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名古屋城木造復元「金シャチ募金」2022年度は約1.9億円

名古屋市が名古屋城木造復元のために募集している「金シャチ募金」の2022年度が1億9092万7470円であったことが、名古屋市民オンブズマンによる名古屋城総合事務所への電話での問い合わせで判明しました。
(正式な額は、議会報告・承認後とのこと)

名古屋市は2017年7月から名古屋城天守閣積立基金を設置し、「名古屋城天守閣寄附金(金シャチ募金)」を募集しています。
2022年度末の合計は7億7475万9587円です。

平成29(2017)年度 207,357,485円
平成30(2018)年度 131,783,050円
令和元(2019)年度 62,495,813円
令和2(2020)年度   78,604,761円
令和3(2021)年度 103,546,008円
令和4(2022)年度 190,927,470円
合計       774,759,587円
https://www.nagoyajo.city.nagoya.jp/tenshu_information/


河村市長は「名古屋城木造復元のため、寄付金を100億円集める予定」と繰り返し述べています。
約6年間で約7.7億円なので、このままのペースでいけば78年ほどかかる計算です。

そもそも、平成28年6月広報なごや折込資料「名古屋城天守閣の整備」では、建設費の元金約505億円、利子約101億円としており、寄付金目標額100億円は全額利子に消える計算となります。
http://www.city.nagoya.jp/kankobunkakoryu/cmsfiles/contents/0000083/83234/1-4men.PDF

一方、購入した木材の保管費用は年間約1億円で、2022年度金シャチ募金の半額は、木材保管費用に消えている計算です。
https://www.city.nagoya.jp/zaisei/cmsfiles/contents/0000161/161003/07kannkoubunnkakouryuukyoku.pdf
名古屋城本丸御殿復元事業では、総事業費150億円のうち、
50億円(33%)を民間等からの寄付でまかないました。

今回の名古屋城天守閣復元事業では、建築費だけで505億円のところ、100億円(20%)を民間からの寄付でまかなう計画ですが、現時点では約7.7億円(1.5%)しか集まっていません。
総事業費は979億円です。

名古屋市は、「収支見通しは、竣工のめどがたってから見直す」としていますが、あまりにもずさんです。

市民の盛り上がりに欠ける、名古屋城木造復元事業。
バリアフリーも行き詰まり、石垣修復は何年かかるか分からず、基礎構造は「現天守解体後の調査後に考える」と先送り。
防火対策・避難対策・地震対策も、法同等の安全対策ができるかどうか極めて怪しいです。
名古屋市はこのまま突き進むのでしょうか。

今後の予定
・23/6/3(土) バリアフリー市民討論会(一般公開せず、ウェブ配信)
 https://www.youtube.com/channel/UCUeMWl_vFNmoyYNGewC0bLQ
・23/6/5(月)14時~ 名古屋能楽堂 
 特別史跡名古屋城跡バリアフリー検討会議(第5回)
 https://www.city.nagoya.jp/templates/kaigioshirase_2023/kankobunkakoryu/0000160190.html
・23/6/6(火)名古屋市議会経済水道委員会
 本丸搦手馬出周辺石垣について(観光文化交流局関係)[終了後、現場視察]
 https://www.city.nagoya.jp/shikai/category/324-3-0-0-0-0-0-0-0-0.html
・23/6/10(土)14時~ 市政資料館
 「名古屋城の有形文化財登録を求める会」月例勉強会
 https://peraichi.com/landing_pages/view/protect-nagoya-castle
・23/6/19-7/5 名古屋市会6月定例会
 https://www.city.nagoya.jp/shikai/category/324-1-0-0-0-0-0-0-0-0.html



・名古屋市民オンブズマン 名古屋城問題ページ
 http://www.ombnagoya.gr.jp/tokusyuu/goten/index.htm
 

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