ハードリキュールと野菜の料理が楽しめる、移動式キッチンカースタイルのお店「モバイルバー key to(やさいとお酒のお店)」に行ってきた。

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きのうは名古屋市営地下鉄妙音通駅から歩ける場にある「隠れ家ギャラリーえん」駐車場に出張した、「モバイルバー key to(やさいとお酒のお店)」へと行ってきた。

「モバイルバー key to」は、僕の友人である鬼頭信くんと山口明子さんが運営するキッチンカー(屋台)だ。
ウィスキー、ジン、ラム、テキーラなどハードリキュールを愛好する鬼頭くんと、野菜を中心とした体にいい、おいしい料理を提供してくれる山口さんのふたりがコンビとなってやっているお店で、北名古屋市にある喫茶店駐車場をベースとして、名古屋近辺各地に出張してお店を開いている。

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「モバイルバー key to」というお店は、お酒という鬼頭くん自身の関心が主たる軸としてある試みではあるのだけれど、 「モバイルバー key to」のとってもいいところは、まるでお酒が飲めなかったりお酒に関心ない人が楽しめる場として、ちゃんと作ってあることだ。その上で、めちゃめちゃお酒が好きなお客さんが、鬼頭君のセレクトしたお酒や、鬼頭君との対話を通して新しい見地を見出したりなどできて、たいそう楽しむことができる場となっている。
きのうも、ふらっと立ち寄ったとあるお客さんがいて、その方は少し話を聞いただけでもとてもお酒を好いて豊富に知識を持ってる方だったけれど、鬼頭くんが勧めたお酒に感銘を受けて、一杯だけ軽く引っ掛けるつもりだったとのことだけど結局はハードリキュールを3杯飲んで帰っていかれた。僕はお酒は飲まなかったけれど、その方がおいしそうに飲んでる様や、鬼頭君がセレクトしたテキーラ、アブサン、ジンの香りはこちらにも漂ってきて、とても香りがよくて心地よくなった。奥様にすぐ帰ると言って出てきたあの方は、無事に奥様に叱られず済んだのであろうか。。。

さて、鬼頭くんと明子さんを僕は6年ほど前から知っているが、鬼頭くんがかばんに自分の大好きな酒瓶をぎっしり何本も詰めて、自ら人の集まるとこへと出向いてお酒を振舞っていたときから見てきている。その実践は、年を重ねるごとにどんどん昇華して、「キトウバー」として定期パーティが催されていき、それは人気を博して身を結び、実際に物件を借りてお店を開くまでとなった。
その後、紆余曲折はあって、今度はキッチンカーという形態での実践となった。僕はキッチンカーとなった様態を、昨日やっと初めて目の当たりにできたのだが、一見して、これがとても素晴らしいものであるのがわかった。
キッチンカーそのもののデザインや雰囲気が、まずとてもすばらしいのがわかる。飾り気がない中に機能性やかわいらしさを充実させている。飾り気のなさこそがものすごく重要だ。お店を出す場の空間や雰囲気に合わせて、椅子やテントなど拡張したりといくらでも改変でき、場に合わせて柔軟に形態も雰囲気も変えられる。それはつまり、お店自体が、物質的にも人の振る舞い的にも、文化や習慣をその場にあわせて改変できるということだ。移動式店舗の多くは、デザインが過剰だったり、その場の雰囲気や景観とバッティングしてしまう状況を、様々な場で僕は見てきたけれど、それを見事に回避してる。

そしてこれが、鬼頭君がこれまでありとあらゆるイベントや集まりに出向いて見聞きしてきたこと、様々に吸収したり実践してきたことの落とし込みが、見事に反映されているものであるのがすごい。そうした積み重ねは、お店を持つ人が共通して持つものであるのだとは思うが、特筆すべきなのは、鬼頭くんは、彼にとってアウェーである場に進んで出向くことがあまりに多いことで、そこで経験を積み上げていることだ。カラオケスナックやアートプロジェクトや、違う文化や習慣が根付く様々な場での実践を見聞して自身が実践もして、それらは鬼頭くんにとってアウェーの場であり、そこでの文化や習慣を知り、吸収して、それが彼自身にとってどのような体現ができるかまでをみつめて、しっかり観察している。

なので、鬼頭くんが貪欲に吸収していることがここまで見事に反映されていると「モバイルバー key to」は、いろいろな見方から学ぶものが多い。

そして、鬼頭君と二人三脚する明子さんの力量や意志こそすさまじいものと感服する。テーマやコンセプトを掲げる鬼頭くんに対し、明子さんは実践的な面での整合性を考える。とはいえ二人ともが理想的な像と現実的な像を常にどう折り合いつけてものごとを実現していくか、常に二人がともとなって、実践の中で探求している。

鬼頭君と明子さんの、さまざまな現実社会との折衝や軋轢を通して実践していく生き方は、自分の内面世界やホームには留まらないことを前提にしていて、アウェーで何かをなそうとすることで何かが極まっていくことを体現している。その態度に僕はとても共感する。
お酒が大好きであることを、実践する場としてやっているにも関わらず、 「モバイルバー key to」はお酒を一切飲まない人が楽しめる場となっている。こうした両義性が担保できているのは、鬼頭くんや明子さんの感性や思い付きだけでは決してなく、社会や人々との現実的なぶつかり合いで得た様々な実践の結実だ。あらゆることを糧にして、その糧をしっかり何かへ組み立てていく。鬼頭くんと明子さんの試行錯誤は、それ自体が目を見張るものだ。

ホームページやFacebook、/twitterなどで、店舗実施の開催場所やスケジュールなどチェックできるとのことで、気になった方はぜひ行ってみてください。

モバイルbar key to | やさいとお酒のお店

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