230113エリザ@博多座

▽23年観劇予定(チケ確保済)
・エリザベート@博多座 のこり5回
・二月花形歌舞伎@博多座
・巌流島@博多座
・ダポンテ(先行抽選結果待ち)@東京建物BH
・アナスタシア(予定)

23年観劇はじめでした。去年は15日にキャッツ観てたので、その意味でほぼ例年通りのスケジュールなのかも。そういえば去年の観劇納めも芳雄さんだっただりね〜。(今月下旬のしびれ雲の配信も観なけあ〜。誰かのレポで後からじわじわ来る、好きになるって見たけど、間違いないホントそれだったわ。ばりんこ後引くやつ。当日よりもっと好きになってる不思議…。)

エリザは私にとって芳雄さんが出る限り不動の一番好きなミュージカルなので(まあ芳雄さんクラスタの大半はコレなんでしょうけど)、何を差し置いても最高でした。23年の芳トートも相変わらず何だかんだ根本ポンコツそうで可愛かったです…。歌うまに磨きがかかっても、死神レベルが上がってもっと妖艶になっても、アイツ一生ポンコツなの何なん(褒めてる)。どこから来るんその自信。

19年エリザはシシィもトートも見栄を張るというか結構良い勝負な感じあったけど、23年エリザは何だかんだ落ちてくるの待ってるというか、同じ土俵には乗らない感じがした〜。まだ23エリザはちゃぴちゃんシシィしか観てないからかもだけど。19エリザよりもっとのびのび好き勝手やってるちゃぴを深い懐で受け止めながら様子を見て、時々本気のぶつかり稽古して成長を促し、最終的には自分を超えるように差し向けていたはずなのに愛してくれちゃったもんだからこんな終わりでいいのか…みたいな師匠と弟子みたいな物語に見えちゃった。シティハンターになるはずだったのよ本当は…獠ちゃんみたいにさあ(ならないです)。ちゃぴが遠慮なく芳雄さんに噛み付いてるからこそ余計にそう見えましたの。私が踊る時、最高にバトルだった。二人ともプライド高そうで、負けず嫌いそう。新しいエリザだな〜って思うし、これもこれで相手が芳雄さんである意味が生まれてるのかなって。芳トートだから100パーでぶつかっても揺るがない壁としていてくれるというか。この俺に勝てると本気で思ってるのか小娘的なネ。帝王みがあって、これも好き。

芳トートは、シシィに振り向いて欲しいけど欲しくないみたいな、タブーに踏み出したはずなのに踏み出すのは自分の方だけで良かったんだ本当は、みたいな矛盾がめっちゃ芳雄さんにピッタリの芳雄さん解釈で好きなんですよね…。人の命奪って弄んでた頃の黄泉の帝王はどこいったんよっていうね。人の愛ぬくもり求めすぎやろ。ルドルフみたいな苦悩の物語を抱えちゃってるトート。好きにならざるを得ないですよね、、、(何の話)

毎度のことながら、エリザって何回観てもはじまったら一瞬で終わっちゃう。あっという間。瞬きの間。(それは嘘。だって瞬きに1万5千円も払えない…いや1万5千5百円…)
今日はイプラ貸切だったからファン熱低めかもと思ってたけど、全然そんなこと等なく寧ろヅカオタさんいたよねって感じで元ジェンヌさんに浴びせる拍手が悉く盛り盛りで一体感すごかった気がする。拍手長めで、やってる人気持ちよかっただろうな〜って観てて思いましたネ。博多初日からショーストップだったようで…!芳雄さんさすがすぎる…。心なしかノリノリに見えました(贔屓目)。マント翻して歩き去る芳トートの背中がカッコ良すぎて、拍手するの気持ち良すぎるよこっちも。その背中は閣下の説得力ありすぎるんよな。ワルい顔めっちゃするし、ルドにキスして死に追いやるくせにダークヒーローみがあるのが魅力…。本当にこれでいいのかって葛藤してるやつここにもおる、ってなるんよなあ。一瞬躊躇ってキスしに行くトート、悪いやつじゃないやろ絶対。悪になりきれてないルルーシュが見え隠れしてる。演出ちょっと変わってたけど、どちらにせよトートのキス2回とも一回戸惑ってからグイッと行くのが芳雄さんです。ルドの時は来るの待ってたんかもしれんけど。芳雄さんの薄い唇が最高にセクシーでした。

