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コンコン空咳物語 5 最終

この物語は
コンコン空咳が1ヶ月も続いたのち
肺がんの発見から完治までの出来事と
がんと向き合った気持ちを綴ったものです

一挙に全4コース(クール)のできごとです。
この話が必要な方に参考になれば幸いです。

まず入院にて肺癌治療はじめる

第1コース(クール)は4月20日午後からスタートした(物語-4)
このコースでどんなドラマが待ってるだろう、興味津々だった。

放射線治療は2日目から時間は定例的に朝8時頃受けることとなった。
免疫細胞の中でも好中球の数値に注意をすることを知った。

2日目点滴の4月21日の午後よりしゃっくりが日に20数回で始めた。
5月1日~2日少し多めの鼻血がで始めた。血小板も低値だ。
5月2日の血液検査で好中球数が最低値650個/μLになっていた。
(点滴前4,350個/μLあった)

早速、5月3日白血球増強のためノイトロジン注を打った。
さらに低下して350個/μLになり、感染症に気をつけてマスク、手洗いするよう警告された。

そして5月5~6日と続けてノイトロジン注を打った。
感染対策に抗菌剤レボフロキサシンの内服も始めた。

5月4日に主治医の上司の先生が回診してくれた。
「井原さんの肺癌は限局型なので根治を目標にして取り組んでいます。」
とのことだった。
なんと力強いお言葉であり、やる気のある私にさらに力付けてくれた。
自信を持って患者に言い切ることができない経験不足の主治医が多い
世界だ。
その点、長年症例をこなしているベテラン医師ははっきり言ってくれるので
患者もモチベーションが上がるというものだ。

私としては願ってもないセカンドオピニオンに巡りあったわけである。
通常、セカンドオピニオンに面談すると1時間2万円以上はかかるものだ。
同一病院で見通しが聞けたのは幸いであった。

3日後の5月9日の採血で好中球数が5775個/μLに回復したのだった。
この間、節々がとにかくけだるかった。
医師は骨髄でノイトロジン注に刺激を受けて造血が活発になったためと
言うことだった。
免疫の勉強してきたが、科学の力を目の当たりにみて感心するだけだった。

5月6日からのレボフロキサシン(抗菌剤)の内服のため腸内フローラが
乱れはじめた。
下痢が激しくなってたが、それでも1週間は感染予防のため飲み続けた。

5月6日の朝、シーツや枕に髪の毛が抜け始めていた。
この日まで自分だけは脱毛もあり得ないのではないかとたかを括っていたが
そうにはならなかった。
5月7日8日の朝もシーツや枕に髪の毛が散乱していた。

ついでにわざに毛根細胞のダメージを見るために、髪を束に掴んで引っ張ってみた。

ごっそり抜けた、しかも黒い髪ばかり・・もう觀念した。(その代わり退院したら増毛薬で一気に回復させようと続けて前向きに考えた)

放射線治療は連休もあり、この日まで9回しか受けることができなかった。
この間、癌細胞は原発巣も転移部分も90%以上の退縮をCT画像で確認した。
思ったより成績がいいと喜んだ。

5月11日から第2コース(クール)を予定通り受けることとした。
3日間の点滴後にしゃっくり止めにリボトリール5日分の頓服もらった。

治療のため肝機能が落ちているせいか蕁麻疹も出るようになった。
抗アレルギー剤レボセチリジンの投与を受け始めた。
5月16日肝機能が落ちているのでデオキシコール酸の投薬を受け始めた。

5月19日から放射線の照射域が食道や脊椎部分を避けるように縮小された。
25回中15回は消化した。あと10回だ。がんばろう!
(物語4にて縮小照射範囲を掲載)

5月24日に食道に違和感が出てきたので放射線医師に聞いたが普通出る症状なので内科医と相談するように言われたが、投薬は受けないこととした。

5月28日好中球数が最低値1380個/μLであったが許可をもらい退院した。
39日の入院日数であった。

5月31日は外来診察だ。
血液検査で好中球数が1,134個/μLまで落ちたので感染症には
特に気をつけるように言われた。

6月1日25回目で最後の放射線治療が終わった
放射線医師としてはきれいに退縮したとのことであった。


6月6日より外来で第3コース(クール)開始。
6月21日好中球数が最低値980個/μLだ。
私も医師も気にすることはなく感染症に気をつけるのみであった。

6月29日より外来で第4コース(クール)開始。
7月13日外来診察だ。
好中球数が最低値990個/μLだが自然に回復するとのこと。
想定内で私も医師も気にすることはなく感染症に気をつけるのみであった。

レントゲン写真を見て「放射線性肺炎の跡がありますね」と言われ一瞬暗くなった。
「驚かないでください。炎症を起こしてるわけではなく、治療の必要がない癌が縮まったあとの一過性の影です。」
と言われた。数ヶ月で消えるとのことだった。

脳転移への予防放射線治療について

「脳転移の予防に脳放射線を提案しますが放射線科を受診してください。」と言われ、すぐ放射線科を受診した。
脳転移の予防に25Gyを10回に分けて頭の固定具を作り全脳放射線を受けるとのことだった。

副作用を尋ねた。
頭が重くなる20%、食欲が落ちる10%、髪が抜ける100%だった。
返事は保留にした。

今日7月13日で全ての治療が終えたと医師より告げられた。
7月13日までの総治療日数は85日であった。

8月10日の第一回目の経過観察の外来診療をうけた。
肺癌に関する自覚症状は全くないことを報告した。
血液検査のそれなりの数字で特に指摘はなかった。
脳転移への予防の脳放射線への照射はお断りした。


蕁麻疹は99.9%治癒したと報告した。
退院時の体重71Kgが74.5Kgに回復した。
健常者に戻った!!! ヤッター!!!

肺癌と向き合った3ヶ月、医師看護師チームの手厚い治療に感謝した次第です。
病気に毅然と向き合いストイックに取り組み、前向きの気持ちを持ち続けて
あっという間の月日でした。

発症から17ヶ月経ちましたが、元気に過ごしております。

健康な方にはつまらない投稿ですが、この物語が参考になる方がいらっしゃれば幸いです。

付録・髪の話ですが、7月20日から9月末までプロペシアとミノキシジル錠のジェネリック2種で元どおり以上の再生でした。
笑(服用は自己責任でね)

二人に一人は癌にかかる時代です。
大変な病気だと思わないことが大切です。
新陳代謝で細胞に異変が起きて癌になるということは
異変を発生させる生活をしたということになる。
癌細胞と向き合い、反省の心を持って癌細胞に退縮を
お願いする心構えが大切かもしれない。

細胞も命を持っている。
細胞が健康に生き続けるよう宿主が気配りしないといけない。
生きる上で体も細胞もこうあるべきという理(ことわり)に基づいて
新陳代謝をしている。
生きる理学ですね。
そうです。生理学を知ることは予防医学でもあり、
セルフ治療学でもあるのです。

コンコン空咳物語の中から、特にピックアップして
健康や治療のための幅広い記事を投稿していきますので
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