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クレジット売掛金

小売店では、お客さまから「クレジットカードで支払いたい」と申し出を受けることがあります。

これは、クレジットカードを発行した信販会社(クレジットカード会社)が、カードの所有者であるお客さまから商品代を回収する仕組みです。

つまりお店が、お客さまからクレジットカードでの支払いの申し出を受けた際には、商品をお客さまに引き渡しますが、商品代金はお客さまからではなく、クレジットカード会社に売掛金として持っているということになるんですね。

またその仕組みを使う際には、お店が、クレジットカード会社に対して手数料を支払う必要があります。

35クレジット売掛金


こういったクレジットカード会社への債権(代金を回収する権利)は、通常の売掛金と区別して、クレジット売掛金勘定(資産)で処理します。また、その際の手数料は支払手数料勘定(費用)とします。

お客さまは…というと、後日(例題でいうと9/5ですね)、信販会社に商品代金を預金口座から支払います。

例題で確認しましょう。

5クレ売


後日、クレジット会社との間で決めた決済日に、手数料を差し引いた残額が入金されます。

5当座クレ売

債権回収のながれはこんな感じ。↓↓↓

5クレ売回収移動


では、なぜこんな複雑なコトをしてまで販売するのでしょうか?
それはやはり、お客さまとお店両者にメリットがあるからなんですね。

お客さまとしては…
今現在おカネがないけれども、2週間後なら用意できる!だけど、また来店するのは大変だなぁ…。

お店としては…
初めての取引や数多くない取引のお客さまに、売掛金として管理+回収するコトは非常に手間ひまがかかるので引き受けたくないなぁ…だけど、販売機会は逃したくない…。

どちらも非常に悩ましい。

そこで登場するのが、クレジット会社です。

お客さまの悩みとお店の手間ひまを肩代わりしているわけです。お店の債権から差し引かれた手数料は、その手間賃なんですね。

登場人物が1人多くなるだけで、なんだか複雑に感じますが

・誰が誰に対する債権(代金を回収する権利)を持っているのか?
・カード会社の役割は?

2点を整理できれば、試験時にしっかりと点数へつなげることができる論点です。ぜひ、ていねいに確認してくださいね。

今回はここまで。

お疲れさまでした。

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