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BL2人声劇『好きって言って』 想定3分

《回想》


『ちょいそこ、どいて!』

ボク
「あっ……。」


『あちゃ~わりぃ。大丈夫か?』

ボク
「あ、うん。大丈夫。君こそ大丈夫なの?」


『あぁ、俺様なら大丈夫。この通りさ。』

ボク
「ふふ。君は面白い人だね。」

《場面転換 現代へ 学校の教室》


『いや、まさかあの時のお前がなぁ。』

ボク
「えへへ。ホントだよね。いつこっちに戻って来たの?」


『3日前。手続きとか学校の編入とか色々面倒くさくてさぁ。』

ボク
「それは大変だったね、お疲れ様。」


『あぁ、サンキュ。お前さ、変わんないよな。』

ボク
「そうかな?ボクは相変わらずボクだよ。君こそ、変わらないね。」


『俺様は俺様、だからな。なぜ俺様が変わらなきゃならん?変わる必要なんかないだろ。なんたって、俺様なんだから。』

ボク
「ほんと、面白いなぁ。君のそういうとこ、好きだよ。」


『えぇ!?す、好き!?お、お前……何言って……。』

ボク
「え?なになに?どうしたのさ?ボク、変なこと言った?」


『いやいやいやいや、悪い。俺の勘違いだわ。』

ボク
「あ、分かった。ボクが君の事、好きって言ったからだ。」


『いや、お前それずるいだろ。それに俺たち男同士なんだし、おかしいだろ。』

ボク
「おかしいかなぁ。ボクは好きな人に好きって言っただけだよ。」


『お、お前!またそうやって好きって!?』

ボク
「何?照れてるの?可愛いね。」


『待て待て待て待て!それ以上近寄らないで!』

ボク
「近寄ったら、どうなっちゃうのかな?ねぇ……知りたくない?ボクの事……。」


『そう言いながら制服脱ぎ始めるな!頼む!ちょっと待ってくれ!』

ボク《耳元でささやく》
「ボクはボクの心に素直なだけ。君も君の心に素直になりなよ。ここには君とボクだけしか居ないんだから。」


『俺の……心に……素直、に……。』

ボク
「ねぇ……ボクの事……好き?」

俺《消え入りそうな声》
『俺は……その……好きだよ。』

ボク
「え?聞こえな~い。ほら、もう1回。」


『好きだよ!お前の事が好きだ!』

ボク
「えへへ。これから毎日、好きって言ってね。」

終わり

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