宅建基本テーマ



1.制限行為 能力者制度

未成年者など判断能力が十分でない人を守るために設けられている制度。例えば、子どもには親が保護者としてつけられています。
ところが15歳のA君が1人でBと契約を結んでしまった。
もしかしたら、ヤバい契約かもしれない!そんな事態に備えて、民法はその契約を後からなかったことにできる仕組みを設けています。
POINT
未成年者の他に、認知症の大人なども、保護してあげる必要がありますよね。それぞれについて、どのように保護されているかを学習していきましょう。大人については、3つのタイプが用意されています。判断能力の低い人ほど手厚い保護が必要ですから、「判断能力のレベル」とつかむことがまず大切。

2.意思表示

Bにだまされて家の売買契約(例「売る」という意思表示をする)を結んだAは、後で、やっぱりその契約をやめたいと後悔した。このままじゃAがかわいそう。Bはヒドイ奴だ。
この場合、もちろんAは、契約をとりやめることができます。
POINT
ここでは、このように自分の本心と違う契約を結んでしまった場合の処理がテーマです。さらに、事情を全く知らずにBから購入したC(このような人の事を第三者といいます)がいるときは、どうなるのでしょうか?Aから突然「返せ」と言われたら、Cはビックリしますよね。この第三者CとAとの関係も焦点。

3.代理

マイホームなどを売却するとき、一般的には不動産屋さんに頼みますよね。
このように人に頼んで、本来は自分がやるべき売買契約などをやってもらうことを代理といいます。自分で出向かないのに自分が家を売ったことになるという便利な仕組みです。
POINT
代理人は、本人のために契約を結ぶ権限(代理権)をちゃんともって、相手方と代理人として契約を結ばなければなりません。だだし、悪いことをする人もいる。例えば、頼んでいないのにBが「私はAの代理人だ」と言って、Aの家を他の誰かに売ってします。これを無権代理といいます。もちろん、Aは売ったことにならないのが原則。

4.債務不履行・解除

約束を守らないことを債務不履行といいます。約束を破られたBは、損害を破れば、責任あるAから賠償金を貰えますし、契約を破棄(解除)して支払った代金の返還を求めることができます。
POINT
どんな場合に契約(約束)を守らなかったことになるでしょうか?
それが、債務不履行の要件です。またAB間の契約が解除されたとき、すでにBからこの家を買っていた第三者Cの立場はどうなるのかについても、きっちり押さえておかなければなりません。

5.売買の契約不適合(売主の担保責任)

長ーいローンを組んで手に入れたせっかくのマイホーム。欠陥住宅では泣くになけません。。。売主Aに責任をとらせて、買主Bは救済されるべきですよね。そこで定められているのが、売買の契約不適合(売主の担保責任)の規定です。
POINT
売買の目的物が契約の内容に適合しない場合には、どのような場合があるでしょうか?また、契約内容に不適合な場合、買主は、売主に対して、どんなことを請求できるのでしょうか?ひとつひとつ、確実にチェックしていきましょう。

6.抵当権

A銀行は、Bの家に抵当権の設定を受けていれば、ローンの支払が滞ったときに、Bの家を競売にかけて債権の回収を図ることができます。このような債権回収の手段(担保といわれています)が抵当権。値打ちのある物に抵当権の設定を受けれおけば、債権者のA銀行は安心です。
POINT
Bは、抵当権付きであっても、その家を売ったり貸したりすることができます。しかしながら、ローンを返さなくなってしまえば、競売手続きによって売られてしまいます。このような様々な場面での法律関係が、本試験では出題されます。

7.保証

A銀行はBからローンを払ってもらえないときは、代わりに保証人のCから回収します。このような債権回収の手段が保証。お金持ちを保証人にしておけば、債権者のA銀行はとっても安心。「普通の保証」より債権者にとって都合のよい「連帯保証」がポピュラー。
POINT
Bが実はローンを完済しているにもかかわらず、A銀行がCに支払いを求めてきた場合、Cは支払う必要があるのでしょうか?また、A銀行は、Bに請求せずにCに支払いを求めることができるでしょうか?保証債務の性質が重要。そして、普通の保証と連帯保証はどう違うのでしょうか?

8.対抗問題

登記の意味って何でしょうか?そして、Aが同じ建物をBとCの2人に売ったとき、BもCも「自分のもの」と主張し合うはず。BとCどっちのものになるのでしょうか?これが、対抗問題です。この場合、登記の先後で優先順位が決まる。早いもの勝ちが公平だからです。先にAから買ったBでも、登記なしでは、登記が早い第三者のCに負けてしまうのです。
POINT
Bは、どんな人に対して(=第三者の範囲)、また、どんな場合に(=登記が必要な物権変動)登記が必要なのかが、学習の重要ポイントです。そして、本試験での出題の中心は、判例です。判例理解のポイントは、それぞれのケースにおいて「早い者勝ちで処理するのが公平」といえるかどうかです。

9.不動産登記法

Aからマイホームを買ったBは、土地と建物それぞれについて、「自分のモノ」と主張するための所有権の登記をするのが普通です。不動産登記法はこの登記の仕組みを定めている法律です。1つの不動産ごとに、ワンセットの登記の記録が備えられていきます。
POINT
どんな場合にどんな登記を(登記の種類)、どのように(登記の手続き)するのでしょうか?登記手続きの原則と「例外」を押さえることが、最重要のポイント。

10.借地権

比較的お手頃にマイホームを持つ方法をご存知ですか?土地を借りて、その上に建てればよいのです。ただし、借りるときは、地主Aの立場は当然強いですし、万一借りられる期間が短ければBも困ります。そんなときの借りてBの強い味方が、借地借家法です。
POINT
建物を持つ目的のための土地の賃借権などを借地権といい、契約期間や更新などについて、借り手の保護を図っています。その他どんなときに、そんな形で借りてなどが保護されているのでしょうか?この視点から学習すればシンプルに理解できます。

11.借家権

あなたは持ち家派?それとも賃貸派?ローンのことを考えれば、確かにマイホームを買うのは大変ですので、家を借りるのも1つの方法。ここでもやはり、借り手のBの強い味方となうのが借地借家法です。
POINT
借家でも借地と同様、やはり契約期間や更新などについて、借り手の保護が図られています。その他どんなときに、どのように借り手が保護されているのでしょうか?借地権と対比すれば混乱を防げます。

12.相続

人が亡くなって遺産を引き継ぐことを相続といいます。それには実は借金も含まれます。Aが亡くなったとき、Aの遺産は誰が、どのような割合で相続するのでしょう?例えば息子Cは、必ず相続できるのでしょうか?そして、親不孝な息子Dに相続させたくないとき、そもそもAは生前にどうすればよいのでしょう?
POINT
相続を巡る基本的な法律関係はもちろん、遺言や遺留分(はじめて聞く言葉かも?)についても、しっかり押さえましょう。

13.区分所有法

今やマンション住まいはとてもポピュラーです。一棟の建物の中にたくさんの人がそれぞれの部屋を所有し、壁1枚を隔ててお隣動詞で生活する、一戸建てとは異なる状態です。そこで、お隣り同士の調整を図るために区分所有法が用意されています。
POINT
本試験対策として重要なのは、マンションの運営に関わる事柄です。みんなで運営するために、マンションには管理組合があります。日常の管理は、理事などの管理者が行いますが、みんなの意見を反映できるように集会を開き、規約を作って運営する仕組みです。宅建試験では、管理組合の運営のための手続きに関する事柄について、集中的に問われます。

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