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2022那覇マラソンに思うこと

3年ぶりに那覇マラソンが開催されます。

前日は雨が降っていたけれど、当日の朝は晴れていました。

新型コロナウイルス流行のため延期になっていた那覇マラソン。

今回は定員2万人だそうですが、例年3万人が参加する国内最大級の市民マラソンです。

1985年に開始されてから、参加人数はどんどん増え続けました。

あまりの人気ぶりに、いつのまにか人数制限がされるほど。

大人数が集まるというのは危険ですからね。

韓国でおきた痛ましい群衆雪崩を思い出します。

亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。

安全に開催できるのが一番いいですね。

♢♢♢

那覇マラソンの完走率は低いそうです。

これは暑さが影響しているとか。

しっかり練習した人でも完走するのは大変だそうです。

でも個人的には、それ以外にも理由があるのではないかと思っています。

お祭り感覚で参加する人が多いからではないでしようか。

那覇マラソンは、お祭りみたいなマラソンです。

ジョガーの方にはコスプレで参加する方もいます。

着ぐるみだけど完走してしまう強者も……。

沿道にはたくさんの応援する人たちが駆けつけます。

歌って応援するバンドの演奏。

エイサーという伝統芸能を踊る子ども会。

選手への差し入れもさまざま。

沖縄そばやサーターアンダギーとか。

マラソンに参加しながら沖縄の文化に触れられるのも、人気の理由のひとつではないでしょうか?

テレビ中継もされるので、わたしは家にいながら応援しています(笑)。

♢♢♢

那覇マラソンのスタートには、ゲストの方が鐘を鳴らして合図します。

この鐘は万国津梁之鐘(ばんこくしんりょうのかね)と呼ばれるものです。

万国津梁の鐘は、1458年に鋳造され、首里城正殿の前にかけられていた銅鐘です。万国津梁とは「世界の架け橋」という意味です。鐘には「琉球王国は南海の美しい国であり、朝鮮、中国と日本との間にあって、船を万国の架け橋とし、貿易によって栄える国である」という主旨の銘文が刻まれており、往時の海洋王国としての誇らしい心意気が示されています。

首里城の万国津梁之鐘の案内板より

世界の架け橋を願う万国津梁の鐘の音。

沖縄から世界に平和を願うメッセージが届くといいのですが……。

今大会で鐘を鳴らしたゲストは女優の黒島結菜さん。

以前、ドラマ「アシガール」を見たときに、ハツラツとして魅力的な方だなと思いました。

2022年にNHKで放送された連続テレビ小説「ちむどんどん」の主役をつとめました。

ヤンバルと呼ばれる沖縄北部に住む家族が、東京へ出てくる物語。

ヤンバルにある名護市には辺野古という海があります。

辺野古は新しい基地建設をめぐって対立を深めている場所。

ドラマ「ちむどんどん」の評価は賛否両論ありました。

まるで同時期に起こる沖縄ブームと沖縄ヘイトのよう。

それに翻弄される人々。

それで分断される人々。

沖縄の複雑な構図。

平和をかかげる場所に軍備増強がされる矛盾。

圧力に従わざるをえないでしょうか。

身口意がバラバラだと苦しくないのでしょうか。

先日紹介した本を思い出しました。

懸命に走る那覇マラソンのジョガーを見ていると心動かされます。

ジョガーが戦っているのは自分自身。

あきらめそうになる自分自身と戦うこと。

批判されても、勝てると信じ続けたサッカー日本代表選手と同じですね。

勇気をもらいました。

身口意を一致させるために戦う勇気。

人と人との温かい交流を信じて、世界が平和になるように活動を続けていきたいと思います。