ホルムアルデヒドと認知機能低下 / PATMについても

前回ホルムアルデヒドについて書きました。その追加情報です。
シェディング関連がすべてホルムアルデヒドで説明がつかないかもしれませんが、関係しているかもしれない。
ホルムアルデヒドのことを調べていると、結構シェディング関連の症状の説明がつく部分もあるのですよね。

で、今回接種者もシェディングでも「認知機能低下」症状が出る方もいます。

そこで今回は「ホルムアルデヒドと認知機能低下」との関連について紹介します。

ホルムアルデヒド曝露は認知機能低下と関連

元の論文はこちらです(英語です)。
Association Between Occupational Exposure to Formaldehyde and Cognitive Impairment

ホルムアルデヒドに曝露されると認知機能低下が起きるらしい。
しかもこの論文を書いた人は、
「この研究結果は、たとえホルムアルデヒド曝露量が少なくても、認知機能が低下する可能性のあることを示唆するものだ」
と述べています。

たくさん浴びた時だけ起きるというわけでなく、少量でも認知機能低下が起きる可能性がある。
何だか恐ろしいですね…。

実は世間でワクチン接種が始まってから、自分を含めうちのスタッフも結構「物忘れ」が気になったりしていたのです。
そのため、認知症サプリをせっせと飲み始めているところです。

年のせいかなぁとか思いながらも、うまく説明できないのですが「何か変」な感じなのです。
認知症になり始めの時に自分自身がどう感じるのかについてはもちろん経験がないのでわかりませんが、こんな感じなのかぁと思いながらも、「何か変」とも思う。
本気で自分が認知症になっていくのかもと心配したこともありました。
でもそういうのもほんの時々で些細なことだったので、ここ最近はあまり感じることもなく心配はしていません(たぶん)。

ひょっとたらこれらの症状もホルムアルデヒドが関係していたのかもしれません。

今回とある先生を紹介したいと思います。
シェディング症状やニオイを感じ、そしてついに認知機能低下を認め、身の危険を感じて退職されたという内科医の先生です。

お聞かせいただいた話はとてもリアルでした。

まずその先生は検診も行っていたのですが、
『有機溶剤を扱っている人の検診がありましたが、57歳と比較的若年なのに70代に老けて見えて、何を聞いても「忘れた」で、しまいには有機溶剤関連の質問をするわたしに対して怒り始め、易怒性もありました。中等度の認知機能障害を疑いました。
 長時間作業していると手袋から有機溶剤が染みてくる、とのことで防護具が用をなしていないのは明らかでした。』
とのこと。

そして先生自身の認知機能低下の経験です。
『そしてわたし自身も常勤医として働き始めてわずか1ヶ月で認知機能の低下を認めました。
 検診医ですから、瞼結膜を診て、顎下、頸部リンパ節を触診して、胸部聴診をして、寝台に寝てもらって腹部触診をして、…という流れでしたが胸部聴診の後、電子カルテに入力しようとすると頸部の触診をしたかどうか、その所見すら忘れてしまうのです。』

そこで「このまま働き続けると、あの有機溶剤が染み込んだ労災のおじさんみたいになってしまう。と思い、退職を決意した」とのことでした。

その気持ちすごくわかります。
シェディングを受け続けると、自分の身が削られる思いがします。
すぐに回復すれば良いけど、長く症状が続くとか、強烈に症状が出るとかを繰り返し受けていると、
「自分の体を犠牲にしてまで診察しなければならないか」
と本気で思います。

あいにく自分は最近はシェディング症状がでても結構すぐ回復するのでまだましですが、それでも気持ちはすごくよくわかります。
そして看護師さんなんか強くシェディングを受けてしまうので、自分たちの体を守るために本気で診療体制を見直さなければならないなと思っています。

ちなみに自分も最近はすぐに回復すると言いましたが、対策が良いのかもしれないですが、ひょっとしたらすでに徐々に蝕まれていて(接種者と同じような体になっていて)気づかなくなっているのかもしれないという不安もあります。
シェディングは症状が出たら出たで嫌ですけど、なければないで不安になってきます。
おかしな話ですけど。

