イベルメクチンについての補足

先日イベルメクチンのことについてブログを書きました。
一部ではちょっと?話題になっているみたいですね。
予想はされたことですが。
それでもまた書くというアホなことをやってのけます。

繰り返しますが、自分は単発で飲む分にはいいと思っています。
しかし「長期的に漫然と内服すること」に疑問を呈しているのです。

ヤコブとかプリオンとか衝撃的なワードを出してしまったからインパクトが強くなってしましましたが、ヤコブじゃなくたっていいです。
一般的に「薬の副作用」として考えてみてください。

日本版イベルメクチンである「ストロメクトール」の添付文書を読みましたか?

1回もしくは2回内服です。
臨床試験も当然その用法・用量でおこなわれています。

イベルメクチンは確かに安全性が高い薬だと思います。
上記の用法用量以上に内服していても、ほとんどの人がまず何も起きていないでしょう。

新型コロナに対する効果に関しても、海外などで多くの効果ありという研究結果があることは当然知っています。

ですから、濃厚接触者になってしまった場合や、新型コロナの治療に対して「単発で」内服する分には自分は問題ないと思っています。

ただし、予防目的で週2回内服するような使い方はどうかと思うのです。
あるいは後遺症治療で漫然と飲み続けるのはどうかと思うのです。

イベルメクチンを信じ切っている方に聞きたいのですが、そのような使い方での長期的な安全性のデータはあるのですか?

こともあろうか、花木秀明先生も、ツイッターで
「もしそうなら、アフリカ人やインド人にはプリオン病が多発してますね。」
とコメントしています。
アフリカの人って、年1~2回の内服ですよね。

自分は長期的に頻繁に漫然と飲むことについてどうなんでしょ、と言いたいのです。

ワクチンだって長期的な副作用が不明だから拒否した人もいるのではないですか?
(もちろんそんなこと考えずとももともと悪いものってわかりきっていましたけど)
周囲の人にも長期的な安全性がわからないよ、といって説得したりしませんでしたか?

それと同じことです。

週2回飲む方法(添付文書にもない新しい飲み方です)で、5年後、10年後に特定の疾患にかかりやすくなるのかとか、あるいは、もっと長期的に死亡率に差が出るのかとか、そのようなデータは存在するのでしょうか?

新型コロナ騒動が始まってからでしょうから、長く飲んでいる人でも2~3年でしょうか。
その先のことは誰にもわからないはずです。

自分で飲む分にはそれは自己責任ですからどうでもいいことです。
ただし、イベルメクチンを人に押しつけるとか、イベルメクチンに疑問を持っている人を攻撃するとか、そういうことはやめた方がいいです
あっ、自分があのブログを書いて直接的に何か攻撃されたとかはありません。いまのとこ。
SNSでどう噂されているのか知りませんけど。

ただイベルメクチンにちょっとでも疑問を呈する発言をすると、あまりにも攻撃的なレスポンスがあったりするようですね。
あまりにも過激です。
「あいつは結局向こう側の人間だったのだ」とか「イベルメクチンが普及するのが都合悪いんだ」とか勝手な妄想をしたりします。
ツイッターなんかではすごい応酬でしょうね。匿名だから。

「ワクチン反対」と「イベルメクチン礼賛」はなぜか親和性が高いんですね。
だから前回の様なブログを書くことは勇気がいりました。
ワクチン反対派はイベルメクチンに疑問を持ったらいけないのでしょうか。

「なんだ結局セキネはわかってないわ」
と思われた方も多くいるでしょう。
でも別にいいです。

本当にわかってないですから。
長期的に漫然と内服して安全かもしれないしそうじゃないかもしれない。
(このことは前回のブログにも書いています)

でも長期間内服で危険かもしれないと疑問を呈している人がいたことは確かです。
すべての可能性を捨て去り、自分に都合の良いことだけを取り入れるって、結局はワクチン推進派と同じことをしていることに気づかないのでしょうか。

正直な感想ですが、一部のイベルメクチン礼賛の人たちがイベルメクチンに疑問を呈する人に対して行っていることは、一部のワクチン推進派がワクチン反対派・慎重派を過激に攻撃していたそれとすごく似ている感じがするのです。
SNSとかのやりとりをみていると。
なぜイベルメクチンにそこまで固執するのでしょう。

