とあるホーム長さんからのお便り

久しぶりの「とある」シリーズです。

山形県のとある施設のホーム長の方からお便りをいただきました。
実名を出してもよいと了承を得ていますので、「とある」でもなんでもないんですけどね。
この施設は、山形県米沢市にあるところで、実はYoutubeでも紹介されたことがあるようです。
「こもれびの家」という施設になります。

まずは、「新型コロナワクチンについて」と題する、施設からのお知らせをご覧ください。
https://komorebi-yonezawa.co.jp/news/2021/94944/

つまりこちらの施設では、施設での集団接種はおこなっておりません
当たり前のことなんですけど、全国的には非常に珍しいです。
非常に珍しくまっとうな対応をされています。

施設には意思表示できない、判断能力がない入居者の方も多いです。
そこでおこなわれていることは、一応家族に了承を得るケースもあるだろうけど、家族に了承を得ないでスタッフがサインしてしまっているケースもあるのです。
こんなに副作用が多いワクチンなのに、ずいぶんテキトーにおこなわれていることがあります。
もちろん接種医からの詳しい説明だってありゃしません。

ここのホーム長(佐藤さん)は、新型コロナのこと、ワクチンのこと、PCR検査のことを御自身でしっかりと勉強され、本気で入居者の方々のことを思って行動されています
ここまで勉強されて、実際に行動に移されている方を見つける方が難しい。

ちなみにこちらの施設のワクチン接種率は、職員も含め15%とのこと
こんなにも低く抑えられているということは、信頼関係があるからですね。

このホーム長、ずいぶんと行政や嘱託医と闘って入居者を守っています。
闘うといっても大人の方法でね。

で、実はこの施設で3月にクラスターが発生してしまいました。
今やどこでもクラスターは発生しうるし、ワクチン接種の有無なんて関係ない。
ワクチン接種率が高い病院だって、ブレークスルー感染だとかいって、クラスターが出ていたりしました。
(そういえば最近、ブレークスルー感染とかいう言葉あまり聞かないなぁ)

だけど、打っていないと、そこを責められるんですよね。
打ってないからクラスターになったんだとか。
打ってたってクラスターになるだろうに。

「打ってない人いじめ」が始まり、嫌みを散々言われます。
打ってたって一緒だし、逆に打った方が中等症以上になりやすいのはデータで出ているのに。

で、この施設のクラスターの始まりは、一人の心不全患者さんでした。
入院が必要とのことで検査をしたら陽性だった。
施設入居者だったのですぐに保健所が介入し、全員検査
そうしたらPCR陽性者多数でクラスター認定です。
そのPCR陽性のCt値がどうなのか気になるところですけどね。

で、防護服を着た医者が乗り込んできて、未接種者には中和抗体カクテルの点滴。
保健所が手配した救急車がやってきて次々に救急搬送。
未接種+基礎疾患ありの人には、レムデシビルやら、中和抗体薬のソトロビマブを投与されたとのこと。

これらの治療薬、特例承認ですから医師からの十分な説明がないといけません
なのに24時間以内に使用しなければならないとのことで、家族の同意が待てないからと、職員に同意書のサインを強要してきたのです
しかも、発症していないのにですよ?
「発症して24時間」の根拠がわからない。

しかもこれらの治療で重症化された人もいるらしい。
治療薬の副作用であると医師も認めているのに、「コロナ後遺症」として報告されているようです。

この施設ではレムデシビル投与後に2名の方が亡くなってしまったようです。

ちなみに他の新薬で亡くなるケースも結構聞きます。
これもコロナ死にカウントされているのでしょうが…。

高齢者施設でクラスターが発生したとき、どれだけ適当なことがおこなわれ、新薬による治療がどれだけ適当におこなわれているかよくわかりますね。

ただのデータ取りのためとしか思えません。
あるいは新薬を消費するためとか。

副作用の多い薬を、十分な説明もなく、しかも同意書のサインをスタッフに強要し、しかも発症していない人にまで使用。
あまりにもひどすぎます。
あり得ないことがおこなわれています。

薬の投与も手術も同じ医療です。
例えば、本人や家族の同意がない手術なんて絶対におこなわれません。
救急などの時は事後承諾ということもあり得ますが、上記のケースは救急ではない。
症状もでていないのだから、命の危険性があるなど逼迫している状況ではありません。

どうしても早く新薬を点滴したいなら、医師の判断でおこない、その医師が事後承諾という形で家族に説明なりするべきです。
施設スタッフにサインを求めるなんて責任逃れもいいところ。

