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プルメリアの害虫

プルメリアの害虫と駆除

プルメリアにつく害虫

プルメリアにはいくつかの害虫がつくことがあります。放置すると被害が大きくなり、最悪プルメリアがかれてしまうので、見つけたら早めに駆除しましょう。
プルメリアを育て始めると悩まされる害虫をいくつか紹介します。

ハダニ
ハダニはプルメリアの先端や、葉の葉脈(特に主脈)に発生します。いつでも発生しますがプルメリアの場合、室内で水を撒けない冬に発生することが多いです。
葉を見た時に、葉脈に沿ってコショウのようなつぶつぶ跡があり、ガサガサしたような雰囲気を感じたらハダニを疑います。

ハダニの被害を受けたパッションフルーツの葉

プルメリアの葉ではないですが、このような感じです。さらにハダニが増えると主脈に蜘蛛の巣のようなものを張り出します。
拡大して見てみましょう。

ハダニ

この赤い小さな虫がハダニです。かなり小さいので気づきにくいですが、みつけたら駆除しましょう。

スリップス(アザミウマ)
スリップスもプルメリアの成長点や花など至る所に潜んでいます。スリップスに害された葉は褐色に変色したり、よれた奇形になります。

スリップスに害されたプルメリア

スリップスも小さくてみつけにくいのですが、咲いたプルメリアの花からは比較的みつけやすいです。

プルメリアの花の中にいたスリップス

黒い細長いのがスリップスです。1mmないくらいの大きさで、すぐ隠れてしまうのですが、葉の状態などを見て疑わしい場合は駆除してください。
スリップスはプルメリアの受粉を助けてくれる虫でもあるので悩ましいところです。

コナカイガラムシ
コナカイガラムシは、プルメリアの葉裏や幹につくことが多いです。ハダニやスリップスと違い、すぐわかる大きさで、葉裏や幹に白いワタのようなものがあったらチェックしてください。どんどん増えていくのでみつけたら駆除してください。

葉裏にびっしりついたコナカイガラムシ


アオバハゴロモの幼虫
アオバハゴロモの幼虫も、白いワタのようなものにおおわれているので、一見コナカイガラムシのようにみえます。地域によって発生しないところもあります。

葉裏につくアオバハゴロモの幼虫

こちらがアオバハゴロモの幼虫で触ろうとすると跳ねて逃げます。成虫に近づくと飛ぶ距離が増してきます。


その他にもナメクジやアリ、バッタやダニ類の被害がありますが、前記の4種に対応できれば大抵は大丈夫だと思います。

害虫の駆除

害虫駆除の方法としては、大きく分けて薬剤を使用する方法と使用しない方法の2つの方法があります。

薬剤を使用しない方法は、単純に水圧で流す方法で、害虫被害が小規模の場合に有効です。
気をつける点はとにかくしっかり流すことです。
例えば葉に害虫がついている場合、葉の裏表をしっかり流します。それで終わりではなく、幹を流し、鉢の中を流し、最後に鉢を置いてある周りもしっかり流します。
周りまでしっかり流しておかないと、またすぐに害虫は登ってきますので注意が必要です。

次に薬剤を使用する方法です。だいたいの害虫が吸汁するタイプなので、液剤、水和剤を散布したり、粒剤を撒くことで駆除できます。
なるべく優しいものを使用することにこだわるのであれば、オイルやデンプン由来のものを使用をおすすめします。

どちらも希釈して散布するだけです。液剤が付着した害虫は窒息したり、飛べなくなることで駆除できますが、付着しなければ駆除できないので、予防対策にはならないです。
オイルやデンプン質のものは、害虫に対して薬剤耐性や抵抗性が発生しづらいので、繰り返し使用できます。

スリップスなど潜って隠れてしまうような害虫まで駆除する場合、浸透移行性の薬剤を使うと効果的です。液剤、水和剤は葉の表に散布するだけで裏まで浸透しますし、粒剤は撒いてからの水やりで、根から吸収されます。薬剤が移行した植物を吸汁した害虫を駆除できます。
一般的な薬剤としてはオルトランになります。

水和剤と粒剤

粒剤を使用する場合ですが、1mを超えるプルメリアになると先端まで薬剤が移行しきれません。あくまでも自己責任にはなりますが、多少容量を増して使用することがあります。
オルトランに限らずですが、1種の薬剤を続けて使用すると、害虫も耐性を持ってしまうので、主成分の違う殺虫剤やオイルなど3種くらいをローテーションさせることをおすすめします。

もっていると便利な薬剤として、ダコニールがあります。

こちらは殺菌剤になるので、プルメリアの先端が黒くなってしまうブラックチップなどに有効です。害虫によって害された部分の傷みが広がらないようにします。ただウイルスには効果がありません。フランジパニモザイクウイルス(Frmv)などに感染したプルメリアの治療薬はないので、焼却処分しかありません。大きいプルメリアの場合切り分けて、燃えるゴミで出すことになるかと思いますが、切り分けるのに使用した道具は必ず消毒してください。消毒にはビストロン10がおすすめです。※フランジパニ=プルメリア

使用方法は2倍希釈です。液が汚れるまで繰り返し使用できるので、キャニスターなどの保存瓶に希釈液を作り、ハサミなどを漬けながら使用すると便利です。

その他の害虫でナメクジはビールを置いておくと一網打尽できたり(発泡酒ではなくビール)等、色々と駆除方法はあるので検査してみてください。
薬剤を選ぶ時、果樹や観葉植物に使用できるものはだいたいプルメリアに使用できると思うので、探してみてくださいください。

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