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秘めた想い

岩本蓮加さんで書きました

こめこさんの企画作品です

よしなにしてくださいな





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生まれてから17年

ずっと一緒にいた幼なじみ

いつからなのかわからないけれど

気づいたら彼に惹かれていた

私は彼の事を想っている

けれど彼はどう私の事を想っているのか
わからない

当たり前の関係すぎて前に進めない

いざ想いを伝えようと思っても

今の関係が壊れるのが怖い……


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とある1日

好きなゲームのイベントがあって

「イベントの特典欲しいから
ついてきてくれない?」と誘った

本当は好きなものを
彼と一緒に楽しみたいから
彼と一緒にいたいから
彼に…会いたいから……
なんては絶対に言えない

そんな想いは露知らず
彼はイベントの内容を見て
『え、面白そうじゃん行くわ』

なんて簡単にOKした

つい嬉しくてニヤついてしまいそうに
なるけれど
彼に悟られないように精一杯誤魔化した

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幼なじみと出掛けた

何気ない1日

久しぶりに2人で出かけるから

とても楽しみでその日が待ち遠しかった

けれど

そんな楽しい時間は
あっという間に過ぎる

なんで楽しいことは時間が過ぎるのを
早く感じてしまうんだろう

日が沈み街灯がつき始める

そんな中

帰り道の途中

ふと見上げると闇夜を照らす光

その日はとても綺麗で
とても綺麗な月が満ちた満月の日でした

綺麗だなぁって思いながら
夏目漱石みたいに
ロマンチックに伝えられたらなぁ
なんて思った矢先



彼が唐突に呟いた


『今日は月が綺麗だなぁ』



「……
えっ?何…」
心臓の鼓動が速くなる


『だから月が綺麗だって言ってるじゃん』


「…………」
心臓が落ち着かない


それ意味わかって言ってるのかな?

○○のことだから多分わかってないかもしれないけれど

もし……もしそうだったら……

試してみるか……

鼓動が速くなってる今
勇気を振り絞って
想いを声音に変える


「''○○と見るから月は綺麗なんだよ
だから私にとって月はずっと綺麗だったんだよ''」



『ん?
どゆこと』


「やっぱり……
調べてこいばーか
だから国語の成績も悪いんだよ」

伝わらなくて途端に
いつものように口が悪くなる


『ひどくない?
今、国語の成績関係なくない?
別に、教えてくれてもいいじゃん』


「……」


『何、黙って
教えてくれないの?』



意味を説明しようと思ったけれど
恥ずかしくて言えるわけがない
顔が熱くなる



「教えたら意味が無い
自分で調べてきて」



精一杯を振り絞って
そう彼に言ったそして




「……調べたら……
''これから''のことちゃんと考えてね……」

「私は、''私の想いは''伝えたから」

「……返事待ってるから……」


そう言ってもう家に着くからと
逃げるように分かれ道で彼とわかれた


まだ顔が熱い…

けれど

私は今まで踏み出せなかった1歩を
踏み出した


でも色々と後悔はあるかもしれないけれど
何故か心はスッキリとしていた


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