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2024/8/27 名古屋市昭和区 第一回名古屋工業高校夏まつり 名工フェスティバル 盆踊りの感想

「第一回名古屋工業高校夏まつり 名工フェスティバル」へ行った。

夏休み期間の高校プチ文化祭的な体裁の催しで、雨天時は体育館開催との事前アナウンスがあり、迫ってきた巨大台風もまだ東海圏には接近しておらず、名古屋工業高校の体育館へ入場したらばとんでもない熱気でムンムン、九割五分を男子生徒が占める体育館内湿度は、十代男子ひしめく発汗と皮脂分泌による細胞分裂が高まっていた。

学生たちが手弁当でこしらえた各ブースがあり、デザインソフトを駆使した缶バッチ制作体験があったり、子供が乗れる自作機関車試乗体験だったり木工制作の遊戯版展示など、工業高校ならではの技芸が披露される中で、柔道部集団は日々鍛錬してる受け身能力によって、背負い投げ体験ブースを設け、柔道部員の背中が床面へと叩きつけられる衝突音と柔道部員の大声が、ずっとずっと体育館中に響き続けた。

さて盆踊り開始の19:00となり、櫓上には真っ黒浴衣の体格が良すぎる人物が現れた。
その人物はノーマイクの大声で何かをずっと発し、盆踊りを始めます以外の内容がほぼほぼこちらで聞き取れない。とはいえその人物が司会兼踊り見本を担うことは一目瞭然。おそらく学校の生徒なのだろうが、ぱっと見で先生と見紛う体格と風貌、そして度胸と態度。
冒頭の口上で、個人的想いがあって盆踊りを実施するのが悲願だった、とのニュアンスを熱く語っていたが、詳細を聞き取ることなどできない。ずっととんでもなく声がでかい。そうしていたらば、ほってーほってーまたほってーと炭坑節の動作とともにデモンストレーションが始まり、事前レクチャーがなされ出した。

ギーク系と体育会系が次第に集ってきて、高まりつつある思春期アドレナリンによって櫓下は噎せ返る香り、櫓上の司会生徒が気合と合図を櫓下へと投げ続く。柔道部のレスポンス力は高すぎて、櫓上の熱は櫓下で一気に増幅され行く。

2曲目の踊るポンポコリンでは先生たちも輪に加わり、肩幅と背筋の鍛えが行き過ぎた体育顧問の先生のキレ良すぎる踊りっぷりで柔道部員たちは触発され、3曲目ダンシングヒーローでは櫓上から司会生徒がノーマイク発破掛けを強めに強め、柔道部員たちは覚醒し、オイオイオイオイオイオイオイオイと怒声で叫び続く。電気音響は怒声怒号の掛け声に搔き消され過ぎて荻野目洋子の歌声も伴奏も聞き取ることなどもはや不可能、音源が終了して無音となってもオイオイオイオイと、振付は余分に3ループ分ほど踊り続いた。

休憩を挟みながら3曲がもう一度ずつ同じ熱狂度で踊られ、そうして盆踊りは終了した。

炭坑節、踊るポンポコリン、ダンシングヒーローのド定番3曲のみ、踊り時間も1時間だけ、という構成だけ見て取れば盆踊りとしてとても小規模であるはずが、踊った60分が過ぎた頃には汗と達成感で私も踊り仲間のほとんども、あまりに満たされてしまっていた。

満足度が極めて高い盆踊りで夏休み最終週、むさくるしさに包まれた夏の終わりとなった。

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