あと歳のせいかまだ慣れてないのか階段気にしてるトートめっちゃ可愛いんですねコレが。足元見てんじゃねえ(嘘、落ちたらカッコ悪いもんね。気を付けてね芳雄さん)という気持ちにさせられました!笑
本当のことを言うと、基本私は気持ち悪めのファンだから芳雄さんが何しても全部正解という闇。声も歌い方も顔も演技もダンスも解釈も全て○大正解。ありがとう。たとえ芳雄さんにとって不正解が何らか起きたとしても、いつかそれが○に塗り替えられる(不正解を乗り越える)日がやってくるんだろうから、その過程がもうすでに花丸なんですねえ。よかったね。

ラストシーンの泣いた笑った〜のとこ、ちゃぴちゃんが一所懸命話してるのを顔覗き込んで「うん?」って話聞いてるみたいな芳トート最高だった…。ちゃぴシシィは全体的に我が強いんだけど、芳雄さん相手だと歳の差カップルの、歳上の余裕とか良さが引き出されて最高に良いと思うの。まさにダディと同じ感じ。やっと自由だわ!ってちゃぴちゃんが芳雄さんに抱きついて、抱き止めた芳雄さんが本当にいいのか?よく考えたか?ってなっちゃってるのが本当にいつも私的芳トートの最適解だなって。19お花様エリザの時は、この女は今から本当に俺のものになるんだって実感してからのキス→死んじゃって夢幻って感じだけど、ちゃぴだと俺を選んで本当にいいんだな?の確認入っちゃってるんよ。お花様はアナタがいつまでも口説き続けるから最後くらいあなたの手を取るけど、その選択すら私のものだし、だけどそれこそ夜のボートの人生のゴールは寄り添いたいって訴えるフランツへのアンサーって感じで、"答えを出した感"あるんだけど、ちゃぴは何ていうかめちゃめちゃ強引で融通効かなそうシシィだからトートも不安になるよな(黄泉の帝王なのに?)。そんなアッサリ選択のターンエンドしていいのか?永遠の世界は緞帳の向こう側。エンドロールの後に物語は続いたりしないんだもんな。
あと、お花様は私の翼は傷付いてるの感があるけど、ちゃぴちゃんは若干自業自得では?エゴさがねえ…ちょっと色濃いもんね、みたいになっちゃうとこある。でも私はヅカエリザの頃からちゃぴシシィ好きだからの贔屓目も込みで、どっちもとても良いかな。19エリザも何だかんだちゃぴちゃん観たくて帝劇まで行ったんだし(後に地方公演が中止になったので心の底から行って良かったと思いました)。芳雄さんだけだったら博多座で数増やした方が良いかなとか思ってたかも知らん。いや、あの頃はお金より時間がとにかくなくて休めなかったから余計に。

19ちゃぴちゃんの自分の観劇メモ見たら可愛い可愛いのオンパレードで、合間にちょろっと「ちゃぴちゃんらしくのびのび歌っててグッド!上手く歌おうとせず感情のってて大好き」って書いてあって、そうだあの時は特別そこまで上手くなかったことを思い出しました…。いや、全体的には上手い方だったんだけど、私だけにとかのここぞのナンバーがちょっと力不足感が否めずで。今年のちゃぴはもう人ってこんなに成長することあるんだ?!ってくらい才能がすごくて、多分きっと努力もすごくて、ちゃぴのそういうところが大好きだし、だからこそのレジェンドなんよと思いました。彼女は本当にすごい人です。トートと本気のガチバチバトルしてるの、強すぎるけどちゃぴらしくて本当に大好き。芳雄さんに噛みつける女、面白えじゃん。


