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100均のミルとドリッパーで手軽に楽しむ贅沢なコーヒータイム

「ダバダー」
30代以上の人なら聞き覚えがあるだろう。
インスタントコーヒーの高級ブレンドのCMソングだ。
挽きたての味と香りが楽しめるということだ。
他のインスタントコーヒーとの違いが分かる男たちがCMに出ている。
TOKIO 城島茂、国分太一、松岡昌宏
DREAM COME TRUE 吉田美和、中村正人
俳優 大沢たかお
最近話題の鎌倉殿の13人監督の三谷幸喜
など文化人が起用されている。
これら著名人に「やっぱり違う」と言う雰囲気を示されるとそうかと思ってしまう。
しかし所詮インスタント。
本物の挽きたてコーヒーには、味や香りで勝てるわけがない。

私の休日の朝は、挽きたてのコーヒーで目覚める。
挽きたてだと、豆が酸化しておらず香りがよい。
ゆっくりと上質な時間を過ごしている。
私も文化人の端くれになった気持ちで過ごすのである。

挽きたてのコーヒーを作ろうとしたきっかけは、100均に “ミル”が並んでいた。
“ミル”とは、コーヒー豆を粉に挽く器具だ。
100均の中では高級な500円の札がついていた。
電動で動く“ミル”だと数万円する。
とても買う気にもならない。
手で回して挽く手動の“ミル”でも通常は5,000円くらいする。
それが500円で提供できるとは、100均の価格は恐れるべし。
手動で体力を使うが、試してみようかなと思った。

粉からお湯でドリップするためのドリッパーと紙のフィルターも隣に並んでいた。
こちらは100円で、プラスチック製だ。
高級品はガラス製などあるが、ドリップする機能としてはプラスチックで十分だ。
どちらも安心の日本製と丁寧に製造地まで記載してある。

豆は近くの業務用スーパーで400g400円だ。
1gが1円くらいの単価だ。
1回のコーヒーを淹れるのに、使用する豆は20gぐらいだろう。
つまり1回20円で挽きたてのコーヒーが楽しめるというわけだ。

業務スーパーとは、小さな飲食店などへの食材提供を目的にしている。
コストコほど多くはなく、街中にあるため行きやすい。
商品1個あたりの量は多いが、その分安い。

安いとはいえ、
フルーティーで甘い酸味とキレの良いモカブレンド、
鋭い酸味と深いコクのキリマンジェロブレンド、
香ばしいアロマとキレのある苦みのリッチブレンドなど
それぞれの好みに合わせた焙煎が行われている。
この日の気分でコーヒーを買えることもできる。

以前、街の焙煎コーヒーショップでコーヒー豆を購入したことがあった。
その店はいつも購入客でにぎわっている。
焙煎機を店内に備え付け、自家製造している。
コーヒー豆を購入したお客様は、挽きたてのコーヒーが半額で飲める。
コーヒーを飲みながら店主とコーヒー談議ができるのも良いのだろう。
しかし200g2,000円の高級品だ。
こちらは1gあたり10円の単価で業務用スーパーの10倍の価格だ。
たしかに風味は良い気がする。
ただ、10倍美味しいのかと言われれば、私にはわからなかった。
結果業務スーパーのコーヒーに戻ることになる。

ガリガリガリ、手動のミルで1g1円のコーヒー豆を挽き、ペーパードリップする。
1杯20円ほどのコーヒーが、カップに落ちていく。
「ダバダー」
これで違いの分かる男の完成だ。

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