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【ロゴ制作】のお話

この記事は自分用のロゴを制作した時の思い出をつらつら書いている記事だよ。
ぶっちゃけ自分語りしかないから興味があれば『こんな事あってロゴが完成したんやな~』程度で読んで貰えば良いかと~。

ロゴ作成になったきっかけは今から1年程前にVRCの友人の誘いから始まった。
Boothで自作モデルを売ろうかなとふんわり思っていたのを察したのか、声を掛けられ、そのままBooth用のロゴを作る事に。
作るといってもその友人へ依頼として金銭の受け渡しが成り立った正式な制作。かなり本格的だった。

制作作業はまるで「カウンセリング」の様な印象。

最初は好きな要素を上げて組み合わせていく。
挙げていった要素は様々で「クジラ」「ブリキ」「夕日」「杭」「鎖」「機構」「骨格」「炉心」「炎」「工具」「工場」など………。
その後、仮ロゴを作ってもらい、「何が良いのか、何が悪いのか」ひたすら洗練していく内容だった。
この洗練が難しかった。直感で「これは違う」と分かるが「何が違う」のかが分からなかった。
「クジラの骨と機構」、「燃えているクジラ」、「クジラの様な工具」、「鎖が巻かれている杭」………。

没案総集編

上記の画像は没案の一部。十数パターンを作っていき、何が良くて何が悪いのかひたすら言語化していった。勿論、制作側に伝えるのもそうだが、自分自身を理解するのに大切な作業。その作業は自分の幼少の思い出なども掘り返し、要素ごとに惹かれている事を言語化していく作業になりつつあった。この作業は製作者側と常に話し合って進めていく。この雰囲気が完全にカウンセリングのようだった。

今、こうしてnoteで言語化している基礎を作り上げているのもこの作業あってのものだと凄く実感している。

言語化による洗練には苦労したが、悩んだ点がもう一つあった。

【ロゴの意味は何か】ということ


ロゴは色々な意味を含んでいるが、今回は「シンボルマーク」の事を刺している。シンボルマークの意味は会社を例に挙げると「会社を象徴する理念や、製品の特徴、あるいは業種を表す道具などを図案化したもの」と称されている。つまりは自分のロゴは【自分の理念】、【自分らしさ】、【目指す姿】などを一つの図に落とし込む事。これが難しかった。自分すらあやふやな状況なのにそれを絵に落とし込む何て無理難題極まりない事。
だけど、この無理難題の解決は【要素の言語化】が助けになった。自分の好き、嫌いを知っていくと少しずつ自分が見えてきて、自分が好きな要素の何に惹かれたかを突き止めていくと、その要素が持ち合わせている【成り立ち】に繋がる事があった。「杭」なら「強く・真っ直ぐな印象」。「クジラ」なら「大きく、雄大な印象」など…。その持ち合わせている成り立ちに憧れて惹かれている事が分かると、それが目標にも成り得、必然的に自分の目指す姿の形となる事が分かった。

そこで今まで惹かれた要素をひたすら分解して見詰め直すことに。「クジラ」なら「見た目」なのか「生き方」なのか「名前」なのか……。色々な側面を見ていき、自分が惹かれた要素を言語化し認識していく。そこで分かった事があった。自分がクジラのロゴで良し悪しを判断していたのはそのクジラが「楽しそうか楽しくなさそうか」という事が大きかった。そこでクジラの「ブリーチング」姿(海面を飛び出しジャンプする姿)をベースにする事に決まり、そこから更に精錬していった。「ブリキ」についてはあの「ツギハギ感」が好きだった。その理由も深く掘ってみると「粗末ながら傷を手当したかの様な暖かさ」に惹かれていた。

この2つから「義肢化した動物」に関連した昔の記憶が思い出された。

学校の帰り道、両足の不自由な犬を連れて散歩をしている人を何度か見かけていた。その犬は後ろ足に車いすを付けて懸命に歩いている。犬の表情を見るととても楽しそうだった。息をハッハッハと吐きながら前へ前へと進む姿が「今は幸せだ」と言っているかの様な振る舞い。その犬がとても印象的だった。最初見た時は目が潤んでしまった。理由も分からなかった。でも深く考え直してみると、【こんな辛い状態でも楽しそうに歩いている犬がとても力強く誇らしく見えた。】から心に刺さったのかと思う。

この記憶から全部つながった。自分もこうなりたいと思った。其処から導き出した要素が「クジラ」「ブリキ」「ブリーチング」。


そして最終案が出来た。それがコレ。

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数か所を修理された半機械のブリキクジラが楽しそうにブリーチングしているロゴが完成した。
コレを観た時はやっぱり「楽しそう」だった。

このロゴに込めた思いは…

自分が楽しいと思える事をやろう。周りに振り回されずに。そしてその楽しそうな姿を見た他の人が共感して楽しくなれば最高。クジラのブリーチングを見た人の様に。

自分は良く周囲の環境に流されてしまい悩んだりする性格だ。楽しいと思える事も周りを気にして手が止まることもある。だからこの子の様になるのが目標でもあり、自分でもあると思いながら作った。
未だに迷ったり悩む事はあるけど、そんな時はこのロゴを思い出しながら頑張ろうと思っている。

この子にも名前とストーリーを付けてあげた。

この子の名前は「ブリーチングギアホエール」。
ある日、荒波に飲まれ座礁し、瀕死状態のクジラを見付けた人がその子を助けるために「ブリーチングギア」という永久機関を組み込んだ。この歯車は独りでに廻り続ける不思議な歯車。他の部品の動力を伝えるだけの普通の歯車ではないため、「回」るのではなく「廻」り続けるという本来の役割から違反した歯車。その歯車によって助けられたブリキのクジラは海へ帰り昔の様に楽しそうに海面を飛び出す。その姿を見かけた人々は飛んでいる意味も分からないが楽しそうな雰囲気を受け取り、見ている方も元気になった。

結局はBoothは立ち上げる事はなく、大々的に使う事は無くなったけど、それでも自分の中で大切な物を表現出来たと思えた。
特に「考える事」を辞めていた自分にとって大きな経験だった。
このロゴが完成するまで約2カ月かかった。
とても長い時間を相手してくれた製作者は本当に頭が上がらない。
そんな製作者には自分が楽しそうに活動している姿を見て「あいつ、ロゴ通りやってんな」って思ってくれれば幸いだと思ってる。

ロゴ制作は思っていた以上に大変な物であり、とても大切な経験となりました。
自分のロゴとして恥じない様に楽しく生きて行こうと思っています。

だから周りに振り回されず好きな時に遊んで創って限界になるぞ~。

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