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配信ライブ、良い音が欲しければ当日見るべし。

某アーティスト様の配信ミックスを担当させて頂きました。
細かい話はさておき、見逃し配信になった時に「音は変わらないのか?」という疑問がめばえ、ProToolsへ取り込んで確認を行いました。

配信システムの事を考えると、当日は何かしらの機材で録画録音をし
それを圧縮して、再度見逃し配信のサーバーへ載せ替える訳ですよね。という事は、音は変わって当然という事になります。

早速、事前事後を確認してみましょう。
90分近い配信だったのですが、レンジが広い1曲を選び、以下を比較しました。

a.当日ミックス
b.当日配信をMacでChorm経由で同じインターフェイス経由で録音。
c.見逃し配信をMacでChorm経由で同じインターフェイス経由で録音。
d.見逃し配信をMacでSafari経由で同じインターフェイス経由で録音。
e.見逃し配信をMacでFireFox経由で同じインターフェイス経由で録音。

早速、上記のアナライザーを見比べて見ましょう。

↓a.当日ミックス、これが基準だと思ってください。

ミックス

↓b.当日配信をMacでChorm経由で同じインターフェイス経由で録音。
良い感じで、劣化は殆どありません。

当日配信

↓c.見逃し配信をMacでChorm経由で同じインターフェイス経由で録音。
おやおや、、

見逃しChrome

↓d.見逃し配信をMacでSafari経由で同じインターフェイス経由で録音。
あらら、、

見逃しSafari

↓e.見逃し配信をMacでFireFox経由で同じインターフェイス経由で録音。
ふーーん。

見逃しFireFox

まず、当日ミックスと当日配信、右側の高域が上がってますね。
これはハイハットが右側にあるからです。
「え、ハイハットって左側でしょ?」と思った方は、ライブ映像作品をあまり見た事ない方です。ライブ映像作品では、ステージを見た目でパンニングしていくので、ハイハットは右に来ます。左右反転する訳ですね。

しかし、この当日ミックスと当日配信は、ほぼ一緒と言って良いと思います。音量が0.1dB違いますが、これが分かる人は相当なシステムを組んでいる方ですね。

そして見逃し配信
どれも、16kHzから上はほぼなく、右側のハイハットの高域がありませんね。
そしてブラウザによって多少音が変わっていて、
Safariは当日の波形と似てますが、16kHzからの落ち込みが結構多いです。Chromeは当日と似てますが1kHzあたりが上がってしまってます。
FireFoxは似てるようですが、800Hzあたりの山が結構違います。

というわけで、見逃し配信をMacで見るなら、Safariが近い。
しかし、16kHzから上は無くなっていて、リバーブ等の空気感が薄れる現象が起きる可能性あり。という結果が出ました。

「え!」と思った方も多いと思いますが、YouTubeは全て16kHzから上がありませんので、YouTubeで満足されている方は全く問題ないですね。

オーディオ好きな方は、出来るだけ当日配信を見ましょう!
チャットもある事ですし、その方が楽しめますよね!



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