ちなみに、感染症専門医という医師がやってきて、レッドゾーンだとかグリーンゾーンを作って廊下もテープで仕切ったりしたそうですが、感染は拡大したそう。
練習しにきたんかって感じですね。

さて、やはりワクチン接種率が低いから、そしてホームページに上記のようなことを書かれていることから、一部のご家族からクレームがきたそう。

お便りの一部をそのまま抜粋いたします。

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家族:高齢者を護るという認識がなかったんだべ!あなた方エッセンシャルワーカーが接種をしてここにいる高齢者を護んなんねがったんだぞ!
それなのに、ワクチンも打だね、マスクはつけねでは高齢者を危険にさらしたっつうもんだ!そごらへんどう考えたんだ?いいか!マスクは(マスクに触れながら)感染を防いでくれるんだ!これしかないんだ!目さえ見れば表情なんてわがっから!

私(ホーム長):仰りたいことはわかります。ただ、どうしてもわからないことがありまして…ワクチン接種が8割を超えているのになぜ集団免疫ができないのか、さらに9割を超える人たちがマスクをしているのに波が何度も来るのか、と疑問で…

家族:それは、株が置き換わるからだごで!いいが、武漢株、アルファ株、デルタ株、オミクロン株って変わってきったんだ。んだからだごで!

私:そうなんですね…。
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このご家族、こびナビのプリントを何かプリントアウトして持っていたそう。

ここなんですよね、悩みどころは。

浜松市のデータをみても、ワクチン打とうが打たまいが、コロナにはかかる。
しかも打った方が若干ですが中等症以上になりやすい。

だけど未接種者がコロナに感染すると責められる。
ワクチン打たないからだと。

こんな不条理はありません。

なんんらワクチン接種者の方が多くウイルスをばらまくというデータだってあるのに。

ちなみに、上記のクラスターが発生したときは、治療薬を職員の同意で接種したことによって、ご家族様から

「これも治験だべ!誰が同意した!職員が勝手に承諾するなんてあっか!」

とお叱りを受けたそう。

本当に施設スタッフさんは大変です。

市の担当者は、
「ワクチンを打たないと感染対策をしていると言えないですよ」
といわれ、それまで守り続けてきたのに、職域接種になる雰囲気に一部なってしまったとか。

しかしそこはめげずに闘い、結果的に

「認知症や失語症などで意思の表出ができない方、あるいは記名できないご利用者様は医師のIC(インフォームド・コンセント:詳しい説明)をご家族と共に受けていただき、ご家族が同意書にサインをする。接種はかかりつけ医か集団接種会場で受けていただく。」

ということに落ち着いたそうです。
当然のことですね。
医者が詳しく説明するのが前提です。

今回このホームでクラスターが起きたことではっきりしたことは、
「基礎疾患の増悪があっても、コロナ陽性だとコロナ治療が優先される」
ということ。

基礎疾患が悪化し命の危険があっても、コロナ陽性ならレムデシビルやらよくわからん薬が投与されるということです。
おかしなことが起きています。

同時並行で治療ができればよいのですが、コロナ陽性というだけでばい菌扱いされ、どこの病院も受け入れてくれるというわけではないのです。
コロナ陽性だったら、「無理ですね。まずコロナの治療して陰性が確認されてからもう一度相談してください。」といわれるのがオチ。

同時並行で治療してくれるところなんて、大都市にあるでかい病院とか、ごく一部でしょう。
しかも対応してくれるベッド数もかなり限られています。

自分も同じ経験をしました。
とある施設に入居されている方で、骨髄異形成症候群(MDS)をお持ちの方がいたのですね。
あるとき発熱が続き、データからは細菌性肺炎もしくはポートという人工物が体に入っていたので、その人工物の感染が疑われたんですね。
抗生剤を投与してもくすぶっている感じが続きます。
そこへ、貧血の進行もあり、MDSの影響もあるかもしれないし、以前MDSをフォローしていた病院はちょうどポートの埋め込みをおこなった病院でもあったので、入院精査をお願いしました。
ちなみにご飯も食べられているので、感染リスクのあるポートの抜去の検討もお願いしました。

そうしたところすんなりと引き受けてくれることになったのですが、念のため受診前にPCR検査をしてくれとのこと。
そうしたらなんと陽性が出てしまったのです。
風邪症状もないし、びっくりでした。

ただ、Ct値は33.54
PCRについて勉強されている方ならわかるかと思いますが、
CDC(アメリカ疾病予防管理センター)の見解では、
「ウイルス量が少ないが検知できるレベル(Ct値33-35)の場合、ウイルスは分離されない。」
とされています。

