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そうだ、アヒージョを作ろう

ニンニクの香り高いオイルに強い塩気と辛味。
合わせる具材はほぼ何でもよく、冷蔵庫の余りものでさえ華やかかつパンチの効いたメインになってくれる。
さらに早い、簡単、美味しいと三拍子揃った最強のスペイン料理、その名もアヒージョ!
のはずだったのに――何故だか味が薄く感じる。

1:よくある失敗の光景

もやしも料理初心者である。きちんと作り方を調べもします。
けれどオリーブオイル、ニンニク、唐辛子、塩に具材を入れて完成する料理である。
失敗する方がどうかしてるぜとさえ思えてしまうほど、簡単明瞭すぎるが故に薄い理由がわからない。

自分の味覚がおかしいのか?
それとももっと塩が必要なのか?
いやいや、すでにあほみたいにぶち込んだ後だぞ?
なるほど、唐辛子が足りぬのか! そう思って入れるやん?

「ぐほっ!?」

咳き込むほどに舌を痺れさせ喉に突き刺さる。
攻撃的かつ刺激的に過ぎる辛味が欲しいわけじゃないんだよ!
あの豊潤な香りと塩味こそ、求めている物であって、断じてこの辛さではない!!

わかる、わかるぞ諸君!!

もやしも一度は……いいや、まだまだ求めるアヒージョには道半ばである。
それにしても生産してしまったこの大量の刺激物を平らげるにはどれほどの辛酸苦難が待ち構えているのだろうか……。
といった風に、大好きなアヒージョが、毎回のように激辛メニューにしてしまうもやしがそこには居ました。
そうなんです。ちゃんと美味しい時もあれば、辛味に頼りすぎてむせることもある……。
そんな戦いにもついに終止符を打つ時が来たのです!

2:正しいアヒージョの味付け

改めて『アヒージョが薄いと感じる理由』をちゃんと調べて驚愕の事実が発覚するのです。
それは――

◆オイルに塩は溶けない

は? う、うそだろ……? じゃぁ、あの塩味はいったい……?
というかニンニクとか唐辛子の味はするんだぜ……?

あまりに衝撃すぎて何度も読み返しましたが、答えは変わりません。
そうなのです。オイルに『香り』や『辛味』を付けるのは可能です。
このせいで塩も当然溶けるものと考えていましたが、そこがまったく違ったわけです。
この違いが、先にオリーブオイルで刻みニンニクや唐辛子を投入する意味なのです。

そうなるとたしかに合点がいくことも多いんですよね。
いつも「アヒージョの底には塩が溶け残っているな」と思っていました。
だから「すっごい塩入れる料理なんだな」って認識していたものです。
けれどそもそも塩がオイルに溶けないのなら前提が覆ります。

底に溜まる塩がアヒージョに使われる総量であり、そこまで過剰に入っているわけではありません。
分量通りに塩を使っても味が薄いってどういうことだよって、思ってた謎が解決しました。

――いやいや、そうなるとどうやって塩味付けてんの?

そんな疑問が浮かび上がりますが、答えは簡単。
オイルに投入前に『食材に塩を振って下味を付けておく』だけなんです。
魚介類の臭みやぬめりを取るために塩もみしていたことが成功の分かれ道だったわけですね。
野菜類では特にそうしたことはしていませんでしたからね……心に刻まねばなりません。

また、調理後に薄く感じた場合は、オイルではなく具材に掛かるように塩を振り掛けましょう。
オイルに掛けても味が変わらないので注意です。
まぁ、もやしのように具材モリモリなら関係ありませんけどねっ!

3:まとめ

★1:オリーブオイルに塩味はつかない
★2:具材に塩を振って馴染ませる
★3:塩味が薄ければ具材に掛ける

要はオリーブオイルに塩の味付はできないと覚えていれば十分です。
この暑い夏を、さらに熱くて辛いアヒージョで乗り切ろう!

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