有楽鳥を求めて

10月7日すゑひろがりずの単独「宝船」が公演される。開催場所は新宿のルミネtheよしもと。日ごろは大阪京都あたりののライブに生息する大阪生まれ大阪住まいの私も関ヶ原を越える時が来たのだ。法螺貝が鳴り響く。

せっかく東京に行くのなら他にも楽しむべきものがある。大都会東京。裏切りの街東京。東京砂漠。エンターテイメントが溢れる東京で、私は有楽町に向かった。

有楽町。シャレオツな街だ。大阪の田舎から来た人間には眩しすぎる。消し飛ぶ。しかし、かつてそこに生息したとされる伝説の鳥、有楽鳥伝説を確かめるため、私は有楽町駅に降り立った。

有楽町には「よしもと有楽町シアター」という劇場があり、すゑひろがりず含め「○座」と呼ばれる集団が一見さんお断りのライブを毎週のように開催していた。しかしビルヂングの解体に伴い閉館してしまったのだ。一度も行けなかったよしもと有楽町シアター。配信でしかついぞ見ることのなかった劇場。閉館してから行ったって哀しいだけ。それでも完全に解体される前に一度この眼で見たかったのだ。

ギリギリまだ掲げられてる看板

よしもと有楽町シアターは存在した。劇場に生息しているらしい(存在に言及したのは私が知る限り一人だけ)鳥を見ることはなかったが、あの景色もこの景色も見たことある。懐かしい。懐かしい?初めてなのに。

例の場所

有楽鳥は巨大鳥で、その脚に掴まって飛べるらしい。…何を言っとるんや。

しかし、沢山の人間がその鳥の次の巣ができる事を待ち望んでいる。私もその一人。
一度も行ったことのない劇場の跡地を見に行ったことに後悔はない。それどころか行けて良かった。あの時代あの場所にあの劇場があったんだって実感が湧いたからね。

スーパー美味しいで評判のカレー屋マーブルさんが土日お休みで食べられなかった事については一生後悔するだろうけど。

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