つまり感染性はほとんどない。
というかまずない。
それこそ遺伝子のかけらを拾ったレベルです。

この施設では結構コロナ騒動が頻繁に起こるところだったので、そのカケラでももらってしまっていたのかもしれません。

感染性がないにもかかわらず、結局お願いしていた病院からは、受診拒否となりました。
まぁ、血液疾患を多く扱っている病院であればなおさらナーバスになってしまうのは仕方ありませんが…。

微熱が続く、(感染性がないのに)コロナ陽性
というだけで、施設側も、「うちではこれ以上みられない」とのこと。

ちなみに本人はひょうひょうとしてお元気で、食事もしっかり食べられている状態でした。

施設がみれないというならご本人の居場所がなくなります。
入院先を探さなければいけませんから、保健所に入ってもらってお願いしました。

しかし、その保健所も入院先を探すのにかなり苦戦したそうです。
当初の受診予定だった病院の院長先生にも当たってくれて、感染性がないと思われるから…とお願いしれくれたそうです。
でもやはりダメ。

入院先を探すときには、自分も保健所の医師と何度もやりとりをおこないました。
ちなみにそのときの保健所の医師はとても良い先生で、本当に熱心に動いてくれました。
高圧的でもなんでもなく対応も柔らかいし、かなり忙しかっただろうに頭が下がるおもいです。
本当に熱心に動いてくれ、逐一報告の連絡もこまめにくれるのです。
施設からもせっつかれるし、病院からは断られるしで、自分の担当患者さんというわけじゃないのに、本当に大変だったと思います。

で、その保健所の先生が動いてくれたおかげで、ようやく入院先が決まりました。
具体名は一応避けますが、なんとあの尾身会長関連の病院。
とりあえずホッとしました。

コロナ陰性にならないと専門病院ではみてもらえないということがよくわかったケースでした。

ちなみにその後ですが、微熱は継続しているけれどコロナ治療は終わったから退院してもよいとのこと。

しかし施設は微熱が続いているなら絶対に引き受けない、帰ってきてもらったら困ると突っぱねました。
たしかに、その微熱の原因検索をお願いしたいんだけど…とも自分は心の中で思いましたが…。

結局別の病院に転院し、リハビリをおこない、なんだかスッキリしないけど本人は元気もりもりで早く帰りたがっているとのことで、最初の入院から2ヶ月くらいして施設に戻ってきました。
微熱の頻度も減ってましたし、熱が出た場合はおおきな木で対応するということで施設側もようやく了承してくれました。

ちなみに余談ですが…
この施設スタッフが、「おおきな木がコロナを持ち込んだんじゃないの?」と、その患者さんのご家族に言っていたそうなのです。
ご家族から聞きました。
ご家族もあきれていました。

「おいおいおい、何度もクラスター出しといて、しかも一番接しているのは施設スタッフだろうに、自分たちをまず疑わないとは何事だ」
ってぶち切れそうになったけど、抑えました。
大人でしょ?

でも、そんな考えをしているから何度もクラスター的なことを繰り返すんでしょうね。

その施設の姿勢、考えがよぉくわかった出来事でもありました。
こんなところにもの申してもそうそう変わらないだろうから、余計なことはしません。
無駄な労力です。
自分は淡々と担当患者さんのことを思って診察するのみです。

そういえば「淡々と」で思い出したけど、ひろみGOなどを起用して大々的に宣伝していた、「たんたんにしたん」で有名なにしたんクリニック、どうなったんだろ?
まだコマーシャルやってるのかな。

いまHPみてみたけど、
白玉点滴ビタミンCウルトラ(グルタチオン2,000mg+高濃度ビタミンC25g)が8,250円なんて、めちゃくちゃ格安です。
かなりのびっくり価格です。

最後よくわからないけど、たんたんにしたんの宣伝になっちゃった。

いやいや、最後は真面目にしめます。

山形のこもれびの家のホーム長、クラスターが発生しご家族にも責められ、そして医師たちの理不尽なコロナ対応をたくさん目の当たりにしまし、医師が勝手におこなった治療でも施設が責められ、それにもめげず闘い続けています。
闘うというか、利用者さんを本気で守るために自分が勉強してきたことに自信があるからだと思います。
そしてそれは間違っていません。
相当つらい思いをされてきたと思いますが、信念を曲げずがんばっておられます
心から尊敬しますね。

このような本気の施設が増えると自分の老後も安心なのになぁって思います。
そう、自分が施設に入居するとしたら、という考えで施設運営をしてほしいなって思います。

決してコロナが発生しても、おおきな木のせいにするような施設にはならないでくださいね。

無駄に医療機関の食いものにされないように、自分でできるケアなど役にたちそうな情報を大公開していきます。