![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/129077011/rectangle_large_type_2_06f39d3533f295738d4c760e2d0c551d.jpg?width=800)
カーディガンの裾を握りしめる
今小田急線沿いに住んでる
次は小田急線沿いのもう少し奥の方に住むのもいいな〜って考えてる
物件もネットで見て
今度街探検もして
来月は内見に友達がついてきてくれる
予定も立てた
引っ越したらホームパーティーし放題
美味しいお酒を酒屋さんで買う約束もした
未来の1人暮らしライフに心踊らせてる。
今日最寄駅に急行列車で帰ってきた。
ここ半年間と同じように降りる。
アナウンスで「次は◯◯に止まります」って言ってる。ちょうど物件を探してたあたり。
いつかこの駅で降りないで素通りする日が来るのかな?って思う。未来のことと思っていたけど急に現実味を帯びた。
なんか降り損ねてはいけない電車とか、乗り損ねてはいけない電車に急ぐ気持ちと似た心になっていた。ひやっどきり。ってなる感じ
電車や駅を逃すように、私は今の最寄駅をのがしてしまっていいのだろうか。
ここで誰かと暮らすこの日々を、本当に手放してしまっていいのか。もう半分以上は手放してるようなものだけど、、
引っ越したら、本当に綺麗さっぱり全てが消えてしまうような気がする。
「好きだから別れててもこの家に帰ってきてるんだよ」って言っていた。そんな気持ちも跡形もなく、消えてしまうことへの焦りを感じる。
「好きとか嫌いとかじゃなく、別れた方がいい」から私達は別れる。
このままこの最寄駅を素通りできる日が来てしまうのが悲しい。って今日は素直に思う。
そんな事を考えて改札へ向かうエスカレーターに乗った。
気がついたら今朝借りたカーディガンの裾をぎゅっと強く握っていた。
明日の私が違っても、きっと今日の私をのがさないようにする為に。
多分夏が終わりかけくらいの時の下書き。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?