輝く夢の架け橋 第8話 インターネット・カネゴン

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？？:ペイペイペイペイペイペイ〜！ん？うわあ！お金だぁ〜！

？？:いただきまーす！ん〜！美味美味！

？？:ありがとね〜

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優真:おはようございま…す…

凛:おはよ、優真君

優真:おはようございます…なんか暗くないですか？

凛:最近物価が上がってるでしょ？上から節約しろ！って言われちゃってね…ま、各自やれる範囲で頑張ろ！

……

……

優真:光熱費に、食費に、携帯料金、お婆ちゃんへの仕送り…んぁぁぁぁっ！削れるものがない！

？？:ふっふっふっ…どうやら、お困りのようですね〜優真さん

優真:美青ちゃんか、節約って何をしていいのか分かんなくて

美青:優真さん、ホシペイって知ってますか？

優真:ホシペイなら入れてるよ？現金と同じで使えて便利なんだよな〜

美青:そこで私考えました！

優真:考えたって…何を？

美青:ホシペイの獲得方法です！

優真:…詳しく聞こうか

美青:そう来なくっちゃ！

美青:ホシペイにはアプリ内SNSで動画を配信して、ユーザー同士でホシペイを贈れる投げ銭要素があるんです！

優真:投げ銭？そんなシステムあるの！？

美青:はい！配信で人気者になれば、視聴者も増えて身の回りに必要なものを揃えるくらい何とかできる！

優真:その肝心の配信は何にするの？

美青:それは…ダンス配信！

優真:それさ、Tik○○kと何が違うの…？

美青:Tik○○kは撮ったものを編集してアップする、配信はぶっつけ本番です！視聴者の人からリクエストとか貰ったりもしてもいいかもです

優真:でもリクエストされたやつが難しいのとかだったらどうするの？

美青:それは…頑張るしかないです

美青:とにかく！一度凛さんに聞いてみてください！

優真:わ、分かったわかった！

……

……

優真:という訳なんですけど…いいですか？

凛:一度上に聞いてみるね

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凛:優真君、美青ちゃん！許可出たよ！

美青:ほんとですか！？やった〜！！早速3期生のみんなで配信しましょ！

美青は3期生を呼び、ダンス配信を始めた。

……

……

美青:今日はここまでです！

3期生:ありがとうございました！

3期生:高評価、チャンネル登録お願いします！

ダンス配信を終えた。

優真:凄い！高評価とチャンネル登録数がすごい勢いで増えてる！

美青:ほんとだ！

瞳月:ところでホシペイのトップ配信者って誰なんやろ？

理子:調べてみよ！

2人:ええっ！？

優真:どうしたの？

理子:トップ配信者が…

瞳月:怪獣なんです！

優真:怪獣！？

優真はタブレットを覗き込む。

優真:ほんとだ…名前は…カネゴン…？

すると優真のスマホに着信が入る。

優真:ん？

優真:もしもし…？

優真:うえぇぇぇっ！？

璃花:どうしたの？

優真:か、カネゴンからの電話…

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優真達はビルの待合室に来た。

？？:お待たせしました！

カナオ:株式会社ホシペイCEOの銅金カナオです！

優真:飛世優真です。そして、櫻坂46の3期生です

3期生:よろしくお願いします！

カナオ:よろしくお願いします！

カナオ:どうぞおかけください

優真:失礼します。では、あなたがカネゴンさんですか？

カナオ:違います！私は人間、カネゴンは私が作りました！

優真:作った…？

カナオ:私は大学でAIを研究していました。テーマは欲望のモデル化！人々の本能をお金を貯めるか使うか！その研究予算を賄うためにこの会社を設立しました！

美青:それでホシペイを？

カナオ:どうせやるなら生まれ育ったこの街の役に立ちたくて！この街の次世代都市構想の実証実験にホシペイが認証され、晴れて予算が確保できた私たちはPRと研究を兼ね、開発中だった自立型AIを試験的に運用！それがカネゴンの原型！

優真:ってことはあのカネゴンはAI？

カナオ:そう！実態を持たない完全デジタル存在！

美青:凄いです！完全に本物にしか見えませんでした！ちなみに、トップ配信者になれた秘訣ってあるんですか？

カナオ:人の欲望を解析するカネゴンにとって最適な学習データがお金！カネゴンは配信で人が見たいものを見せ、やってほしいことをやる！どこまでも忠実に！一躍人気になりホシペイの使用者も急増！

