メチレンブルーとミトコンドリア・神経保護作用

前回のブログのお役のとおり、メチレンブルーのお話です。

医療関係者なら誰でも聞いたことがあると思いますし、お魚の病気にも使われます。
メチレンブルーは1876 年に繊維染料として初めて合成され、1891 年にはその医療用途が研究されていました。
長い歴史があるのですね。

ここに一つの論文を紹介します。
いつも登場いただいている、東京は神宮前、というおしゃれなところにあるMAGIC THEATERの両角さんから教えていただきました。

From Mitochondrial Function to Neuroprotection – An Emerging Role for Methylene Blue Mol Neurobiol. 2018 Jun; 55(6): 5137–5153.

英語です。
しかも超長いです。
興味ある方は、Google Chromeの自動翻訳を使えばページ全体を翻訳できますし、お好みで他の翻訳ソフトなど使ってみてください。

一言で書けば、

「メチレンブルーはミトコンドリア機能を高める作用があるため神経保護作用が期待でき、虚血性脳疾患やアルツハイマー病、パーキンソン病、外傷性脳損傷などに効果が期待できる」

ということです。

最初の方はメチレンブルーの歴史やメカニズムなどが書かれています。
マラリアの治療にも使われていたんですね。
現在は中毒性メトヘモグロビン血症という病気に保険適応が通っています。日本では。
ですから決して怪しいものではございません。

で、そのあとそれぞれの疾患への効果、メカニズムが事細かに書かれていますが、あまりにも専門用語も多すぎるのでわかりづらいかと思います。
そう思って、重要な文章・ポイントだけピックアップしてご紹介しようと、一生懸命上から読みました。
日本語に自動翻訳されたものですけどね。
土日なので頭の英語翻訳はお休みです。

で、ざーっとですが長い長い文章をピックアップしながら読んでいったら…
なんと最後に、超わかりやすく表でまとめてありました…。

ということで、その表だけご紹介します。
(Google Chromeの自動翻訳)

なんとなくみえますかね?
字が小さすぎて、老眼の人はごめんなさい。

メチレンブルーなんてお魚の病気に使用するぐらいですから、普通に安く売っています。
しか~しなぜか、医療用(中毒性メトヘモグロビン血症の治療用)のメチレンブルーは注射剤のものしかないのですが、
1アンプル50mg10mLで、薬価はなんと122611円!!
たった10mlの液体、50mgしか入っていないのに、12万って…。
明らかに詐欺商品です。
そんなに使われる頻度はないのだろうけど。
安易に取り寄せなくて良かった~と胸をなで下ろしてます。

とはいえ、メトヘモグロビン血症は、身近な薬剤でも起こりえる病気です。
局所麻酔薬や抗生物質、狭心症の薬などなど。
あるいは一酸化炭素でも起こりえます。

また救急医学会のHPには
「急性薬物中毒において,アニリン,アセトアニリド,ニトロベンゼン,亜硝酸アミル,亜硝酸プロピルなどでメトヘモグロビン血症を生じた場合には,メチレンブルーの静脈内投与や経口投与が有効である。」
とあります。

「メチレンブルーの投与により臨床症状は一時間以内に改善する事が多い。」
とのこと。
これで苦しい症状が改善したら、治療してくれた人が神にみえちゃうかもですね。

脱線してしまいました。
日本の医薬品のメチレンブルーは詐欺商品という話です。
基本メチレンブルーは安いです。
ですから、臨床研究はまず進みません。
製薬会社が儲からないから。

で、コロナ関連、あるいはワクチン関連の後遺症では、「ミトコンドリア機能の低下」が注目されています。

それこそ「ミトコンドリア機能を高めるために」ということで、いろいろな先生、いろいろなクリニックが、いろいろなサプリ・いろいろな治療をいろいろな料金で販売・治療をしています。

そのうちの一つにもなるかもしれないのがメチレンブルーです。

だけど、お魚さんのお薬を飲むなんて…と思いますよね。
ですからあくまで自己責任でお願いします。

そして前回のブログに書いたように、絶対に守らなければならない注意点があります。
・2mg/kg以下の使用量であれば問題はない。それ以上は危険。
・SSRIなど抗うつ薬や抗不安薬を内服されている方は使用してはいけません。
・G6PD欠損症の方もダメ(高濃度ビタミンC点滴もこの方がダメですね)。
・肝障害、腎障害、妊娠中・授乳中の方もダメ。
これは絶対です。

自分は強く勧めているわけではありません。
あくまで興味ある方は自己責任でお願いします。

使用方法は
・治療には0.5mg~1mg/kg/日
(体重60kgの人では30~60mg/日)
・コップ1杯の水にメチレンブルーを加えて飲料。
1日1~3回くらいに分けて飲料。
・レモン水に加えると青くならないそうです。

ちなみに100ml中に0.82gのメチレンブルーが含まれているお魚さんのお薬があります。
1mlに8.2mgのメチレンブルーが含まれているので、体重60kgの場合、約3.5ml~7mlとなります。

またお魚の薬には、メチレンブルー以外のものが含まれているものもあります。
必ず、メチレンブルーだけが入っているものを使用してください。

何度も書きますが自己責任ですし、強く推奨しているわけではありませんので。
自分はちょろっとどんな感じか自分自身で実験してみるつもりではありますが。続くかどうかはわかりません。

なんかここまで書くといかにもうさんくさく感じてしまいますが、冒頭で紹介したように、メチレンブルーの効果・機序は科学的に考察されておりちゃんとした論文にもなっているものですので。

無駄に医療機関の食いものにされないように、自分でできるケアなど役にたちそうな情報を大公開していきます。