見出し画像

Big Muff Ram's head系ペダルを作った

Big Muffはデカくてクソな音がするってfの誰かが言ってたらしいけど僕は好きなので作った。備忘録にもならない程度の駄文振り返り記事を書いていきます。

Big Muffのユーザーとして僕の趣味の範囲で知ってるのは、Pink FloydのギルモアやDinosaur Jr.のJマスキス、Smashing Pumpkins のビリーコーガンなんかがいます。音としては短音ソロで使うと滑らかなニュアンスがでて、リフを弾くと轟音サウンドな感じです。前者はComfortably Numb、後者はSiamese DreamとかWhere you beenとかで聴けると思います。
Big Muffは製造時期によって様々なバージョンが存在していて、その中でも特に有名なのがRam's Headモデルだと思います。ちなみにJマスキスはビッグマフだけで数十台所有してるとか。Ram's Headの中にもいくつかバージョンが存在していていちいち説明するのは大変なので参考リンクを以下に提示しておきます。

今回ラムズヘッドを作るにあたって、初めてプリント基板を発注してみました。KiCadで回路を書いてブレッドボードでテストしてPCBをデザインしてガーバーデータを中華サイトに発注って流れです。やってみた感想としては、手作業で全てハンダ付けしたり自分でエッチングする方法よりも断然楽で美しい仕上がりで出来たのでこれからもこの手法でやっていきたいですね。

回路図
ブレッドボードで試作
PCBデザイン
3Dモデルの表示もできる
基板到着
実装

大変なのは予めコンポーネントの型番や足の幅を把握しておかないといけない点です。トランジスタなんかは物によって足の順序が違うので形は同じでも可換では無いので注意が必要です。ただデータシートを求める癖がついたので良かったかもしれないです。

3Dデータは3DCAD用に出力することもできるので、筐体もCADで設計することで穴の位置なんかを正確に把握することができると思います。

回路図から分かるようにラムズヘッドは4段階の増幅回路になっていて、それぞれのトランジスタは色々なトランジスタを買ってみて適当に組み合わせてみて良さそうな物を採用しています。モノホンはFS36999というシリコントランジスタが採用されていますが、入手は困難なので違う物を使用しています。結果的には第一段が2SC1815、以降が2N5088だったと思います。画像では違うものが書いてあるけど、同じもののモデルがなかったので足の順序が一緒のやつを使っているだけです。
第二・第三増幅段でクリッピングダイオードによって歪みが作られてて、本家では1N914というシリコンダイオードが使われています。一般的にクリッピングダイオードは、シリコン・ゲルマニウム・LED・FETなどの種類が使われることがあり、ここを変えると結構音が変わります。また、対象(同じダイオードを同じ数使う)だったり非対称(違うダイオードを組み合わせたり数を変えたりする)でも結構変わります。
今回は第二段では本家と同じやつ、第3段ではギャレットオーディオにあった謎のシリコンダイオードを使用しました。ただ、実際作ったものは第二段目のクリッピングダイオードをクリッピングダイオードなし・LED・シリコンで選択可能となるようにMODしてあります。
クリッピングダイオードなしではファジーでラウドに、LEDではピッキングの追随性が若干増してアンプライクなニュアンスがあり、シリコンではディストーション的でスタンダードなビックマフのニュアンスがあるという感じになってます。

トグルスイッチで選択可能

トーン回路のキャパシタにオレンジドロップを採用してますが、これでどれだけ音が良くなったとか色がついたかとかはよくわかりません(比較もしてないし)、単純にでかいキャパシタがあるとカッコいいから入れてるだけです♨️。基板はまだあるので他のキャパシタと比較したいですね。カップリングコンデンサについても寄与は大きいと思うので試したいところ。基板をデザインできるとWIMAキャパシタや抵抗を綺麗に並べられて基板フェチとしては気持ちいい物が作れて嬉しいですね。

気持ちいい

おわり

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?