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2人声劇 想定5分『ターゲット、ロックオン』作 沖ママ

妄想青春物語

女生徒と先生の禁断の恋物語

・登場人物
田島美幸(たじま みゆき) : 女性
織木先生(おき せんせい) : 男性

《休みの日 補習中》
《校庭ガヤ》

織木先生《教科 国語 途中でフェードアウト》
「え~、ここで作者は考える訳だ。これまでの話の流れから、ここらで一旦話の流れを変えようとする。話の流れを変えるのによく用いられるのが、心理描写の挿入だ。心理描写は読者の視点を物語から引き剥がすのには有効だが……。」

田島美幸
「はぁ……。つまんない。」

織木先生
「ん?……田島、どうした?」

田島美幸
「つまんない。」

織木先生
「なんだ?誰の為の補習だと思ってるんだよ?」

田島美幸
「先生、真面目なんだもん。」

織木先生
「あのなぁ、お前がテスト真面目に受けないから、こうやって補習しなきゃならんのだろうが。」

田島美幸
「だって、今日休みの日なんだよ?休みの日。休みの日に何で学校来なきゃ行けないの~?」

織木先生
「だから、お前の為にこうして補習してるんだよ。お前がちゃんとテスト受けてりゃこんな事しなくていいんだがな。」

田島美幸
「むぅ~。こうでもしなきゃ、織木先生を独り占め出来ないじゃ~ん。」

織木先生
「お前は何を言ってるんだ!?」

田島美幸
「ワザとだもん。」

織木先生
「は?」

田島美幸
「だーかーらー、ワザとだもん。」

織木先生
「ちょっと待て。田島、お前はワザと俺のテスト、ちゃんと受けてないってのか?」

田島美幸
「うん、そーだよ?ダメだった?」

織木先生
「いやいや、ダメだった?とかじゃないだろ。何でそんなことを!?」

田島美幸
「だから、さっきも言ったじゃん。織木先生を独り占めしたかったの。」

織木先生
「はぁ!?田島、お前、正気か!?本気でそんな事言ってんじゃないだろうな!?」

田島美幸
「あっ、先生……怖いんだ?」

織木先生
「な、何がだよ……?」

田島美幸
「何がって、分かってるんでしょ?先生は、国語教師なんだから。心情を読み取りなさいとかテストにあるじゃん。」

織木先生
「そんなんで生徒の心情が読めたら、先生達は誰も苦労してないっての。馬鹿なこと言ってないで、補習。進めるぞ。」

田島美幸
「ちぇ~っ。先生の馬鹿。」

織木先生
「ん?何か言ったか?」

田島美幸
「先生は補習終わったらどーするんですか? チラッ。」

織木先生
「補習終わったら、家(うち)に帰るさ。」

田島美幸
「今日、お祭りあるんですよ~? チラッ。」

織木先生
「あのなぁ。先生にだってプライベートはあるんだよ。」

田島美幸
「あ~、もしかして……デート!? チラッ。」

織木先生
「デートする相手なんか居ねぇよ!ソロプレイヤーで悪かったな!あぁ、それから!」

田島美幸
「そらから……? チラッ。」

織木先生
「お前はさっきから何をしている?」

田島美幸
「いやぁ、先生喜ぶかなぁと思ってスカートの裾をちょっと……チラッ。」

織木先生
「田島ぁ!お前は補習を、先生を何だと思ってるんだ!?」

田島美幸
「こうやってたら織木先生、気にしてくれるかなぁって。あっ、こっちのが好き?」

織木先生
「教師を誘惑するな!補習だ補習!」

田島美幸《泣き》
「せ、先生が……先生が……。」

織木先生
「突然どうした?泣いたって無駄だぞ?」

田島美幸
「補習中にイタズラされたって……PTAに訴えます。」

織木先生
「お前、それはダメだ!俺は何もしていない!」

田島美幸
「生徒の言う事と、先生の言う事と、どっちを信じると思いますか?」

織木先生
「ぐっ……それは……。分かった、俺の負けだ。で?田島、お前はどうして欲しいんだ?」

田島美幸
「デート行きたい!」

織木先生
「だからそれは……!」

田島美幸
「教育委員会の方がいいですか?」

織木先生
「お、お前……それは脅迫だろ!?」

田島美幸
「嫌ならいいんですよ~?」

織木先生
「分かった、分かったから!デート行こう!な!」

田島美幸
「やった~!補習!さっさと終わらせましょ!」

織木先生
「はぁ……。短い教師生活だったな……。」

田島美幸
「ほらほら、先生早くぅ~。」

織木先生
「ええぃ!覚悟を決める!田島!」

田島美幸
「はい!」

織木先生
「20分で終わらせる!付いてこい!」

田島美幸
「わっかりました~。ターゲット、ロックオン♪」

《BGM》
《交差点》

織木先生
「おぃ、美幸!早く来いって!こっちだ!」

田島美幸
「あ~もぅ、先生ちょっと待ってよ~。」

織木先生
「何やってんだよ。ほら、手繋ぐか?」

田島美幸
「あ、ありがと。えへへ。私のハート、撃ち抜かれちゃった。ばっきゅん♪」

終わり

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