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#9 治療費などの不安と500円玉貯金箱のお話

あの舞台やお笑い動画のおかげで少しずつ気持ちがネガティブに
持っていかれなくなってきたが、新たな問題や不安が出てきた。

コロナで仕事激減中(現在進行形)の岡安ん家は金銭面の不安が出てくるのだった。
ガン』が確定したらきっと色んなお金がかかるだろう。手術、薬、検査、入院。まるで予想もつかない。

違う方面から違うネガティブがやってくる。

どうしよう…


緊急の家族会議が始まる。
一体いくらかかるのか。
ネットで検索するも人によりけり、病院によりけりで
全く参考にならない。

色々判明してからじゃないと本当にわからない?
病院に聞かなきゃわからない?誰に聞くの?先生?

どうしよう…が止まらない。


重めのため息が部屋の隅々に散らばる。
その部屋の片隅で金色に光る円柱形の箱が。

50万円貯まる500円玉貯金箱だ。

4年前くらいに買って
『もし結婚式とかやる時が来たら足しにしよう』
毎日とは行かないが財布に500円玉があればここに入れていた。
家族会議でそんな貯金箱を寝る前に開けてみることに
決定した。

開ける前に何故か重さを自分達で調べる夫婦。
どうせすぐ開けるのに…


ジャラジャラ ジャラジャラ

ゆ「半分以上は入ってるよね?」

岡「この辺くらいまで入ってる感じ、だから30万くらいかな?」

ゆ「よし、開けて病院代の足しにしよう。」

岡「いいの?」

ゆ「いいよ、また貯めればいいじゃん」


ううっ。
目の奥に貯まっていた涙が溢れそうになった。

ネットで1000円くらい+送料で合計1800円で買って、次の日近所の100円均一で素材は違うけど形が同じ500円玉貯金箱が売っててショックを受けたのも思い出した。次は100円均一のでいいか。


ゆうちゃんは缶切りを持ってきてカチャカチャと貯金箱に当てる。張り切っているが刃が当たるべきとこに全く当たっていない。


ん?



ゆ「開かないね…あっわかった、お金を入れる所から切るんじゃない?」

と今度はハサミを持ち出そうとした。

違う違う違う!
違いますよ。うそでしょ。
ゆうちゃんは缶切りの使い方を知らなかった。


岡「今まで缶詰めどうやって開けてきたの?」

ゆ「缶詰めって引っ張るのついてじゃん…」



…交代!




キリキリカチッ。全て切り終わりいよいよオープン!



パカーン!



あれ?
少な……
半分の半分くらいしか入っていない。

ゆ「なんだこりゃー!」

岡「全然だぁー!全然入ってないー」

ゆ「誰だ半分以上くらい入ってるって言ったの」

岡「ゆうちゃんでしょー」

ゆ「おかちゃんだよー!」

岡「ズコーーーーあははははーまぁしょうがないねぇ」

ゆ「なんかの足しにしよう!」


笑った。
残念だけどなんか笑った。
数えたら10万円弱で笑った。
予想も違い過ぎて笑った。

うん、これでいいんだ。
笑えたからこれでいいんだ。
暗い気持ちのまま開けてたらもっと暗くなってただろけど、今は大丈夫。
お金だけじゃなく笑える空気もこの箱に貯めてたのかな?

                     つづく 


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