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2022年度政務活動費 名古屋市議会は収支報告書のみネット公開で7年連続開示度政令市最下位

名古屋市議会各会派に支給された令和4年度政務活動費の収支報告書ならびに領収書が23/6/30から閲覧可能になりました。
令和3年度から収支報告書のみネット公開することになりましたが、7年連続開示度は政令市最下位です。

市議会図書館に閲覧に行ったところ、写真撮影不可、その場でのコピーだめ、枚数が何と1万6000枚以上!とても1日では分析できません。
コピーを入手するには情報公開請求が必要ですが、1枚10円のため全部情報公開請求しようとすると約16万円かかります。
しかも会派支給なので、誰がいくら使ったかははっきりしません。
(領収書に議員名が書いてあることもあります)

公開されているのは収支報告書と1円以上の領収書のみです。
しかしながら、人件費は氏名が非公開で、実際に支払われたかどうかはわかりません。

せめて各会派ごとの支出金額だけでも知りたいと思ったところ、市政記者クラブ加盟社の人で希望した人には、市議会事務局が情報提供として収入・支出一覧表が配布されています。
市議会事務局担当者に「一覧表を情報提供してほしい」と依頼したところ、今年も「ものはあるが、市政記者クラブ加盟社から問い合わせがあったときに渡している。公式的には一般市民には情報提供できない」とのこと。

必死に収支報告書を書き写しました。
・令和4年度名古屋市議会政務活動費 収支報告書 まとめ
 http://www.nagoya.ombudsman.jp/seimu/nagoya2023.pdf

他議会では、会計帳簿や視察報告書、実績報告書も公開されているところが増えてきています。(名古屋市議会でも、一部会派は視察報告書、実績報告書を付けているところもあります)
ただ領収書をみても、それが実際に調査に使われたのか、どのように使われたのかがはっきりしません。

なお、名古屋市議会は「名古屋市会政務活動費に係る収支報告書のインターネットの利用による公開に関する要綱」を23/3/27に施行し、令和3年度以降の収支報告書を1年間ネット公開するようにしました。
また、「政務活動費の使途に関する基本指針」をウェブで公開しました。
https://www.city.nagoya.jp/shikai/category/423-0-0-0-0-0-0-0-0-0.html

しかしながら、23/6/30時点では、令和4年度収支報告書は「名古屋未来」のみの掲載だったため市議会担当者に問い合わせたところ、「上記要綱上、収支報告書をネット公開するのは23/7/10(月)。
1会派は2023年3月末に解散したため、今回掲載した」とのこと。

2019/2/12議会運営委員会理事会で『可及的速やかに収支報告書・領収書のインターネット公開を行う』と意見の一致を見たにもかかわらず、4年間全く進みませんでした。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/data/201228.pdf

ようやく制度が改善したかと思ったら、「収支報告書」のみネット公開でした。
名古屋市民オンブズマンは23/3/23に市議会議長に「政務活動費情報のネット公開に対する申入書」を郵送し、まずは政務活動費の給付先を議員個⼈とするとともに領収書をネット公開するよう強く求めました。
http://www.nagoya.ombudsman.jp/data/230323-2.pdf

全国市民オンブズマン連絡会議が毎年発表している「政務活動費情報公開度ランキング」では、名古屋市議会は100点満点中12点で政令市で6年連続最下位でした。
https://www.ombudsman.jp/seimu

・2022年度 政務活動費 情報公開度ランキング(全文)
 https://www.ombudsman.jp/seimu/2022seimu-1.pdf

名古屋市議会は収支報告書のみウェブ公開しましたが採点項目に含まれていないため点数は変わらず、「政務活動費の使途に関する基本指針」がウェブ公開されたため5点プラスになり、100点中17点となる計算です。

同様に政令市最下位の横浜市は、令和5年5月以降に交付される政務活動費の収支報告書をウェブ公開することを決めましたが点数は変わらず、「政務活動費の手引き」がウェブ公開されたため5点プラスになり、100点中17点となる計算です。
https://www.city.yokohama.lg.jp/shikai/koho/seimukatsudouhi/seimu_koukai.html
https://www.city.yokohama.lg.jp/shikai/koho/seimukatsudouhi/seimu_gaiyou.html

結局名古屋市議会・横浜市議会ともに17点となり、ともに開示度政令市最下位の見込みです。
 
・政務活動費 領収書ネット公開ページリンク
 https://www.ombudsman.jp/seimu_category/seimu_link

なお、隣の愛知県議会はCD-Rですべての領収書が開示されます(140円)。
22/9/22調査結果では、愛知県は100点満点中32点で36位でした。
https://www.ombudsman.jp/seimu/2022seimu-1.pdf

2023年9月23日24日に仙台市で行う第30回全国市民オンブズマン大会で、「政務活動費情報公開度ランキング」を発表する予定です。
https://www.ombudsman.jp/taikai




全国市民オンブズマン連絡会議 政務活動費ページ
http://www.ombudsman.jp/seimu.html

名古屋市民オンブズマン 政務活動費ページ
http://www.ombnagoya.gr.jp/tokusyuu/seimutyousahi/index.htm

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