ストーリーで毎回ぶち当たるラストシーンの解釈問題。生きたお前に愛されたいっていうトートの執着は、タブーって自分で言ってるように、その通りに筋書きが進んでいくと叶った次の瞬間にはシシィは死んじゃってトートは愛を失うという矛盾があって(黄泉の世界で二人で生きていくわけじゃないんだね…じゃあどうして黄泉の世界に迎えるの…?それともシシィがそれを望んでるわけではないからということなの?どういうことなの…ってまた同じ問いに戻ってきちゃうんだけれども)。その矛盾あってのトートのラストのあの表情なんだなっていう解釈だったんだけど。その一瞬の愛で全て満たされるはずだったトートさんは最後に喪失感抱えちゃったんかな…。死んでしまった人は新たな物語は紡げないから何度も同じ筋書きの上を滑って、トートは今度こそシシィが違う選択をするんじゃないかと期待して繰り返してるんかな、とか。その度に何度もルキーニは茶番を繰り返すし、死んでしまった人間たちは魂弄ばれてるん…。

シシィは自分の人生をこんなはずじゃない、もっと良くなるはず自由になれるはずって思いが強すぎて受け入れられないからこそ死に包まれながら死なないし生きるのも辛いんだろうしで。生を受け入れられない、認められないから、死を寄せ付けちゃうし、だからといって今のまま生を終わらせられないし…苦しいよねえ。

シシィの鏡はトートなんかも。トートはシシィ自身でもある気がする(シシィがトート自身?)。死そのものがトートなのだとしたら、シシィが幼い頃からずっと顔を覗かせていたそれを遠ざけたくても、自由を求めるたびに色濃く執拗に傍に現れるのもナルホドと思う。シシィ自身が強く惹きつけて、何度突き放しても自分の人生は自分のものって主張する度に死は自身もシシィ自身なのだから受け入れろと迫るよね。シシィは生と死を受け入れて完成して満たされて安らかに永遠の眠りに入るけど、トートはシシィの全部を手に入れられるはずもなく。

話がゆうゆう散歩しちゃうけども、死を受け入れた時シシィはやっと自分の人生を愛せたのかなって。だから解放的な笑顔で安らかにトートの腕の中に収まりに行ってんのかな…。私の人生がやっと私のものになった(色んなことがあったけど、いつも私のものだったのねって気付けた?)って感じなのかな。黄泉の世界に二人で旅立つのに、黄泉ではシシィとは仲睦まじく暮らせないのね…。まあ性格的に合わなそうではあるけどさ(そういうこと?)。どちらもありがとう、ごめんなさい出来なさそう。家族になったら余計に。最終的にシシィは誰が何と言おうと私は私のために生きる(た)の、のままだし、トートもこの女は俺だけのためのもののままだからお互い夜のボートなんよなココも。

最初から最後まで絶対俺のものなのに最後の最後で繊細なトート、ルドルフがトートになったそのまんま感あって最高に好き。シシィを失った後のトートさんってどうやって生きてたの?だから何度も何度も繰り返してるのかな…。ラストシーンで命委ねる私だけにって言って安らかに眠るシシィは、トートを喰った?奪った?気がする。トートは欠けちゃったというか、不完全なものに変えられたというか…。シシィと一つになれて完成するはずだったのに、シシィはどこまでも私自身に帰着しちゃうんだもんね。


何回観ても、やっぱりラストシーンの芳雄さんの表情をオペラグラスで確認しては、ああこれはとても素晴らしいメリーバッドエンド…ってなってる。シシィは最後に安らぎを得たのに、フランツとかルドルフとかハプスブルクの周辺の方達は眠ることも出来ずにいるなんて…。トートすら、愛しい人が死んでもシシィへの愛忘れてないじゃんよお…。うん、何年経っても、芳トートのエリザベートが一番好きなミュージカルという事実は変わりませんでした。そして、ルドの棺に腰掛ける最高に態度悪いトートと、子ルドに銃口向けるどちゃセクシートートを一生観ていたいと思いました。

現場からは以上です。

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