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「オンブズマン関西交流会」大成功

24/3/16(土)にハートピア京都にて「オンブズマン関西交流会」を行い、大成功しました。

今回、市民ウォッチャー・京都代表の森裕之・立命館大学教授(財政学)が呼びかけ、市民ウォッチャー・京都、京都・市民オンブズパースン委員会、市民グループ「見張り番」、オンブズ近畿ネットの弁護士らが集まり、それぞれ問題提起ならびに事件報告を行いました。
さらに全国市民オンブズマン連絡会議事務局も参加し、24/8/31(土)9/1(日)にマイドームおおさかで行う全国大会への参加を呼びかけました。

森代表は「京都と大阪は近いにもかかわらず、これまで市民オンブズ同士はあまり交流がなかった。
市民オンブズ活動とは何か?を再度問い直す時期ではないかと思い今回呼びかけた。
これまで市民オンブズは『予算配分の効率』『生産性の効率』についてチェックしてきたが、今後は『社会的価値の発展』もチェックしてはどうか。
『社会連帯経済を作っていく』ための公共調達はどうすればよいかを考えよう」と述べました。

市民グループ「見張り番」の豊永泰雄弁護士は「岐路に立つ市民オンブズマン」というタイトルで、
「『公的オンブズとは違って、市民オンブズは運動であり実践だ』と本にあった。
ただし、市民オンブズメンバーが高齢化し、新しくなる人がいないのは全国的傾向。
主体は市民オンブズでなくてもいい。情報公開請求は市民オンブズの専売特許ではなくなった。『市民オンブズ的活動』は広がっている。
一方、『市民オンブズマンには哲学・思想がある』とも本にあった。
世の中の動きに敏感に反応する、制度論を超えた実践が市民オンブズ活動ではないか。
『専門性をもち、財政民主主義、情報公開を求める』『観測を継続する』『市民にとっての情報公開の伝道師や、内部通報の窓口』『市民の先頭に立つ党派を超えた顔』として、団体としての市民オンブズはまだまだ必要ではないか。
特に財政規律を守ることはイデオロギー性が薄い。先日『クジラの淀ちゃん』処理費用に関して住民監査請求を行ったが、市民オンブズはどこの政党とも関係がなく、結集しやすい」と述べました。

続いて、市民グループ「見張り番」・オンブズ近畿ネットの荒木晋之介弁護士から、「大阪市 学校無償譲与住民訴訟」「大阪市IR 差止訴訟」「堺市児童自立支援施設住民訴訟」「生駒市駐車場貸付住民訴訟」「生駒市職務専念義務違反住民訴訟」の報告がありました。

市民グループ「見張り番」の服部崇博弁護士から、「猪名川町PFI住民訴訟」「四国中央市『地域枠』住民訴訟」「納骨堂経営許可取消訴訟」「一対一メール国家賠償請求訴訟」の報告がありました。

京都・市民オンブズパースン委員会の浅井亮弁護士は、「活動の半分くらい内部告発で始め、その半分はその方と一緒に行っている。
現在『向日市ニデック新社屋敷地固定資産税違法確認訴訟』『優生保護法情報公開訴訟』などを行っている。また、月1回公開文書検討会、年1回情報公開塾を開催している」と述べ、原告の方から事件の紹介がありました。

全国市民オンブズマン連絡会議事務局の内田隆氏は「全国大会の参加者数がここ数年減少している。
市民オンブズ活動の特徴は、『情報請求や住民訴訟』だけでなく『全国調査しランキングを独自発表する』こと。
24/8/31(土)9/1(日)大阪大会のテーマは『政治とカネ』『大阪万博とIR』で、どう全国調査するか現在考えている。各地でも、府内・県内ランキングなどを行って欲しい。
また、毎年発行している『包括外部監査の通信簿』も是非活用して欲しい。
ネットでさらに情報発信をするとともに、今回のようなリアルでの交流をぜひ活発化して頂けたらうれしい」と述べました。
https://www.ombudsman.jp/data/240316.pdf



市民ウォッチャー・京都の中島晃弁護士からは、『大阪府島本町JR駅前土地区画整理事業に関する水路付替工事費用公金差止住民訴訟』『吉村大阪府知事イソジン発言抗議活動』『向日市“ニデックパーク”地名変更再検討申し入れ』『京都市高さ規制緩和見直し等を求める取り組み』が紹介され、「弁護士は法廷の中に留まるのではなく、法廷の外で市民・住民に向けた学習と宣伝のキーパーソンとなることが必要」と述べました。

市民ウォッチャー・京都の諸富健弁護士から、『天皇代替わり儀式住民訴訟』の紹介がありました。

市民ウォッチャー・京都の井関佳法弁護士から、『京都府精華町公民館が社務所として使われている』件の住民訴訟を報告がありました。
「先輩弁護士から『こんなおもろい活動はない』と誘われた」と述べました。

残念ながら参加者同士の討論は、時間の関係でできませんでした。

森代表は「オンブズ活動の領域は広く、私も分かっていなかった。
『団体としての市民オンブズの役割はあるのか』という問いに対しては『依然としてある』という豊永弁護士の整理は明快だった。
市民オンブズ的事件は多く、市民の熱気を作っていくため、宣伝、学習会をしていこう。『財政民主主義は党派を超えられる』。24/8/31(土)9/1(日)大阪大会には、京都からも大勢参加しよう」と述べました。

中島弁護士は「オンブズ活動は重要だが、今の段階でいろんな課題を抱えている。問題提起を含めて明らかになった。
特にIR訴訟については京都からでも行かないといけないのではないかと思った。声だけになるかもしれないが、頑張って応援したい」とまとめました。

最後に、司会の市民ウォッチャー・京都の奥村一彦弁護士は「今回の関西交流会は大成功だった。来年第2回関西交流会をぜひ大阪で行いたい」と述べました。

※市民オンブズ活動に参加したい弁護士や市民は、各加盟団体にお問い合わせ下さい。常に大歓迎です。
https://www.ombudsman.jp/prefs_menu

その後、二次会を行い懇親を深めました。


・市民ウォッチャー・京都
 https://shiminwatcher.org/

・京都・市民・オンブズパースン委員会
 http://ombudskyoto.blog.fc2.com/

・市民グループ「見張り番」
 https://ameblo.jp/oosaka-mihariban-1990/
 
・第31回全国市民オンブズマン大阪大会
 https://www.ombudsman.jp/taikai_category/no31
 
・全国市民オンブズマン連絡会議 加盟団体
 https://www.ombudsman.jp/prefs_menu

・全国市民オンブズマン連絡会議 包括外部監査の通信簿
 https://www.ombudsman.jp/houkatsu

・クラウドファンディング「市民オンブズマン作成の冊子で、自治体の無駄遣いをなくしたい!」(24/4/16まで)
 https://readyfor.jp/projects/ombuds2024

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