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悩ましい献立の攻略法

もやしが日常の話を語る上で一番重視しているのは何か――それは食事です。
一日に三回の機会があり、おやつや飲み物を含めれば数はさらに増えていきます。
そうなんですよね。改めて考えてみると、何かを口に入れている頻度や回数が多くて驚いてしまいます。
無意識に刷り込まれるほどに何かを欲するとなると、三大欲求も伊達ではありません。
今回の話からは逸れますが、ダイエットでお悩みの方は一度試験的に記録を取ってみてはいかがでしょうか。

さて、そんな前置きから何の話か。今日の話題は献立です。
何を作るかを作り手が決められるのはいいことですが、それでも毎日考えるのって結構な手間。
冷蔵庫や棚に保管している食材の在庫や各食品の消費・賞味期限の管理が必要で、しかも食べたい物と噛み合わないなんてこともザラです。
というか人に訊いてみてわかる通り、意外に『食べたいもの』への明確な答えってほとんどないんですよね。
なのにいざ食べるって時に謎の『これじゃない感』は何故か湧き出たりしますけど……。あれは一体何なんだろうか。

特に冷蔵庫をはじめとした保管庫が大きいほど、管理の手間が掛かってきます。
少しさぼっていると気付けば年単位の期限切れ――それどころか化石のようになっていた、なんてことも起こりえます。
これだけの膨大な状況判断を同時進行で処理しなくてはならないとなれば、毎日の献立は非常に厄介な仕事でしょう。
この時点で心が折れても仕方がないかな、ってレベルです。
たとえ明確に食べたいものがあっても、手元に食材が揃ってなければ作れませんからね。

こうしたあれこれ考えていると、料理を始める前からやる気が削がれてしまうのは当然です。
そして毎日の通過儀礼で、それも主に作り手だけが感じる恐ろしく範囲が狭く、小さく積み上がり続ける地味なタイプ。
投資の話で『複利の力』がもてはやされますが、マイナス面でも同じようなことが起こるんだな、ってレベルの毒状態。
その結果、後工程の料理まで嫌いになってしまう人も出てくるわけです。

1:献立を決める悩みの原因

面倒事の原因は『要素が多くて混雑している』ことがほとんどです。
一つを変えれば他の要素も変わってしまう、と物事の関連性もあって考えたくなくなってしまうんですよね。
そんな『嫌なこと』のあれこれを、疲れた頭でやるなんてしんどすぎる。
わかります。超、わかります。

ですので決めつけていきましょう

不確定だから、ふわふわと結論が変わる。
そして変わった結論によって翻弄される未来を想像してやる気を失うのです。
逆に言うと、土台となる状況を確定させれば、安定した未来の家を建てることができるのです。

決定するのは何でも構いません。
分かりやすいのは『現在の在庫状況』や『今まさに食べたいもの』でしょうね。
もちろん、これで解決するなら「そもそも悩んでねーよ!」との声が上がってしまう。

――けれどそこまで悩むほどのことでしょうか?

めちゃくちゃひんしゅく買いそうなことを言ってすみません。
確かに作り手は往々にして『作成者』であるからこそ、そこに多かれ少なかれ思いを込めてしまいます。
けれどそれがすべて『消費者』に届くか、となると難しい。

たとえば自分が食べる側になった時、『作り手の苦労を想像しながら食べて涙した』なんてことありませんよね?
怪我した手で作ったとか。試行錯誤のレシピだったとか。
いろいろあったかもしれませんが、残念ながら目の前に用意された成果物しか評価することができないのです。

だからそこまで『献立』に対して重荷に感じる必要はありません。
そもそも美味しければ大体大丈夫なので、悩む必要自体が本来はないのです。

2:献立の決め方

さて、すでに解決したも同然ではありますが、精神論だけで乗り越えられるほど簡単な悩みではありません。
そんなわけで。日常における一大お悩み、献立の対策を考えてみましょう。
と言っても大したことはありません。
どうせ食べたいものを訊いても返答はいつも『何でもいい』なのですから超簡単。
『さぁ、料理を作るぞ』と着手するよりも遥か前に、一週・二週、一カ月先までの献立表を完成させてしまうだけです。

それができれば苦労しないわ!

そんな声が聞こえてきそうですねw けれど思い返してみてください。
今日は『肉じゃが』、明日は『カレー』、明後日は『カレーうどん』のように短期間であれば実践していますよね?
こんな風に、必要な材料がほぼ同じで、何なら完成した料理を元に次の料理を用意するって普通にやってませんか?
もしもやっていないのであれば、ぜひとも『肉じゃがを作った翌日はカレー』とのようなパターンを発掘してください。
献立を決める回数が格段に減りますからね。

単に『遥か先の献立を作っておけ』、『パターンを探せ』で終わっては、読んでくれた方に丸投げすぎですよね。
そこでもっとしっかりした処方箋を。
どこまできっちり守るかはともかく、考え方を頭に置いておくだけで随分とすっきりしますよ。

まずは思い浮かぶ『作れる物』、『食べたい物』、『栄養的に食べるべき物』を大きめの付箋にタイトルのように書き込んでいきます。
その料理名の入った付箋に、調味料を除く材料と数量を追加すれば、作れるレシピの数だけ付箋が完成するはずです。
後はレシピの組み合わせで献立の苦労とはおさらば――と残念ながらなりません。
これでは手持ちの食材と連動しませんからね。

ですのでもう一工夫。レシピの付箋を大きなカレンダーに適当に貼ってみてください。
付箋は一枚限りなので被りがなく飽きることを防げ、勝手に献立が完成しました。
後は買い物のタイミングに合わせて必要な食材の足し算をすれば、買い忘れや余分な買い物もなくなります。
好きな順番で貼って構わないのですが、ここで先ほどの『肉じゃがのパターン』を駆使すれば、料理に関係する手間がものすごーく減りますよ。

3:悩みの先に

いかがでしょうか。なるほど、と思える考え方は少しでもありましたか?
悩みの解消はできそうだけど、レシピの付箋を用意したり、大きなカレンダーを用意して張り付けたりと、結構な手間が掛かってしまうこの方法。
そもそも食べる人数が変わったり、食材を上げたりもらったりで、献立を決めた後に状況が変わることもあります。
見える化している分だけ状況に応じて調整しやすいはずですが、それでも万能ではありません。

だからやるとなると障壁が高すぎてできる気がしない……そもそも付箋なんて毎回書いてられない。
わかります。そんな場合はパソコンとかスマホとか、コピペが簡単にできるものを駆使してください。
入力すら面倒であれば、何処かのレシピサイトの材料とかを持ってくるだけでも構いません。

あくまで考え方であり、やり方はいくらでも工夫の余地があります。楽する方法で苦労しては意味がありませんからね。
けれど悩みの深い方は、それでもやっぱり一度は書き出してみることをオススメします。
頭の中であーでもないこーでもないと、モヤモヤして『確定していない状態』が悩みになります。
ですので、頭の中身を一つずつ書き出して可視化すると、逆に『何に悩んでたんだ?』なんてあっさり解決してしまうこともあるのです。

食事は最低でも一日に一度以上機会があることです。
少しでも献立の悩みを解消された方は、今度は生まれた余裕分だけ『楽しみ方』を模索してみてください。

たとえば――
・献立予定をフル無視して食べたいもの・作りたくなったものをぶち込んで、あとは野となれ山となれ作戦を実行する
・予定完遂後の余り物だけで何食繋げるかチャレンジしてみる

生きているだけではもったいない。
ぜひとも日常に楽しみを見出してくださいね。

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