しかし明らかな認知機能低下を突然感じたら誰でも不安になりますね…。
一時的なものかもしれないし、このまま進行するのかもしれない。
後戻りできないかもしれないと思うと、本当に不安です。
ましてやこの先生は、有機溶剤を扱うことによって認知機能低下を来した人を目の当たりにしたばかりでしたから、なおさらヤバいと思ったでしょう。

ちなみにその有機溶剤を扱っている人のケース、50代なのに70代に老けて見えたとのこと。
ワクチン接種者でも「急に老けたように見える」という話をよく聞きます。
炎症がベースにはあると思いますが、明らかに急激に老化が進行しているケースはあると思います。

ちなみにこの先生からの検診のときに感じた以下の話もかなりリアルでした。
『ちなみにコロナ前に検診医をしていた時と違い、異様に顎下リンパ節腫脹、心電図の低電位、耐糖能異常を示す人の比率が多く、これらはコロナウイルスワクチンの関与を疑いました』

検診というと結構適当に流してしまう先生も多いのですが(バイトも多かったりしますから)、この先生はしっかりと診察し、違いに気づいていたようです。
こんなふうに現場で感じることってすごく大事だと思うのです。
現場で気づいたこと、感じた違和感は結構重要だったりします。

で、この先生は職場にホルムアルデヒド害を訴えようとして環境測定をTVOC, ホルムアルデヒドの2種類で外注して行ったそうです。
しかし異常値が出なかったとのこと。

この行動力もすごいなと思いましたが、プロが測定しても出なかったようなのです。
ワクチン臭を捉えるには空間を測定するだけでは難しいのかもしれません。

しかし他の方もいろいろ行っているように、実際に化学物質測定器が反応する場合もあります。
ということは、ホルムアルデヒドだとか揮発性有機化合物「だけ」が原因ではない可能性があります。

この先生の考えでは、「汗や血液などの体液を直接測定するか、東海大学のPATMを研究している先生のように直接皮膚に貼り付けるか…」
とのことでした。
東海大学のPATMの研究とは以下のことと資料も添付してくださいました。
https://kaken.nii.ac.jp/file/KAKENHI-PROJECT-18K06607/18K06607seika.pdf

PATM?
聞き慣れない言葉ですね。
実は自分も最近までこの病態について知りませんでした。

しかし少し前にブログの読者さんからメッセージをいただき、PATMについて知ることができたのです。

PATMとは、「自身の体臭が周囲の人たちに咳やくしゃみなどのアレルギーに似た症状を引き起こす」病態で、「People Allergic To Me(私に対するアレルギー)」の略らしいです。「パトム」と読んだりします。

「自身の体臭が周囲の人たちに咳やくしゃみなどのアレルギーに似た症状を引き起こす」なんて、何だかシェディングと似ていませんか?

ちなみにメッセージをくれたブログ読者の方は、測定器で接種者とPATMの数値を比べた事があるそうです。
すると接種者はホルムアルデヒドの方が高く、PATMはTVOCの方が高いという結果が出たとのこと。

とても興味深い内容です。

ちなみに上記の東海大学の研究、調べたら最近論文に発表されていたそうです。
PATMのにおい物質に関する世界初の原著論文だそうで。
Human skin gas profile of individuals with the people allergic to me phenomenon

体臭が周囲の人にアレルギー症状を誘発!? ~PATM(私に対するアレルギー)患者の皮膚ガス組成を解明 世界初の論文発表~

上記ページにも書いてありますが、
「体表面から人工化学物質や硫黄化合物、不安効果を与える成分などが多く放散されていることを突き止め、その皮膚ガス組成には共通の特徴があることを明らかにしました。また、このような皮膚ガス組成には、化学物質に対する代謝能や酸化ストレスが関与している可能性も示唆しました。」
とのこと。

・PATM群からはトルエンやキシレンなどの人工化学物質、メチルメルカプタンなどの含硫黄化合物、不安効果を与えるヘキサナールのような成分が多く放散されていることが判明。PATM群の皮膚ガス組成には共通の特徴があることを明らかにした。

とのことです。

トルエンやキシレンは揮発性有機化合物(VOC)ですから、ブログ読者さんが教えてくれた「PATMはTVOCの方が高いという結果が出た」というのはまさにその通りのようです。

皮膚にセンサーつけてやるこの実験、ぜひ接種者でもやって解明してほしいです。
たぶんワクチン臭もみんながみんな匂うわけではないので、その人の代謝だとか、酸化ストレスも関係していると思います。