優真:それだけ聞くと順風満帆に聞こえますけど…なぜ僕たちを？

カナオ:実を言うとカネゴンはその行動を誰も制御出来ない状態、いわゆる暴走状態に入ったんです

カナオ:これが、現在のホシペイの流通状態です。ホシペイの9割がカネゴンの投げ銭に費やされてしまっています

美青:それだけカネゴンが人気ってことなんですよね？それの何が問題なんですか？

カナオ:少し皆さんに講義しましょう

カナオ:本来、投げ銭はサブシステム。人から人へホシペイが渡る循環を促し、より多くの人がお店で物を買い、サービスを利用し、街の経済を活性化させる。そのサイクルを目指している

カナオ:ところが今、多くの人がカネゴンに夢中になって投げ銭した結果、ホシペイはカネゴンに一極集中している

美青:でも、ホシペイが使われてることには変わりないですよね？それがどうして問題に？

カナオ:それでは君は、ホシペイを貰ったらどう使う？

美青:大好きなラーメンを食べたり、服を買うために使います！

カナオ:そう！お金にはたくさんの使い道がある。たくさんの人の仕事や生活が、誰かが使ったお金によって支えられている。お金は、使ったら消えるわけじゃない。巡り巡って使った人のもとに戻ってくる

優真:AIであるカネゴンはお金を使う概念が無いからホシペイを貯めるだけ貯めて、何も買ったりしない…お金は循環せず、渡るはずだった人の手に回ってこない…

カナオ:既に、休業や事業の撤退が相次いでいる。これが長引けば、ただでさえ、怪獣災害で疲弊しているこの街の地域経済が致命的なダメージを被る！

美青:大変じゃないですか！どうすれば！？

カナオ:カネゴンに、お金を使うことを学ばせる！

優真:なぜ防衛隊に言わずに僕たちに？

カナオ:防衛隊からデジタル存在の対処は難しいと言われてしまって…

優真:防衛隊でも無理なら俺たちでも無理な気が…

カナオ:どこかに機械に詳しい人が居れば…

優月:……いるじゃん！機械に詳しい人！

美羽:確かに、居るね

優真:誰なの？

璃花:凛さんだよ

優真:そうなの！？

璃花:なんでもマネージャーになる前はコンピュータ系の大学に行ってたってさ

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美青:という訳です！

美青:デジタル怪獣であるカネゴンがホシペイを大量に溜め込んだことで、デジタル通貨の流通量が極端に低下、最近の物価上昇や物不足はこれが原因だったんです！

優真:この事態を解決するために、カネゴンが溜め込んだホシペイを市場に放出しなければいけない！だそうです

凛:それをなんで私に…？

優真:凛さん、前はコンピュータ系の大学にいたんですよね？

凛:ま、まぁ…私は何をすればいいの？

美青:カネゴンを捕獲し、必要な学習データを食べさせる！

凛:でも実態がないんでしょ？どうやって捕まえるの？

優美:あっ！

カナオ:その点は心配ご無用！

優真:銅金さん！

カナオ:カネゴンは所在を常に変えており、文字通り神出鬼没。ですが、ホシペイのネットワークを使うため、必ず経由するデータサーバーが1つだけあります。怪獣災害のインフラ破壊に備え町内の成層圏通信プラットフォーム構築を目的とした実験用高高度経由気球。上空300mを周回飛行するホシペイのサービス運用を支える飛行船型データサーバーで、カネゴンを捕獲します

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カネゴン:よっ！ほっ！あちゃ〜落ちちゃった！

カネゴン:みんな、今日もありがとね〜

凛:カネゴンが配信を終了したよ！

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カネゴン:よっと！ん〜今度はこっち！

カネゴンは見えない壁に阻まれた。

カネゴン:あれ〜？どうなってるの〜？

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凛:カネゴンの飛行船サーバーへのアクセスを感知。閉鎖ネットワークに誘導し、アップデート用サーバーに隔離成功しました

カナオ:飛行船を自動航行モードに移行したからあとは頼みます。優真さん、美青ちゃん！

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優真:了解。こちらも飛行船の降下を確認しました

美青:あれ？なんかおかしくない？

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カネゴン:あぁ〜お腹減った〜あっ！お金！

カネゴン:あぁ…出ない…あ〜お腹空いた〜！！

飛行船が蛇行しながら降下してくる。

優真:逃げるよ、美青ちゃん！

美青:はい！

優真と美青は避難した。

美青:優真さん、早く！

優真:分かってる！

優真:…

優真は来た道を戻った。

優真はアークキューブを起動した。

優真:ふんっ！

アークアライザーが出現し、アークキューブをはめ込む。

絵柄を合わせ、ウルトラマンアークに変身した。

アーク:ｼｭﾜｯﾁｯ!!

