜くて細かいのがやっと見えるくらいのサイズ感。メダカの餌として与えても大丈夫だったりします(研究室にて実証済み)。

よく単細胞生物って=単純バカみたいに喩えられて、蔑みの対象として扱われるじゃないですか。
でもね、単細胞生物って、1つの細胞でなんでもしているんですよ。
いわば、自立の極北に位置する存在と言ってもよろしいのかと。

人間はおよそ60兆個の細胞が集まっているのですが、それぞれ役割分担をして個体を維持している。例えば赤血球は、酸素を運ぶのに特化しているけど、細胞核を持たないので、成熟後は蚕蛾(おカイコ様の成虫)のように栄養も取らずに寿命を迎える。又、心臓を構成する細胞は、一度完成されたらその後移動も分裂もせず拍動し続け、20億回打って止まる。精子や卵子は生殖に完全特化した特殊な細胞で、タイミングが悪ければ次世代へとその遺伝情報を継承できず破棄されます(言い換えればその殆どは役割を果たせず死ぬ運命にある)。

一方でゾウリムシのような単細胞生物は、1つの細胞で全てを行っています。1個体=1細胞。食べることと出すことのみならず、運動も増殖も生殖行動も、全て1つの細胞で段取りしている。
人間の細胞では、こうはいかない。そもそもそんなロンリーソルジャーボーイみたいな細胞が1つでも人間の中にあったら怖い。いつか肚ァ食い破って出てくるんじゃないかと心配で心配で、夜も眠れやしねぇ。

こういったゾウリムシ他単細胞生物の在り方って、なんて形容すればいいんでしょうね?
万能?ーーー万能は、iPS細胞のような‘可能性の塊’みたいなイメージがある。
究極の自給自足、とでも言ったらよろしいか? 一つの自立の完成形、的な。
うまい言葉が見つからないですな。

そしてゾウリムシは、細胞一個で、ドラスティックに変わる環境に翻弄されながら、ン十億年とか生き抜いている奴らなのです。年代的にいったら、ゴキブリなんかよりもはるかに長い間サバイブしている。細腕繁盛記なんてもんじゃないですよ(細◯繁盛記・自粛)。

そうそう最後に、ゾウリムシの大きな特徴の一つである、細胞核(遺伝情報がつまっているハードディスクだと思ってください)について解説しておきますね。

生物は基本、【♪世界に一つだけの花】ならぬ【細胞に一つだけの核】を備えているのですが、ゾウリムシやその仲間である繊毛虫には二つの核があります。
①の大核には、普段づかいの遺伝情報がつまっています。そして②の小核は普段使わないのですが、いざ子孫を残す!という時に使われます。
が、この子孫を残すという行為、人間の常識とはだいぶかけ離れたものとなっておるのです!

というわけで、今回はここまで。
次回は「ゾウリムシの老化〜見ためは変わらないけどねー」で、細胞の加齢についてお話ししたいと思います!
加齢臭の話は一切出てきません。

それでは、また。

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