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笑にもすがる思いで

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自身のガン治療中は藁にもすがる思いでしたが、笑にもすがることが多かったです。ガン治療実体験の中でクスッと笑える出来事や面白話をまとめてみました。時には全く治療に関係ないのもありま…
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2021年4月の記事一覧

#5 付き纏うネガティブとコタツ

一睡も出来ない。 検索で【下咽頭癌】の次に出てくるワードは、、ステージ4余命、生存率、死亡率、ガン患者の最後、ガン転移。 全てが簡単に『死んじゃう』に繋がっていく。 調べれば調べるほど死の恐怖に苛まれ、急に男が泣きじゃくる。 その度に寄り添ってくれるゆうちゃん。 ゆ「大丈夫だよ、泣きたい時泣いていいよ」 泣きながら思う事はいつも一緒だった。 なんでだ?なんでだよー!?なんで? 生きたいよ!まだ生きたいよ! やりたい事も沢山あるのに悔しい!悔しいよ! なんで俺がこんな目

#6 『闘う』の幕が開く

散歩、買い物以外は家で過ごす。 『ガン』が確定した訳ではないのでお世話になってる先輩、後輩や友達にもまだ何も伝えられないし遊びにも行けない。必然的に家にいるしかない。 家で過ごす時、テレビは特に見たくなかった。 〇〇さんが亡くなったとか、 あの俳優さん〇〇ガンが見つかった… こう言うのでネガティブ思考に陥る。 そこに追い討ちをかけて流れくるがん保険のCMからの葬儀屋さんのCM。 ネガティブコンボが決まる! ドラマや映画も見たくなかった。 気分転換にいいかなと見たドラマのク

#7 気持ちの切り替え作業

ベッドに入り恐る恐るサイトを見てみる。自分診療所。 でも違う。今は気持ちが全く違う。 ゆ「見るのやめれば?また寝れなくなるよ」 でも見たい。 この柔らかい変わりたての気持ちで病気のことを検索したい。 深夜の自分診療所。 ガンの性質、怖さももちろん見ていたが、 精神的な事が書かれているサイトを見つける。 うん、うん。 なるほど、確かにそうだな。 何でも知らないと怖い。 正直、ガンの事もよくわかってないで怖がってたな。 例えば、お化け屋敷。内容を知らないから怖い。 ど

#8 癌封じのお守りを買った時、恥ずかしいミスをする

朝起きて本当に気分が良いい。 何でもない日常が暖かな太陽にたくさん照らされたようだった。 16億ニトくらいはあったかと思う。 (↑使ってみたいだけ) 朝の動き、顔付きで調子がわかったのだろう。 ゆ「岡ちゃんどうしたの?」 岡「うん、なんかガンが怖くなくなったよ」 ゆ「えっ?すごいじゃん!」 岡「ガンがわからなかったから怖かったんだ!もう今は闘えるよ!大丈夫!」 (※ここら辺のお話をゆうちゃんがnoteに書いています。 ゆうちゃんサイド奥さんサイドの思いも見てくだ

#9 治療費などの不安と500円玉貯金箱のお話

あの舞台やお笑い動画のおかげで少しずつ気持ちがネガティブに 持っていかれなくなってきたが、新たな問題や不安が出てきた。 コロナで仕事激減中(現在進行形)の岡安ん家は金銭面の不安が出てくるのだった。 『ガン』が確定したらきっと色んなお金がかかるだろう。手術、薬、検査、入院。まるで予想もつかない。 違う方面から違うネガティブがやってくる。 どうしよう… 緊急の家族会議が始まる。 一体いくらかかるのか。 ネットで検索するも人によりけり、病院によりけりで 全く参考にならない。

#10 人生初の胃カメラ。緊張したの割にはあっさり終わりました。

朝ごはんを抜き、昨日書いた問診票をバッグに入れて、人生初の胃カメラ検査に挑むためバスで病院へ。 『ガンかもしれない』と言われて以来の病院。 座席に着き窓を見ると、流れる景色の中に硬い表情が揺られていた。 病院に到着、受付を済ませ大きな吹き抜けロビーを通過し検査エリアに向かった。 待合所には他にも胃カメラに挑む猛者達?が連なり椅子に座り、時を待つ。 これでもかと言うくらい時間通りに事が進む。 家を出る前に色々調べていたら、今はカメラを飲むタイプの検査方法もあるようだった