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『イクサラン:失われし洞窟』の《旅人のガラクタ》のイラストの一部が盗作だと指摘。イラストレーターが謝罪

【2023/11/21 12:00 UPDATE 】
ウィザーズ・オブ・ザ・コーストからの声明発表を追記しました。

『イクサラン:失われし洞窟』の統率者デッキに含まれる《旅人のガラクタ/Wayfarer's Bauble》のイラストの背景は盗作されたものだと指摘されたことがSNS上で物議を醸している。

指摘したLorenzo Lanfranconi氏はフリーランスの背景イラストレーターであり、MTGでもイラストをいくつか描いている。背景イラストレーターという肩書が示すように土地カードのイラストが多く、『イクサラン:失われし洞窟』では《魅惑の洞窟/Captivating Cave》を手掛けている。

Lorenzo氏は氏が過去に描いたイラストが《旅人のガラクタ》のイラストの背景に使用されていると指摘。反転され、一部書き足されてはいるが、同氏が2年前に描いたイラスト”Morning walk to the city”の建物、階段部分、草木、雲等の大部分が《旅人のガラクタ》の背景と類似しているように受け止められる。

”Morning walk to the city” - Image Credit: Lorenzo Lanfranconi (ArtStation) 
『イクサラン:失われし洞窟』統率者デッキ『よう、野郎ども』と『血の儀式』に収録

指摘を受けた《旅人のガラクタ》のイラストレーター、David Sondered氏も過去に何枚かMTGのイラストを描いており、問題になった《旅人のガラクタ》以外では『ドクター・フー』収録の《地平線の梢/Horizon Canopy》などを手掛け、全体的にユニバースビヨンド製品の外部IPコラボのイラストが多くみられるといった印象だ。


指摘が投稿された数時間後、David氏は自身のTwitterアカウントにて謝罪を投稿した。投稿には謝罪と共にイラストがなぜこのような印象に至ったかが説明されている。

David Sondered氏のTwitterアカウントより。
現在アカウントは削除されている。

David氏曰く、氏のイラスト描画の過程には、”レファレンス”を集め、それらをキャンバスに配置し、元のイラストが判別できなくなるまでその上に絵を描くプロセスが時にあるという。この過程はポーズや背景に行い、多くは自分で撮った写真を使うが、レファレンスには同僚のイラストも使うことがあると説明した。

今回はイラストを十分に”ユニーク”にできなかったことが問題であったこと説明。Lorenzo氏とイラストの関係者に件について連絡したとのことだ。

反応を受け、Lorenzo氏は指摘したアート以外にこのようなケースが発生していないなら措置等をとることはないと発言。オーバーワークが招いた結果なのではないかと推測し、他人の作品の上から描画をするようなことはやめてほしいと望んだ。

【2023/11/21 12:00 UPDATE 】
11月21日に件について公式、ウィザーズ・オブ・ザ・コーストから声明発表があった。  David氏の行いはウィザーズ・オブ・ザ・コーストのアーティストガイドラインに反しているものであり、以後通知があるまでの間David Sondered氏との今後の仕事は一時停止となるとの事。


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