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音楽生成AIサービス「suno, Udio」への全米レコード・レーベルからの訴訟情報

あまりこの件に関して日本国内だと積極的に探さないと情報が入ってこないので、youtubeの「Top Music Attorney」さんの動画から2024年6月末時点での情報

「Udio Exposed: Massive Lawsuit Could End AI Music | Court Document Breakdown」

の内容を自分自身の状況把握と理解用にまとめたメモ程度の情報です。
(※特に真新しい情報はありません)


概要

この動画では、AI音楽プラットフォームの法的問題が焦点に当てられており、特に Udio と suno が米国3大音楽レーベル(以降「音楽レーベル」)から提訴されていることを取り上げています。
音楽レーベルは、これらの音楽AIプラットフォームが著作権侵害を行っていると主張、これはAI音楽プラットフォームにとって最大の訴訟であり、業界に大きな影響を与える可能性があります。
契約条件や著作権法の観点から、AIがどのように音楽を生成するのか、そしてそれが人間の音楽に対する法的影響について深く掘り下げています。

これまでの状況

  • AI音楽プラットフォーム Udio は、音楽レーベルから著作権侵害の訴えを受けています。これはAI音楽プラットフォームにとって最大の訴訟であり、業界に大きな影響を与える可能性があります。

  • Udio の利用規約では、ユーザーは音楽を作成する際にライセンスを取得しており、その音楽を商業的に利用することは可能ですが、所有権は Udio に留まります。

  • AIによって生成された音楽に対する著作権は人間によって作成されたものとは異なり、法律によって保護されていません。

  • Udio は2023年12月に登場してすぐに爆発的な人気を獲得しましたが、そのバックボーンには大きな投資家がおり、毎日80万以上の楽曲クリップが生成されています。

  • 音楽レーベルは Udio が人間の音楽を模倣していると主張しており、これは商業的な利益を得るために無断で他人の著作物を利用する行為に該当すると訴えています。

  • Udio はインターネットから入手可能な音楽を大量に学習してそのデータをもとにAIモデルを作成していますが、具体的なトレーニングデータについては「競争上の秘密」として明かさないという立場。

  • 訴訟文書では Udio が生成した音楽が既存の著作権保護された楽曲と非常に類似していることを示すため、音符の比較や楽曲の例を豊富に掲載しています。

  • 音楽レーベルは Udio の行為が商業的であり著作権侵害に該当するため、各侵害に対して15万ドルの損害賠償を求めています。

  • 訴えによると Udio は著作権法を遵守せず人間の創造性に対する法的保護を無視しているとされており、裁判所に対してUdio のAIサービスのトレーニング手法を停止するよう求めています。

  • Udio は自己のAIサービスが生成する音楽が新しい創作物であると主張しており、単に既存の音楽からインスパイアされたものではないと訴訟で反論しています。

  • この訴訟は、AI技術が著作権法にどのように適応されるかを示す重要な判例となる可能性があり、音楽業界の未来に大きな影響を及ぼすでしょう。

把握しておくべきこと

  • 音楽生成AIサービスの訴訟は、ユニバーサル、ソニー、ワーナーなど3つの主要な音楽レーベルが、AIによって生成された音楽が著作権侵害に該当するとして、 suno と Udio を訴えていると関連していると述べています。

  • 利用者は音楽生成AIサービスで生成した音楽に対して限定的なライセンスを取得しており、その音楽を商業的に利用するためにはプラットフォームの許可が必要です。

  • 著作権法では、人間によって作成されたものに対する権利を保護しており、AIによって生成された音楽には著作権が適用されません。

  • suno と Udio が訴えられた理由は、彼らが商業的に利用されるAI生成音楽を許可することにより著作権侵害を犯していると主張されているからです。

  • 音楽生成AIサービスは、インターネットから入手可能な公開された音楽データを学習に使用しており、そのデータは高品質なものを選択的に取得しているとされています。

  • 音楽生成AIサービスが生成する音楽が著作権侵害に該当するかどうかは、その音楽がオリジナルの音楽とどれだけ類似しているか、またその音楽がどのように生成されたかによって判断されます。

  • sunoのCEOは、suno が既存のコンテンツを単に記憶し、反芻することではなく新しい音楽を生成していると述べています。

  • 訴訟文書では、音楽生成AIサービスが人間の音楽をコピーし、そのコピーを学習モデルに取り込んでいることが問題視されています。

  • 音楽生成AIサービスはフェアユースの適用を主張して、著作権を持つコンテンツを使用することについて正当化しようとしていますが、これは裁判所によって評価される必要があります。

  • この訴訟は音楽生成AIサービスの今後の運営方法や、音楽業界におけるAIの使用に対する法的枠組みを定めることになる可能性があると予測されています。

以上

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