人間、不確実なものは待てない。

マシュマロテストの後日談をご存じだろうか？
後日談というか、その後新しい仮説から実験された結果をまとめた論文なのだが、かいつまんで説明すると

マシュマロテストでマシュマロを食べてしまった子は、「待てば多くマショマロを貰える」という情報自体疑っていた。という悲しい話。

実験当初：
我慢できた子➙自制心がある
我慢できなかった子➙自制心がない

その後の実験
我慢できた子➙大人の言う事を信頼したため我慢できた
我慢できなかった子➙大人の言う事を信用しておらず我慢しなかった

この実験結果は、まぁ普通に考えればそうだよね、としか言えないだろう。
かくいう私も「待てない子」だった。
目の前にエサをちらつかせられてもはしゃがない。ただ無関心にそっぽを向く可愛げのない子供だった。これにはワケがある。私には兄弟がいるのだがその兄が実に意地悪であった。「人は嘘をつく」と兄から教わった。
「〇〇すればお菓子あげるよ」なんて全部嘘だと経験してしまったがゆえなのである。それとは別に私の人生には大きな失敗があったのだがそれは別の話で・・・。

ともかく、人間と言うのは「確信と信頼」があって初めて「待つ」ことができるのだ。
例えば、約束の2回に1回はすっぽかす友人がいたとして、その友人と約束した時に、

駅前広場で10分前には到着して待つ。

という人がどれほどいる？
私なら、最初から現地集合にして遊びながら待つ。
2回に一回すっぽかす友達と真面目に待ち合わせするなんて馬鹿馬鹿しい。

チャットレディーが努力できなくなるのはなぜか？

一般に風俗や水商売といった仕事をする女性には不真面目な女性が多い。
第一に、参入障壁が低く家庭環境の悪い女性、マシュマロを先に食べちゃうタイプの女性でも就くことが出来るため、他の仕事よりも不真面目な人が多いのは言うまでもない。
しかし、働くうちに最初は真面目だった子が不真面目になるケースも多々ある。それはなぜか？

会社員と違い、水物商売は収入が不安定だからだ。

働けば確実に給料が貰える会社員は、「出勤さえすればお金を貰える」と確信しているのに対し、水物商売は「出勤してもお茶引きなら0円である」という不安が常に付きまとう。
この「不確実性」は人間をとにかく潰してしまう。

この不確実性に拍車をかけているのが求人だと私は思っている。
もちろん、話を盛らなければ募集が集まらないことは分かっているが、
「月収〇〇円以上可能！」という書き方。
店で一番の人気嬢の最高月収を書いているに過ぎない。
1人の前例があれば「可能」という表現に間違いはない。

ただし受け取る側は違う。
「自分も努力次第で可能なんだ。」と受け取る。
そして思いのほか厳しくてガッカリして努力しても努力しても自分の思い描いていた将来には到底届かず
「こんなハズじゃなかった。努力なんてクソだ。」
と負のスパイラルに陥ってしまうのである。

日系ライブチャットの求人広告なんかまさにそうだろう。
「多くの女性が月収100万円以上稼いでいます」
一体何年前の話だ。
今現在１００万円以上稼いでいるのは一握りの人気嬢くらいだろう。

んで、この「不真面目」という状態は一度陥ってしまうと戻るのはなかなかに困難。ここが厄介。

「金持ちになる」にせよ「幸福になる」にせよ「良いパートナーを見つける」にせよ、とにかく一般的に「成功」と呼ばれる未来を手にするには

「誠実性」という要素がすごくすごく重要なのだ。

誠実性とは、やさしく言いかえれば真面目な事。
注意深く、慎重で、勤勉な性格が誠実性だ。

でも、やさぐれチャトレの性格はもはや誠実性とはかけ離れてしまっている。
自分の決めた出演時間をすっぽかし、約束も忘れ、テキトウに待機する。
これで良いワケがない。でもちゃんと出来ない。もう性格が「不真面目」になってしまっているから。

誠実性を高めるにはどうしたらよいか？

人の性格は、30％が親からの遺伝、５０％が住んでいる場所・付き合っている人からの影響、２０％は後天的に変えられる。
と言われている。

遺伝は仕方ないとして、問題は残りの70%。
とくに、半分を占めている「住んでいる場所・付き合っている人」
ここを変えなくてはどうしようもない。

私の学生時代からの大親友であるＡ氏は、とにかく努力家で秀才だった。本当に努力の人で、自分の決めた道は突き進む人。
なんでもひねくれたものの見方をして怠ける私とは正反対の人物だ。私はこの友人と一緒にいたからこそかろうじて誠実性を”０”にまで落とさず済んだと思う。体育祭で絶対に踊りたくなかったソーラン節を最前列で踊らされたのはいい思い出だ・・・。

最近、「毒親」なんて言葉が流行ってるけど、それと同じくらい「毒友人」というのもいると思う。人のやる気を削がせ、誠実性を下げる人間。
（もしかして私自身では・・・）
自分の身の回りに「努力をやめさせようとしてくる人」「甘い言葉で誘惑しようとしてくる人」「誠実性の低い人間」がいるのであれば要注意だ。

50%が環境で変わるのであれば、
悪い環境に身を置けば、自分の誠実性が急降下するのは言わずもがな。

まずは環境を整える事から。
「確実に実る努力をする」

チャトレは正直、ある程度の運要素が絡む。金持ちに気に入られるかどうかとか。
それにクッソ美人な人と、普通の人とでは勝負にならない厳しい世界でもある。そこはもう努力ではどうしようもない。
チャトレ生活とは別の場所、プライベートでのアプローチが必要だ。

月並みだが、運動をする。

筋肉がつけば、体も精神も健康的になる。
姿勢がよくなり見た目も良くなる。
なにより達成感がある。やりすぎて怪我をするのは良くないが、運動は確実に実りがある。運動して損することはほぼない。

運動する人と付き合う。

運動が習慣化している人は、誠実性が高いと言える。
一緒にジムなどに行ける友達を作れば意識も高まる。
横になってダラダラお菓子を頬張っているような人と一緒にいては、どう考えても努力は出来ないだろう。

そういうとこから少しずつ希望を見出していかないと、「人生やめたい病」から抜け出せなくなる。生きるのが苦しいのは、自分が寿命まで幸せに生きるビジョンがないからだ。寿命までの長い長い時間を「待てない」からだ。

そういえば、

「サーカスの象は小さい頃に繋げられてたロープを大人になっても（自分には千切れない）と信じ込んでいる。」

みたいな話をたまに思い出す。

何もかもが嫌になった時は、（自分は象なのでは？）と思い出すことでギリギリ生きている。