ちなみに上記のPATMの論文書いた人、「関根教授」という方なんですね。
あっ、自分のおじさんとかではないですよ。
親族だったら速攻ワクチン臭の解明についてお願いしてますわ。
しかしセキネという人はニオイにこだわる運命なのか…。

これまで自分はニオイになんてまったく興味なかったですけどね。

そういえばニオイのセキネさんと言えば…なんか以前にブログに書いたような…

ワクチンとつわりとにおい

上記ブログ内で、「アンモニアの刺激臭が全身から漂う「疲労臭」」というリンクを貼って紹介していました。

ここで解説している「関根さん」は、PATM研究の関根教授のことでした。

セキネという人はニオイから逃れられない運命…とかそんなことはどうでも良くて、脱線してしまったで元に戻ります。

最初の先生の話に戻りますが、先生から有機溶剤と認知機能など中枢神経系の影響についての追加の資料を教えていただきました。

有機溶剤による中枢神経機能の障害(日本語)

Long-term neuropsychological impact of brief occupational exposure to organic solvents(英語)「有機溶剤への短時間の職業的曝露が長期的な神経心理学的影響に及ぼす影響」

Psychological prognosis of diagnosed chronic organic solvent intoxication (英語)「慢性有機溶剤中毒と診断された場合の心理学的予後」

ちなみに一番上の文献のまとめにはこのようなことが書かれています。
「有機溶剤に長期間の暴露を受けている作業者の集団を対象とした疫学調査の結果から,軽度の中枢神経障害では,感情(Mood)の障害が主であるが,中程度以上の障害では,精神運 動機能,認知速度,短期記憶などの障害がしばしば認められる.」

ちなみにのちなみに、これ書いたのは札幌医大の公衆衛生学教室の方らしいです。

ちょっと資料を戻りますが、こちらの資料です。
https://kaken.nii.ac.jp/file/KAKENHI-PROJECT-18K06607/18K06607seika.pdf

上記資料には「実際にはVOCs は複合して存在しており、複合的影響や感受性の個人差なども考慮する必要がある。」という文言も書かれているのですが、ワクチン臭ともかぶるところがありそうな感じがします。

そして、PATMのニオイの原因物質の一つであるトルエンについてこのようなことが書かれています。
「トルエンや 2E1H などは人工化学物質であり、ヒトの体内で合成されるという報告はない。室内環境中では内装建材から放散される有害化学物質であり、室内空気を汚染し、シックハウス症候群や化学物質過敏症の原因となる。また、空気中のトルエンを吸入曝露することにより、馬尿酸に代謝される前の未反応トルエンが皮膚から放散することがわかっている 」

『空気中のトルエンを吸入曝露することにより、馬尿酸に代謝される前の未反応トルエンが皮膚から放散することがわかっている 』
のところ、何だかシェディングのシェディングとかぶる感じしませんか?

シェディングの場合はトルエンではありませんが、自分がレベル5の人と濃厚接触した後、今度は自分自身が人様に迷惑かけるようになったあの現象です。
服脱いで体を2度洗いしてエプソムソルトのお風呂入ったのに、翌日仕事に行ったら、事務員さんの咳センサーが激しく反応しました。
同じ服着ていた訳ではないですから、確実に自分の体から何かが出ていたのです。

他にも
「アセトンは脂質の代謝物であり、減食や絶食、空腹時に放散量が増加し、また糖代謝に異常がある場合にも放散量が増加することが知られている。すなわち PATM 主訴者では、これらエネルギー基質の代謝が健常者と異なることが示唆される。」

とあるように、アセトン云々関係なく、ワクチン臭のある人ない人の差も、エネルギー基質の代謝が異なることに起因している可能性もあります。

ちなみに上記には「糖代謝」という言葉が出てきますが、いかにも崎谷博征先生がよく使うキーワードです。
何だかいろいろつながってきます。

ワクチン臭はPATMで認められるそれぞれの物質とは別かもしれませんが、「ニオイの機序」という面では、この関根教授の研究はとても参考になります。

しばらくの間、関根教授のところに弟子入りして「小関根(こせきね)」としてワクチン臭の研究をしたいなと思う今日この頃です。

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