優真は蛇行している飛行船を支えた。

優真:よっ！

飛行船から手が飛び出した。

優真:おわっ！？

その手に優真は捕まり、飛行船の中へ入った。

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優真:ここは…

カネゴン:わあ〜！ピカピカのお金〜…じゃない？なんだ…がっかり…

優真:露骨に落ち込まれるとなんだか変な気分なんだけど…

優真:カネゴン？

カネゴン:ちょっと！

優真:カネゴン！

カネゴン:止めてっ！

優真:痛って！

優真の体からお金が出てきた。

カネゴン:お金だ！

カネゴンは優真の手ごとお金を食べた。

優真:俺の手食ってる！

カネゴン:もっと！もっと、お金を！

カネゴンは優真に攻撃を仕掛ける。

優真の体から5枚のお金が出てきた。

カネゴン:いへへ〜いただきま〜す！

優真:ちょっと！

優真はカネゴンに飛びかかり、落ちたお金をかき集めた。

カネゴンがお金を奪い取ろうとするのを回避した。

カネゴン:とう！

優真:がはっ！

カネゴン:お金〜！

優真:待て！

カネゴンのしっぽを引っ張り、優真とカネゴンは転けた。

優真とカネゴンは揉みくちゃになり、たくさんのお金が飛び出た。

凛:カネゴンがアークに気を取られてる間にアップデートプログラムをデータ空間に送り込みます。アークが食べさせてくれればアップデートされる

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アップデートプログラムが送られてきた。

優真:痛いたいたい！

優真はカネゴンから離れ、アップデートプログラムを拾った。

カネゴン:それちょーだい！

優真:ほらよっ！

カネゴン:いただきま〜す！

カネゴン:苦い〜！ぺっ！

優真:えっ？

カネゴン:お金じゃない〜！お腹空いたっ！

カネゴンは建物を破壊し始めた。

カネゴン:ん？あっ！あったぁ！

カナオ:まずい！ホシペイの準備金を見つけられた！

凛:準備金？

カナオ:市場に追加発行するホシペイを備蓄してあるんです

凛:ちなみに、財源はどこから？

カナオ:この街からです！

カネゴン:感謝っ！いただきま〜す！

カネゴンは準備金を食らい尽くし、大きくなった。

優真:逃げろー！！

優真は瓦礫に躓いた。

優真:おわぁぁぁぁぁぁっ！！

ﾋﾟｺﾝﾋﾟｺﾝ

優真:痛てぇ…

アークからルーナキューブが飛び出した。

アークアライザーを出現させ、はめ込む。

絵柄を合わせると、アークにルーナアーマーが装着された。

優真:はっ！

カネゴン:お金！？

優真:ほ〜れ！

優真はアップデートプログラムを料理し始めた。

優真:うん。いい匂い

優真はルーナソーサーを大きくした。

優真:食らえーーっ！！！

カネゴンはルーナソーサーを飲み込む。

優真:よっと

カネゴン:うっ…うぅぅ…

優真:ん…？

カネゴン:うっ…うぅっ…おぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ！！

優真:えぇぇぇぇぇぇぇっ！？

優真:うぉぉぉぉ〜！？

飛行船からホシペイがばら撒かれ、優真も飛び出した。

アーク:ｼｭﾜｯﾁｯ!!

カネゴン:出血大サービス〜！

高度300mから生配信かよ！

今日も楽しい配信ありがと〜！

美青:アークとコラボしてみんなを楽しませる…これがトップ配信者！

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璃花:今日もダンス配信始めていきますよ〜！

優月:あっ！投げ銭ありがとうございます！

美青:これは…カネゴンさんからいただきましたー！

投げ銭を持った美青がカネゴンに変わる。

3期生:えぇぇぇっ！？

カネゴン:んっ？どうしたの？早くダンス配信しよっ！

To be continued...