220729 G&D@博多座

▼今年の観劇記録(観劇メモなし)
20220115 キャッツ@キャナルシティ劇場
20220219 玉三郎公演@博多座
20220313 三国志@歌舞伎座
20220314 三国志@歌舞伎座
20220403 ピアフ@博多座
20220410 中村屋歌舞伎@太宰府
20220424 ラカージュ@博多座
20220612 菊之助さん鷺娘@博多座
20220716 ガイズ&ドールズ@博多座

▼観劇メモ(ただの感想文)。

筋なんていらない(芥川か)系のミュージカルだよ、って誰かお知らせしといてほしかった!初見の時、ラストの大団円で「ストーリーなどないと知っていたら、もっとキャラクターを追ったのに!!」となった私は勉強(予習)不足です。

"芳雄さんがいるから""りおサラ&あやレイドが可愛いから""まりまりもぐもぐが楽しいから"だけじゃなくて、全体的に楽しいミュージカルだったので、総合して大満足だったのだけれども!逆に面白いというか。寧ろ歌舞伎じゃんコレみたいな。いやそうはならんやろ!みたいな。ああそういう系ねハイハイ、って観るのが正解の作品です。キャラクターと歌と時々ショーを楽しみ、どんだけ世界観を愛おしい〜と思えるかがキーかなと。

しかし、あのラストは一周回って逆に面白くて、心から笑ったわ。特に芳雄さんが制服(軍服?)着て気恥ずかしそうにシンバル叩いてるの、愛おしすぎてビックリした。そういうの大好きすぎる。キャスティングした人、絶対このラストのオチのために芳雄さんもってきたやん?ポンコツが似合いすぎるんよ。大正解。まず間違いない。愛嬌とお茶目とちょっと残念な二枚目全て持ち合わせた愛すべきポンコツを演じさせたら、芳雄さんの右に出るものはいないと思う。あのお人柄と品の良さと知的な雰囲気が最高に素敵で、そういうところがプリンスと呼ばれる要素なんでしょうな。キラッキラな王子(光一くんとかミッチーみたいな)とは違う、お育ちの良い御曹司みたいな。界隈でミュージカル界の生徒会長って呼ばれてるの、笑ったけど納得しちゃった。どちらかというと多分ソレって思っちゃったわ。その優等生な感じが、スカイを心優しい孤独な天才ギャンブラーにしちゃったのであって、私はそれが大変なツボで大好きなんだけれども、もっとギリギリで生きてるスリリングでちょいワル要素をおくれよ、と思ってる人には敬遠されちゃうんですな(知らんけど)。

いや、でも、私は好きな人たくさん出てたから、そもそも話がどうであれ、満足したんだろうけど。その分、歌しか楽しめなかった人は、「何じゃこのミュージカルは」となった可能性もあるだろうなとは思っちゃった。芳雄さんたちキャストが一新されて再演しますってなったら、私は行かないかな、とも思うし。(とかいって、ちゃぴちゃんとか希帆ちゃんとか木下ちゃんとかだったら、行ってそうだな…。)

とはいえ、芳雄さんが「悪い人が一人もいない、確かにお伽噺なんだけど、もしかしてそういうふうに生きて行くことも出来るんじゃない?ということを提示できていたら嬉しい」とおっしゃっていたように、他の誰かや環境や社会みたいなものは自分の意志だけでパッと変えられないけれど、そうなりたい自分に近づいていくことや、そういう未来に向かって歩いて行くことは出来ると思うので、めちゃめちゃ良いミュージカルじゃんね、と。音楽も耳に馴染みやすいし、サクッと観れて、ちょっと幸せになれる。ラカージュも大変面白かったけど、ちょっとそんな感じもあるかな。ノリと勢い的なとこある。曲もちょっと昔の映画みたいな雰囲気だけど(語彙力がないのでそうとしか言えない)、どれも好き。初見の時は♪Sue Meのあやレイドちゃん&浦井ネイサンがどちゃ可愛カップルでスグ覚えたし、ド定番の♪Luck Be a Ladyも宇宙一セクシーでイケメンだったので最高でしたネ。何だかんだ救世軍の♪Follow the Foldのメロディも気付けば口ずさむくらいに好きです。ああいうシンプルな讃美歌は、主日礼拝の時に、微塵も聴いたことなくても何となくで歌えちゃうから、一番理にかなってる気がするし。


そういえば、スカイが聖書に精通してると聞いたサラちゃんが「12回も(聖書を読んだの)?!」って驚いてみせたら、「なぜ(驚くの)?いけない?(多分そんなニュアンスのやつ)」って返したスカイ、最高にキザで、最高に悲しくて、愛おしかった…。神と富とに仕えることはできないんだもんなスカイ…。きっとサラちゃんよりもそれを知ってたんだよね。(ところで、ガイズ〜には原作があるんですかね?スカイの描かれなかった部分は各々脳内で補完して大丈夫なんですかい?)

