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vol.15 自分を全力で生きる、今。

土曜日と日曜日と。そして、祝日と。

幼い頃から曜日の感覚というものが、ない。

幼稚園の頃から英会話と絵画教室、クラシックバレエを習い、小学生になるとクラシックバレエは週3回に増え、書道、香道、茶道、少年合唱団、お琴もはじめたので“○○を習う日=○曜日”という感じで曜日が後付けになった。
社会人になっても基本土日祝が忙しい職に就き、美容師の頃はお休みは毎週火曜日と第一第三月曜日。アパレルの頃と今は不定休で基本的には平日のお休みが多く、人生で“土日祝がお休み”という経験があまりない。

お休み前夜は旅行に行かずとも旅行に出かけるかのように、今でも”仕事よ、早く終わってくれ!”と願えるほどにわくわくする。頭の中で”明日は何して過ごそうか”の妄想が駆け巡り、行きたかったカフェや美術館の情報、最近話題のスポットなど、ひたすら携帯で検索をしとにかく興味ある分野の情報収集。行きたい場所に目星を付けると最近は定休日も必ず確認。
過去何度この”定休日見落とし問題”でお店の前で立ち尽くしたか…。その場所へ行くまでの交通費と時間が頭の上にふかふかと浮かび、向き合いたくない現実に一度すんっと目を瞑ってリセット。こういう時の切替は早い方なのですぐにGoogleマップを開き、今まで行ってみたかったお店のピンが近くにないか探しながら移動。ただ、脳内で何度も妄想して食べたときの味を想像していた“あの味”を食べることができないのには変わりなくその経験を経て、食べたいものを食べるために定休日の確認は怠らなくなった。

行きたい場所への目星がついたところで”今”と向き合う。気になっていたアニメや映画 読めずに積まれたままの新刊書籍。未開封のまま置き去りにされているアイドルグッズ、次のお休みまでを繋ぐお惣菜の作り置き。全部やりたい欲にまみれるとお風呂に入りながら本を読み音楽を聴き、アニメや映画を観ながら翌日以降の己への作り置きを作りはじめ、溢れ出る欲望のまま好きなことし、眠くなるまで気ままに過ごし夜ふかし。

毎朝、同じ時間にセットしてある携帯のアラームを止め植物に水をあげ、出掛ける準備をしたら空腹のまま目的地へ向かう。駅までの道のりでちょっとした違和感を覚える。いつも歩く道なのにいつもよりも少し人が多い、電車に乗っても座席がほぼほぼ埋まっている…が、嫌な予感はするもそのまま気付かないフリをする。目的地につくとなぜだか長蛇の列をなしている。超大人気店だとしても平日の昼間はそこまで混まない。

見たくはない。確かめたくもない。

不安が募る中、携帯の画面へ目を移す
ディスプレイには”日曜日”の文字

週末はどこへ行っても人が多く混み合っている。平日の昼間であれば決して並ぶことのないお店にも長蛇の列。お洋服を見に行こうにもショッピングモールは混み合い、試着するんにも整理番号を渡され呼ばれるまで待ち、“やっとこ試着できる!”と一瞬だけ嬉しくなるもさっきまでの自分と同じように外で待っている人達のことを思うと“早く終わらせねば!”と急に心があせあせしてしまい、似合う似合わないの判断もできないまま試着室を出てしまう。

いまだに東京の平日昼間での人の多さには驚くし、週末になると毎週末お祭りしてんか?と思っている。そんな週末が当たり前のようにお休みの人も存在する。平日は通勤ラッシュという名の電車内ぎゅうぎゅう詰め移動、週末はどこもかしこもお祭りのような人ゴミでにぎわう街。

きっとわたしは満員電車に乗り込むことはこの先もないだろうし、土日祝がお休みと分かった瞬間に転職をするだろうなと思う。これからもお休みはどうか平日であれと心の底から願っている。


追伸
なんでカレンダーの土曜日は青色で日曜日と祝日は赤色なんだろ

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