遊星からの物体X 感想

怖スリリング面白かった。

別の南極基地からきちゃった謎の生命体は、吸収した生物になる特性があり、もしかして誰かが物体Xになってんじゃないのかと狭い基地の中で仲間同士疑心暗鬼になって犯人探しするサスペンス・ホラー。簡単にいうと人狼。

出てくる物体Xの異径の造形がとにかくスゴイ。CGが無い時代の映画なのだろう、何かしらで実際に作られた物体のためか、そこにある感が半端ない。

初めの方に出てくる別の南極基地で見つけた人間3体が融合してしまったような死骸を解剖するシーンの恐ろしさとグロテスクさ、内蔵をとりだすのやめなといいたくなる。プルプルしてるし変な汁が出てるんだよ。生理的なイヤさが詰まってる。

もっと宇宙人を通して色んな思想的なものを投げかけてくるような格式高い映画なのだろうと思っていたがそんなことなかった。ガンとダイナマイトと火炎放射がとにかく出てきてほぼ遠慮なく物体Xを燃やして撃って爆破する。中でも火炎放射がいくどとなく出てくるし、だいたい背負ってるし、放射しろ!って台詞が5回くらいでてきた。

そういう重火器エンタメ性を持ちながら、誰が物体Xなのかという息を呑むサスペンスで怖がらせてくれる。

まあでも重火器もってんだし安心じゃん、そう思うが、物体Xだと分かる瞬間のコワさ、物体Xが擬態を解除したときの完全人外クリーチャーになるのがこわいから、できれば出てきてほしくないと強く願うようになる。医務室のシーンがスゴイ。腹ウワーってなってくびにょーんなってゴーってしてさらにキモーーとなるアソコは名シーンだった。血のトコもすごかった。ぶっ壊すシーンも見ものだ。火だるまになる人間を山程見れる。

なんでも後のクリーチャー造形とかに強く影響を与えた作品らしくて確かにとうなずける恐ろしい造形のものや、エキセントリックな捕食シーンを多く見れて満足度がとても高かった。

名作

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