4人劇 第2幕 『過去から現在(いま)へ』生きる事への後悔 想定10分

🖊沖ママカーニバル 第2幕

第2幕 『過去から現在(いま)へ』
生きる事への後悔

登場人物:cast
マサト cast. (男性)
ナミ cast. (女性)
占い師 cast. (男性)
巫女 cast. (女性)

《占い師 ナレーション》
占い師は何を語るのか。真人の奈美は何を知るのか。神の子の一族へとその魂が憑依する。そして現在(いま)へ。

《巫女 ナレーション》
第2幕 過去から現在(いま)へ

マサト
『ナミ……愛してる……。』

ナミ
「マサト……。えへへ、嬉しい。」

マサト
『これから俺たち2人で、さ。んん!?あ、頭が!?くっ……。』

ナミ
「ちょっと!?大丈夫!?マ、マサト!?えっ……な、何、これ……。」

マサト
『ナ、ナミ……。だ、大丈夫……か?』

ナミ
「うん……。な、何とか……。」

マサト
『何だったんだ、今の……。』

ナミ
「ねぇ、これってまさか……。」

マサト
『伝承にあった、あれか!?』

ナミ
「かも知れない。」

マサト
『それなら、占い師に聞いて見よう。何か分かるかも知れない。』

ナミ
「そうだね。行こう!」

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巫女
「見えますか?」

占い師
『……うむ。闇に覆われているな。』

巫女
「それは……見えない……と言うことでしょうか?」

占い師
『見えぬ。未来が見えぬ。しかし……。』

巫女
「しかし?」

占い師
『光が……見える。』

巫女
「光……ですか?それはどんな……。」

占い師
『ん?……来たようだな。』

マサト
『ジーサン!』

占い師
『誰がジーサンだ!騒々しい!』

マサト
『だってジーサンはジーサンだろ?』

ナミ
「こら、マサト!占い師のお爺さんにそんなこと言ったら失礼だよ!」

巫女
「くくくく……。」

占い師
『だから、誰がジーサンなんだ!誰が!全く、最近の若者ときたらなっとらん……。こら、巫女よ。お前も笑いを堪えてないで何とか言ったらどうだ?』

巫女
「くくく……。だって……。だってジーサンって……。あぁ!もう無理!おかしい!あはははははは!あー、苦しい!あははははは。」

ナミ
「ほら、巫女さんも笑いすぎておかしくなっちゃったじゃん!」

マサト
『お、俺のせいか!?』

ナミ
「そーだよ!マサトが悪い。」

占い師
『お前たち、2人ともバツが必要かね?』

巫女
「盛大なバツを与えましょう。」

マサト
『え?なんで!?そんな、やめてよ!って違う!』

巫女
「何が違うのです?」

ナミ
「そうよ!私たちがここに来た理由!」

占い師
『世界に災いを成すものが現れた時、世界を救わんとする者もまた現れる。我ら神の子の一族はどちらに付く事無く、ただ世界を見届けよ。さすれば世界は自ら調律を行い、その歪みを正すであろう。』

マサト
『それだよ!俺たち、めちゃめちゃな頭痛がして!それで!』

ナミ
「そうよ!だからここに話を聞きに来たの!」

占い師
『なるほどな。だから見えぬのか。』

巫女
「確か……闇に覆われている……と。」

占い師
『うむ。今もなお、世界は闇に覆われている。私には占う事しか出来ぬ。この世界の行く末を見守り、占う事しか出来ぬのだ。 』

巫女
「私はそのお手伝いをする事しか出来ませぬ。」

マサト
『お、俺たちは!?』

ナミ
「私たちはどうしたらいいの!?」

占い師
『お主ら2人はまだ若い。こらからの世界を見届ける役目がある。見届けよ。世界の行く末を。』

マサト
『俺たちには何も出来ないのか!?世界が……!』

ナミ
「世界が滅びようとしているのに、私たちは何もしちゃいけないの!?」

占い師
『世界が滅びる……だと?』

巫女
「あなた達は何を言っているの?世界は滅びないわよ?今もこうして世界は生き続けている。」

マサト
『く……。頭が……。わ、割れる!あぁぁぁ!』

ナミ
「マサト!?そんな……!どうしたら!?……うっあっ……。急に……意識……が……!?」

占い師
『お前ら、何者だ?この世界に災いを成す者か?』

巫女
「ま、まさか!?」

占い師
『この世の者ではあるまい。いや、この世界の、と言った方が早いか。』

巫女
「……え!?」

マサト
『なんでそれが!?』

占い師
『私はね、占い師なんだよ。君たちがここに来た理由は知らぬ。しかし、君たちがここに居る事に意味があるのだろう。』

ナミ
「占い師……なんですか?」

占い師
『ああそうだ。君たちには、この世界で起きている事を話さねばならぬのだろうな。』

巫女
「いいんですか?彼らは敵かもしれないのですよ?」

占い師
『構わぬ。私が話したところで何が変わろうか。恐らく、君たちは何らかの因果によって呼ばれたのだろう。』

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ナミ
「ねぇ、マサト……。信じていいのかな?」

マサト
『そんなの……俺には分からない。』

ナミ
「既に世界は崩壊していたなんて……。それじゃあ、私たちは何でここに来たの!?」

マサト
『分からないよ!いま聞いた話を整理するならばだ。その世界は1度崩壊している。俺たちは過去に飛んだんじゃないのか?世界が崩壊しているとしたら、それは未来なのか……。』

ナミ
「帰ろう、マサト。」

マサト
『崩壊した世界を記録し続ける神の子の一族。そうか、彼らの記録があるからこそ、未来では学び、活かす事が出来る。』

ナミ
「ねぇ、マサト!今はまだその時じゃない!私たちの世界は、まだ崩壊してない!」

占い師
『話はまとまったかね?』

巫女
「行かれるのか?」

ナミ
「マサト……。」

マサト
『あぁ、帰るよ。俺たちの世界に。ありがとな、ジーサン!』

占い師
『だからジーサンじゃないと言っておるだろうに!』

巫女
「まぁまぁ。そんなに怒鳴ると、血圧上がりますよ?お身体、大事にしてくださいね。」

終わり



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