スカイって何歳の設定なんだろう?伝道所を訪ねた時に「悩める若者」って言われていたから、20代なのかな?(全然関係ないけど、このシーンでコーヒー飲みながらのんびり話してたサラちゃんの後見人さんが、実はこの時既にスカイの狙いを見極めていて、「罪の意識で身体が鉛のように重くて…」って大袈裟に倒れ込む芳雄スカイを「何と!」「素晴らしい!」みたいに受け入れてたなんて可愛すぎる…。結局、諸先輩方には敵いませんよね、若者は。そういう大人になりたいわ。もういい大人なんだけどさ。)

芳雄さんが演じるキャラクターは全て、現実の井上芳雄さんというフィルターを通してしまうからいつも30代(見た目通り)のつもりで見てしまうんだけど、本当はきっともっと若いんだよなあ、どの役も。でも、このフィルターが私の中でいい感じに機能してくれてるから、寧ろ20代は解釈違いだが?ということが起きてしまうんだな…。スカイには30代でいてほしい…寧ろ40代スカイも全然アリ⭕️です。若造じゃないスカイ=それです🙆‍♀️って感じです。りおサラちゃんに「君と俺とは住む世界が違う」って諭すスカイが青二才なわけない。

このフィルターの弊害をまさに被っているのがD.L.L.なんですけれども。芳雄さん30代半ば、真綾さんどんなに若くても20代くらいとして観て、最高ですね、となってしまっている(ジャーヴィー坊ちゃまはもしかしたらもっと歳上なのかな?)から、萌音ちゃん(私のフィルターだと少女なので10代)だと、犯罪じゃんとなってしまってハードルが…高くなってしまった…。源氏物語なんよそれは…若紫なんよ…。より原作に近いはずなのは、今回のD.L.L.なんだろうけれども〜。歳の差の恋愛ものは寧ろ好きなんだけど、せめて大人っぽい子であってくれ、、、萌音ちゃんの歌声は透明で綺麗で素敵だから少女に見えてしまうんだ…。ナイツテイルで私のフィルターで親子に見えてしまって、そのカップルは推せない…ってなっちゃったトラウマがあって、、、(そのフィルターの方をなんとかせいよって話なんだけど)

若かりし芳雄さんもそれはそれで素敵なんだけど、経験を積まれた今の芳雄さんが、歌を含めて一番最高だと思ってるから、私の中では全然今の芳雄さんで寧ろルドルフ〜ザラストキスとかMAとか観たい…。"完成されちゃってる"と難しいんかなー。説得力がありすぎるんか?その辺のバランスってホント難しいんだな、っていつも思う。歌舞伎でも、古典だとやっぱり若い人たちは下手だなというのがめちゃめちゃわかってしまうけど、経験を積んだ上手い俳優は見た目にも年配ということがわかってしまうから、「若者…?」ってなってしまう。せっかく脂がのってきたときには、見た目の説得力が落ちてるという…。その点芳雄さんは見た目も若く見えるし、実際にまだお若いし、何かどうにかいつまでも正解を導き続けてほしい。

それはそれとして、万里生くんのアクセル(MA)は最高ですよね。歌もキャラクターもお衣裳も全てまりまりに似合うし、何よりあの長髪まりまりやばかった、、、芳雄パラモンの長髪の次に好きかもしらん、、、MAの話する時は触れずにいられない…。


ガイズ&〜の再演があって、プリンシパルが変わらないのであれば絶対観に行きます〜。完璧天才ギャンブラーじゃない芳雄さんスカイ、とっっっっても似合っていて最高だったので。人間味溢れるポンコツ愛おしいキャラクターを一生演じてくれね(もちろん、そうじゃないキャラクターも好きよ)。だってレミでも、カリスマ〜な理生くんアンジョがはじめは好きだったくせに、最終的にブロック長的存在の相葉アンジョの方が、何だか人間っぽくて愛おしくてだい好きになってしまったもんな…。「マリウス、わかるけれど」が、本当にわかっちゃう幻アンジョ…。マリウスのことを気にかけ、過ぎた日々に乾杯で感傷にひたらないように"している"優しすぎるアンジョ…好きよ、アンタのことが、、、

理生くんといえば、ピアフの理生くんの「身体は平気?寒くない?」みたいなセリフの声の良さと優しさに、無事召されました…。ありがとう、理生くんをキャスティングしてくれて。あの顔と声でそんなこと言われたら、お金を払わせてくださいってなる私は過激派なオタク、、?

どんどんG&Dから離れていくので、ガイズメモはこの辺で。

花組ビューイング最高だった件は、余裕があれば忘れないように書きたいかも。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?