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vol.17 自分を全力で生きる、今。

大きなももとギャル達の細いもも

洗脳されている。洗脳され過ぎてしまっている。そもそもで、わたしはめちゃんこ感化されやすい。学生の頃にモデルか女優のインタビュー取材記事を読み“お洒落=我慢”という言葉に出会ってしまった。

そう。出会ってしまった、のだ。

その年の冬から防寒よりお洒落感を意識するようになってしまい、東京にも雪が降ったときにはどうしたものかと頭を抱えた。

三十超えるとえらい痩せづらくなってぐかんね
食べたいもん食べられるんも生意気言えるんも今だけだかんね

と。美容師の頃にハイパー仲良しだった六歳年上の大先輩がごはん食べ行くたんびいっつもおんなしことを言っていて“はいはい、またBBAアピールね。”と流していたんだけれど…恐ろしいことに、その意味がここ数年で身をもって理解できるようになってしまった。歳のせいにはしたくないし、言い訳もしたくないんだけど、信じられないほどに“三十路の壁”を感じることが最近とても多い。ちょいと前までは食べ過ぎてお腹たぷんになると少しの運動で昨日食べたモノはなかったものとしてすぐ元に戻すことが出来た。が、三十を過ぎてからは少しの運動や翌日の食べ物を調整したくらいではお腹はたぷんたぷんのままで太ももは丸太のようにしっかりとしている。

大昔(時を遡ること中学時代)には、クラシックバレエを習っていて、身長は今とほぼ変わらずなんに体重は40kg前後と少し細めではあった。クラシックバレエを辞めた途端にこの立派な体型へ進化した!(たぶん、元々すごく太りやすい体質だったんだと思う)
クラシックバレエを習っていた時は、特別な食生活をしていた訳でもなく、お気に入りのパン屋さんの焼きたての食パンをレッスンの前、みんなにバレないように送迎の車の中で一斤ぺろりと食べてたり、大好きなおやつは鬼太鼓という丸くて味の濃い目なお煎餅で他の習い事の移動中もずっと鬼太鼓をバリバリに割って食べていた。ただ、クラシックバレエのレッスン時間が一日四時間以上、学校が早く終わると幼稚園児の子たちがいるクラスにも勝手に参加し、レッスンに参加してしまうタイプだったので六時間くらい動いてた。それが週に三回と普通に学校の体育の授業は参加していたし、習い事のために学校からの帰り道は毎日ダッシュで山道をくだってきていたので運動はしていた方だと思う。

それもあって、40kg前後という体型が守られていた(んだと思う。)中学生になると、ソフトテニス部に所属をし、ただただ強くなりたい一心で、毎日朝練と部活の時間が終わってからのナイター練習と部活漬け。クラシックバレエでは、主に脚の内側の筋肉をつかうんだけど、テニスは逆の外側の筋肉をつかうから数か月しないうちに膝の上や前側のももに自分でもわかるほど筋肉付いてしまった。

クラシックバレエでは脚の内側の筋肉
テニスでは脚の外側の筋肉

全身全霊をテニスに捧げた三年間を終えてしまった中学三年の秋。そこから“太”ももの意味を嫌なほどに知る人生へと堕ちる。クラシックバレエを習っていた頃は、ぽっちゃりする意味が理解できず、膝の上にたぷんと肉がのりそれを摘みあげる人が同じ人類だと思えなくて何か違う世界で誕生してしまったエイリアンなんかと内心そわそわしてた。

クラシックバレエも部活も辞め
本当に何もなくなってしまった中三の冬

中学校までは、徒歩圏内で歩いてすぐに着くという距離だったし、運動神経は決して良いタイプではなかったので自ら進んで運動することもなく、卒業までの約半年弱の間で見事に10kgもお肉マシマシ増量体型になった。こんなにも変異してしまったんにも関わらず、家族も親戚もみんなして“大人になったら自然と痩せるから大丈夫”という魔法の言葉(いや、なんの根拠のないあまりにも無責任すぎる言葉)を投げかけ、当時のわたしは本当になんでも鵜呑みにしてしまうタイプだったので“そうなんだ!大人になるまで好きに食べよ!”と信じ込んだ結果…。今も家族や親戚がいう“大人”にはわたしはいまだになれていない。

この半年間はとくに身体が重く、体型がなかなか変わらない。思い出したときにだけストレッチや筋トレを動画を観ながら行うも翌朝、筋肉痛で全身が痛いなんてこともない程度にしかしてない。

今年の夏終わりに購入した少しだけ短い丈のパーカーを手に入れた。デニムにも合わせやすいし、カラーパンツにも合わせられる。試着したときに履いていたパンツとの合わせも個人的に気に入っていた。
が、数か月経ち最近なんだかそのパーカーを着てもしっくりこない。と、いうよりパーカーのシンプルなデザイン故に下半身がとても目立つ。

なんだか、下半身が歩いてる!動いている!
大の巨漢が“のし〜ん、のし〜ん、のし〜ん”と歩いている、ように見える。

そのくらいにまで、わたしの太ももはその意味のごとくぶくぶくと太いももになり、腰まわりには“浮輪ちゃん”といえば音だけは可愛いけど全く落ちてくれない、甘やかし過ぎた結果という名の蓄積された醜い脂肪の固まりが付いてしまった。

このままでは、大好き過ぎる彼の横を歩くことができないと絶望し、人生で初めての三日間だけのファスティングというものに挑戦した。ファスティングとは言え、自分ルールだったのでファスターからしたら(勝手に作ったファスティングプロっぽい言葉=ファスター)そんなのはファスティングではない!と大激怒されてしまうかもしれんが、準備食では納豆やヨーグルトという菌多めで腸に優しそうなものをとり、期間中は固形物は食べないけど飲み物は白湯1.5L以上と好きなもの500mlまでという、激ゆるゆるルールだったので朝は白湯と酵素ドリンクのお湯割りで小腹が空いたら具なしのコーンスープや無糖のカフェラテ。回復食は梅流しという出汁で煮た大根とその出汁をしそ漬けの梅干しで食べ飲む、という激ゆるんゆるんなファスティングを準備期間から回復期間まで約一週間(準備二日、飲料のみ三日間、回復三日間)してみたら体型の大きな変化はないんだけど内臓がクリアになった感じがして最高。内臓の重みも少なく身体が動かしやすくて、気分まで軽くなっちゃって

っていうんを先週してたんだけどさ

やっぱり、食べたいもん食べたいし、食べたら眠たくなっちゃうし、運動なんかしないでそのまま満腹で満たされたまま寝たいんだよな。

ただ私は今世で、
心も身体も”ギャル”になることをまだ諦めきれない。

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