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『激情』 想定3分

2部制不倫声劇(後編) 2人(男性、女性)

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「ねぇ、もうダメ。。。帰らないと。」


『まだいいじゃねぇかよ。なぁ、もう少しだけなら、いいだろ?』


「ダメだって。。。そんなに、されても。ダ~メ。」


『ちぇ~。あっ、でももう、こんな時間か。しゃあねぇ、帰るか。』


「あ~ぁ。もう、髪もぐしゃぐしゃじゃない。最近、激しすぎじゃないの?」


『そんなこと言って~、嬉しいんだろ?ん?どうなんだよ、言ってみろよ?』


「ま、まぁそりゃあ、、、ね。嬉しいよ。好きだし。」


『ったく、ホント素直なんだか素直じゃねぇんだかどっちなんだよ。』


「え~、どっちだろうね。」


『まぁ、どっちでもいいさ。こうしてまた会えるんならな。な?そうだろ?』


「なによ~?私にも言わせる気?そんなの決まってるじゃない。必ず時間、作るから。」


『ホント、お前のそういうトコ、可愛いよな。俺も好きだ。』


「そういうさ、ぐっとくるセリフ、昔から得意だよね~。あの時もそれにやられたなぁ。」


『え~?お前そんな事、一言もいってなかったじゃねぇかよ。でも、まぁいいさ。』


「そうね。もう戻れないから。」


『そうだな。お前と再会した時、お前が家(うち)に来た時、お前とまたこうして関係が続いてるのも、きっと運命的だったんだよ。』


「あのさ、このホテルも何回か来てるし、そろそろ違うトコ、行こうよ。」


『そうだなぁ。ここ、近場で良かったんだけど。いつも同じってのもヤバイな。次からは違うトコにしようか。』


「うん。次はどんなトコか、楽しみにしてるから。ちゃ~んと調べといてね。」


『任せろ~。俺、そういうの得意だから。』


「どうやって調べてるのか知らないけど、ホントそういのだけは得意だよね~。期待して待ってるからね。」


『あぁ、しっかりリサーチしておくさ。お前との為だからな。』


「もぅ、、、嬉しいなぁ。ねぇえ、今度さぁ。お泊まり、、、しよ。」


『お、いいねぇ。夜通し愛してやるから覚悟しとけよ?』


「うん。」


『んじゃ、行くか?』


「あっ、ちょっと待って。ね、やっぱり最後に、、、さ。」


『あ~、くそっ。お前のそういうとこ、ホント可愛いんだよなぁ。時間、無いから手加減できねぇぞ。』


「いいよ。思いっきり愛して。」


『俺たちはもう、戻れない。』


「私たちはもう、戻らない。」

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