安全性が高いといえど、化学物質のかたまりです。
神様がくれた奇跡の物質ではありません。

そしてストロメクトールの添付文書にはこのようにあります。

・高齢者に対する安全性は確立していない。
・妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。また、動物実験で催奇形性が認められている。
・体重15kg未満の小児に対する安全性は確立していない。〔使用経験が限られている。〕

動物実験で催奇形性が認められているのに、まさか妊婦さんに勧めた人いないですよね?
一応FLCCCのプロトコルには注記として書かれてはいますが。
https://covid19criticalcare.com/wp-content/uploads/2021/03/FLCCC_Alliance-I-MASKplus-Protocol-%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9EJapanese.pdf

妊娠可能な女性にはレントゲンと同じくらい十分気をつけて投与しないといけないのです。
(妊娠可能な年代の女性に対して、放射線を微量でも被曝するような画像検査の前には必ず妊娠の可能性がないか確認しますね)

ワクチンの添付文書に「催奇形性が認められた」なんて書いてあったら鬼の首を取ったかのように大騒ぎになるでしょう。
でもなぜイベルメクチンではだんまりなのでしょう。

これは余計かもしれませんが、添付文書にある薬効薬理を紹介します。

ちょっと難しいこと書いてありますけど、「これこれこういう機序で寄生虫が麻痺を起こし、死に至る。」ということが書かれています。
そして、
「このクラスの化合物が持つヒトでの安全域は、哺乳類ではグルタミン酸作動性Cl-チャンネルの存在が報告されていないこと、16)哺乳類の脳の特異的な結
合部位に対するイベルメクチンの親和性が線虫に比べ約100倍低いこと、17)またラット等の哺乳類ではアベルメクチン類が血液-脳関門を容易には通過す
ることができない18)、19)という事実から確保されているものと考えられる。」

と書かれています。
「血液-脳関門を容易には通過することができない」
と書かれてはいますが、認知症患者さんを始め、精神病薬に過敏に反応してしまう方など、血液脳関門が壊れているのではと思うケースはたくさんあります。
特に現代では増えているように感じます。

例えばこんな知見があります。
国立精神・神経医療研究センターのHPです。
持続的なストレスによって血液脳関門の機能が低下する新たなメカニズムを発見 ~うつ病などのストレス性精神疾患の新たな治療法の開発へ~

あるいはこんなのも。
アルツハイマー病では脂質担体が血液脳関門を破壊する

排気ガスや添加物など化学物質などいわゆる社会毒といわれるもので血液脳関門が弱くなっている現代人は多い気がします。
それこそ特に便利な世の中に住んでいる人たちは。

血液脳関門が壊れていれば薬剤が容易に脳に到達してしまうのは自明です。

それより何より、添付文書の薬理薬効の最後の文面が気になります。
「…という事実から確保されているものと考えられる。」
と書かれています。
「確保されている」と断定はしておらず、「考えられる」と濁していますね。

1回もしくは2回投与のストロメクトールの添付文書ですらこのような書き方なのです。
連日連用した場合はどうなのでしょうか。

もちろんそんなこと言っていたらどんな薬だって飲めないでしょう。
それに何十年という安全性のデータがある薬なんてほとんどないかもしれません。

今回問題提起したいのは、今までの用法用量を超えた内服方法を何でもかんでもみんなに勧めるのは良いのか?ということです。
今まであまり誰も経験したことのないような飲み方です。

何度も言いますが、自分はイベルメクチンを否定していません。
単回投与はありだと思っています。
それに新型コロナに対する新薬を飲むのであればイベルメクチンの方が断然ましです。
しかし連用することによる長期的安全性のデータがない使用方法はどうなのでしょうかと言いたいのです。

あまりにも「イベルメクチンが効く」だけがひとり歩きしてしまっていて、注意点がおろそかになってしまっています。

飲みたい人は自分の判断で自己責任でやれば良いし、それに同調しない人を攻撃したりするのではなく、それはそれで尊重すべきです。
「ワクチンを打たない」という個人の判断を尊重してくれと言っていたように。

イベルメクチンを飲む飲まないも任意です。
飲む人は自分でよく調べてから内服するようにしてください(特に長期的に飲む人)。


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