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セレブリティオナニーはセレブリティではない話

一人暮らしを始めて今年で10年になった。
アニバーサリーである。
おかえりもないのに、「ただいま」と3000回以上唱えていると思うと感慨深い。

大学進学をきっかけに上京して、夢と希望に溢れていた夢の一人暮らし。
今は、「夢ならもう覚めてくれ」と切に思っている。


とはいえ、一人暮らしは嫌なことばかりではない。自分の裁量権が大きいので、ご飯も好きなものを食べられるし、何時まで起きてても誰も何も言わない。


好きなことを好きな時間に好きな場所でできる。
これは純粋に一人暮らしの利点だと思う。
快適だ。

好きなご飯を作り、論文を読み、遊戯王のゲームアプリを起動する。それ以外の時間は延々と寝るかシコりである。最近はVRを頂いたので、対応のAV作品を見ている。まるでそこに女優がいるかのような錯覚。なんて次世代だ。メタバースオナニーの実現がいよいよ目前まで迫っている。揺蕩うような日常。


これは腐る。ぬるま湯のような危機感が芽生える。家庭を持って子供がいれば、もっと違う美学の上で生きれるのか。
だがひとり。シコってもひとり。なにがメタバースオナニーか。シンプルな廃人ではないか。


この記事を書いていて気付いたが、この年まで継続できていることがタバコとオナニーしかない。継続は力なり、をここまで反証できることは無いと思う。

ここまで継続してきたので、オナニーには無駄なこだわりがある。ティッシュは鼻セレブを使うとか。この贅沢なシコりを「セレブリティオナニー」と呼んでいる。とはいえ、近所の京王ストアで3箱入り628円なので、風俗に行くよりも大分安上がりなのだが。


シコリを終え、AVの終わりに必ず流れる新作のコマーシャルを止めながら、SNSをチェックする。
みんな恋人と過ごしたり、子供の成長をストーリーに載せている。
こんな時に思うのだ。自分のやっていることのどこにセレブリティがあるのか。


こんな僕でも、大学院生、すなわちまだ学生なので、ギリ許されると思っている。
通学はコムドットの集団みたいな男子大学生や、キラキラした女子大生と一緒。彼らは、「実習ダルくねwww?」とワイワイ盛り上がっていた。そんな彼らを尻目に23時まで研究室に籠る生活。


実験したり、論文を書いたり。充実はしていると思う。けど、同時に確実に大切なものも蔑ろにしている気がする。

もうあと一年で社会人レギュラーになるので、そうしたら誰か遊んでくださいね。


ではまた。
おわり。


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